マネジャーの休日余暇(ブログ版)

奈良の伝統行事や民俗、風習を採訪し紹介してます。
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南六条南杵築神社当屋御幣立て

2008年11月16日 09時35分53秒 | 天理市へ
天理市南六条の杵築神社の当屋は秋の例祭を営むにあたり身を清め精進潔斎を行う。

9月28日の早朝に集まった八人(一老から四老と呼ばれる本ドーヤと四人のミナライ)の当屋は東の山中麓にある禊ぎの潔斎の行場である桃尾の滝へ向かう。

「足洗い」と呼ばれる潔斎儀式で手や足を川に浸けて清める。

かつて西方の龍田川が禊ぎの地であったというこの日は二十八日座と呼ばれる日でごちそうが振る舞われたそうだ。

滝から戻ってきた当屋衆は石上神宮の神職とともに本ドーヤ4軒の門口に御幣を立てていく。

砂を入れた四角い木箱の上に人工芝を置き、中央に長い笹竹を、砂箱には青竹の御幣を挿し込む。

四つのシデを取り付けた藁縄を左右の竹に括り付けるとできあがる。

簡素化した平成15年まではたんぼで採った芝を使っていたという御幣立ては、祭りの日までの毎朝、本ドーヤが洗米と塩を供える。

例祭は本祭が体育の日の前日、その前日には夜宮と呼ばれる宵宮が行われる。

両日とも同神社まで向かうイネカタギを先頭に着物姿の当屋衆のお渡りが見られる。

本祭を終えた夕刻、拝殿で次年度の当屋が決められる振り上げ神事が行われる。

名前を記したものを伊勢の代参でいただいた御幣串のお札で引き上げる儀式で、当屋は15年にいっぺん当たる。

なお、体育の日は後宴と呼ばれる日で鍵渡しの儀式が公民館で行われる。

(H20. 9.28 Kiss Digtal N撮影)