マネジャーの休日余暇(ブログ版)

奈良の伝統行事や民俗、風習を採訪し紹介してます。
すべての写真、文は著作権がありますので無断転載はお断りします。

吉田寺放生会

2008年10月12日 07時40分24秒 | 斑鳩町へ
獲った鳥獣や魚を野に放ち、殺生を戒めて生きとし生けるものの生命を慈しむ仏教儀式が斑鳩町小吉田の吉田寺(きちでんじ)で営まれる。

「ぽっくり往生」として知られる同寺は普段から参拝者が多い。

実は私も身内の祈願で寄せてもらったことがある。

昭和の終わり、二十年ほども経つことから記憶が曖昧なお寺さん。

駐車場から境内に入るところは一致するのだが本堂がどうも違っているように感じた。

その本堂、参拝後の平成の年に建て替えられたという。

どうやらそれで記憶と不一致しているんだろうと思ったお寺は懐かしさがこみあげる。

放生会と呼ばれる儀式は本尊丈六阿弥陀如来像を前に十数人の僧侶が「なむあみだーぶー」と念仏を唱えたり、散華の儀式に巻物を広げ説法を詠みあげる。

放生会法要は寄進された白鳩と金魚にお経を唱えたあと、長命を願って多宝塔の前と放生池で放たれる。

地元の子どもらも参列して放った鳩はクルクルルーと鳴いて勢いよく大空へ飛び立った。

仏教の殺すなかれという戒め、生命の尊さを再認識する放生会の法要は「鳩にがし」「魚にがし」とも呼ばれている。

(H20. 9. 1 Kiss Digtal N撮影)