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その日暮らし

田舎に暮らすこの虫は「カネ、カネ、カネ」と鳴くという。

雲と自由が棲むという里で百姓に成りきれるかな?

ライフワークとは

2020-06-19 05:47:13 | 転職

今年初の撮影「カノコガ」です。

私の大学卒論テーマは「コナガの性フェロモンの微量成分の効果」…だったけれど、対象物が小さ過ぎて観察に苦労し、結果的に「リサージェンス」(農薬による天敵等の減少が、結果的に駆除対象害虫を増やしてしまうという現象。)になってしまいました。性フェロモンの存在は、ファーブル昆虫記の中でも扱われており、化学分析や合成が当時とは比較にならないほど進歩して、多くの人工性フェロモンが合成されております。(これによって蛾♂♀の交信撹乱や捕殺などに利用されています。)蛾の交尾は日没以降に行われるのが一般的だから、その行動を追うことは容易ではないのだけれど(高感度カメラも存在しますけれどね。)「カノコガ」については、どうやら早朝、交尾行動が行われるようであり、性フェロモンを放出する♀に♂がいかにしてたどり着けるのかを観察できる素材を見つけられたと小躍りしてから既に10年経過しようとしております。通常は年2回の発生(山形では6月と8月下旬)のようだから、自然の中での観察は期間が限定される。昨年の成果は、年2回の発生消長を確認できたことくらいで、我が農園でようやく交尾した状態の♂♀を見つけ、採卵しようと試みましたが飼育箱から逃げられてしまいました(笑)
さて、今年はどこまで彼らの行動に迫れることやら…。


こんな寝顔を見ているとほっこりして…

食草はシロツメクサやタンポポとされているようだから、観察を続けたところで、害虫駆除といった目的での社会に貢献出来る訳でもなく、只々趣味の域から出ないのでありますが、少子化で男女の出会いの機会が少なくなっているという社会においては、意外と男女の交信に関する問題点を掘り下げられるかも知れない…などと、全く方向違いなことを考えている。人(虫)の性行為をノゾキ見しようというのだから、基本的に『スケベ』であり『変態』という名誉ある称号をいただける程度のことかも知れないが、何も成果を上げられなかった10年…あと10年で何かが掴めれば、我が人生は最高の締めくくりになると勝手に考えております。(中々、人には言えない趣味でありますが…。)
残り20年は「やりたいことをやる。」と決めたのだから、やる!スヤスヤ眠る『子猫ちゃんず♂♀』の平均寿命は約19年だから、私が送られるか彼らを見送ってから逝けるか…ライフワークの仕上げは、猫たちとの競争でもありますよ(笑)

コメント
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