気を付けて暮らす

気を付けて暮らすという言葉を
誰かに言ったり、相手に使われたり
した事が、あなたはあるだろうか？

日頃、何気ない言葉を使うけれど
相手の為に、或いは、自分が
言われて気持ちが落ち着いたり
心が穏やかになったりするのは
言葉の持つ不思議な力だろう。

そして、それを発する人物に対して
信頼や安心感があればこそ、そういう
気持ちになっていくものだから。

世の中は進歩して便利で簡単
楽な事柄が良いという風潮が
ここ数年の間、溢れている。
丁寧に暮らす事が抜け落ちた時代は
本来の大切な事を軽視していく。

時間に追われて、すべき事が山積み
そういう日常生活を送っていると
身体だけではなく、いつの間にか
心も疲れており、そこに入り込む
相手への想いが感じられる言葉は
素晴らしいけれど、単に口先だけ。

そんな場合は、相手の本心や本音を
耳にすると興醒めしてしまう。
気持ちのキレイな人は、わざわざ
相手を陥れるような発言はしない。

単なる儀礼的なお世辞は、見苦しい
人間の代表のような気がする。
見え透いた嘘と同じように、発する
言葉には薄っぺらさしか感じられない。

心がすさんでいれば、人に対して
心配りや親切な行為をする気持ちが
最初から失われている状態だろう。
相手を思いやる気持ちを育む事
それは勉強以上に大切である。

段々と汚い世の中に、まみれて
心が汚れていく人間を見ると
この人も影響を受けてしまう。
悲しい気持ちになってくる。

日々の生活が殺伐としていれば
いるほど、誰かに、何かに、自分が
いつの間にか、影響を受けて落下
していくようになっている。