(「水府自慢」純米大吟醸&ホッケ 益や酒店 )
■2017/6/17(土) 快晴・暑
前述「里地帰」LIVE♬が終了。14:30に招徳ビル「キルシェ」から外に出ると
カッと照り付ける太陽、眩しい照り返し、乱反射している強烈光線は
古都というより都会のRay。京都は、モダンといにしえが
織り重なって、魅力を発信し続けている街と言える。
「いつ来ても スパイシーな街だな 京都って」
「キルシェ」では、LIVEを聴きながら300mlの
日本酒「招徳」の小瓶を頂いたが、休日の京都だけに、
私がそんな量で済むはずもなく、足は寺町通りから 錦市場に折れ
そして御幸通りを左に少し下れば時刻は街の仕掛け時計のメロディと共に丁度3時。
久々の「益や酒店」は、この日の一番客だった。まずは、入店一杯。
最初に注文したのは、(山口)「雁木」の薄濁り
山口の酒と言えばとかく 「獺祭」がもてはやされているが
岩国で地元の人たちに最も愛飲されていると聞こえる酒「雁木」は
萩の「東洋美人」宇部の「貴」と並んで私が推す山口県酒三酒の中の一酒だ。
スタートとしては、上出来の一杯目
旨みを感じて発泡感残る 気持ち良い切れ味は、
期待通り、一瞬にして 暑さを忘れさせてくれるものだった。
やがて店主の藍さんが姿を見せた。片手に白チョークを持っていたので
店頭の看板 本日おすすめ酒の書き換えをこれからしようとするところだろう。
スタンディングで飲んでた私に「今日は、お早いんですね」と声をかけられた。
「近くであった二胡のライブが終わったばかりでタイミング良かったからね」と応えた。
「あっ、それで・・・」と続けた
(開店当時大きな反響と話題になった「益や」壁面ディスプレイ)
目の前にある大抵の日本酒は、飲んだ銘柄だが、初めて目に入ってきた「10」の数字
「数字の10と書いてあるあれなんだけど 何という銘柄?」と併せて聞いてみた。
「スイフジマンです」 「はぁ? スイフ? スイフて何だろう?」
初めて耳にした銘柄が正直理解できずショック!!
「ラベルの数字は10号酵母の10なんです」
「じゃあ 後からソレ頂いてみるよ」
雁木の後に頼んだ「水府自慢」 ホッケと共に頂いてみることに
それにしても 何で知らなかったんだろう。
大抵の銘柄は、飲むようにしてきたし、
たとえ飲んでなくても初耳の酒なんて
極めて少ないはずなのに・・・ 解せないな
ラベルを見て、茨城県「明利酵母」発祥蔵の酒というのが分かった。
私が、今最も注目しているのがこの10号系酵母の日本酒だ。
大抵私がお気に入りの酒は、9号(熊本)酵母なのだが、
個人的には。10号もチャレンジしてほしい
具体的な銘柄があることも確かだ。
福岡の「若波」 熊本の「花の香」の10号酵母
更に品よく仕上がるんじゃないだろうか!? と最近思うようになった。
10号酵母の「若波」「花の香」も一度呑んでみたい!! ただそれだけのことなのだが。
私が10号明利酵母の酒で、手の内にしているなと感じた銘柄は、
地元奈良の「篠峯」 そして山形の「くどき上手」
この2つが、抜群という印象だ。
(探せば他にもあるのか・・・ いや ないかも・・・)
呑み終え店を出る際、店主から「水府自慢どうでした?」と感想を求められた。
( うわ~ 感想なんて聞かんでほしいわ という気持ちと裏腹に酔った勢いで)
「うーん 今ひとつピンと来なかったというか・・・酒米の違いも
あるんだろうけど、個人的には、明利酵母なら「くどき上手」の方が上かな~」
(コクもあって味わいも感じられて一応のレベルには仕上がってはいるみたいだけど
多分この酒の着地点は、まだこの辺ではないはず。)というのが、正直な感想。
そんな好き勝手な感想を述べてた「水府自慢」 家に帰って少し調べてみたら
「残草蓬莱」「昇竜蓬莱」で知られる名杜氏 あの菊池譲さんが、
茨城の明利酒類に移って立ち上げたばかりのブランドで、
日本酒マニアの間では相当話題になっていたことがわかってきた。
これって オリックス糸井がFAでタイガースに入団!! したみたいな・・・
勝手に例えて自分なりに理解しようとしている。
とはいえ、何の前知識なしで述べた「水府自慢」 先の感想は変わらない。
10号酵母発祥の蔵で、こんな好き勝手言う私を唸らすような
明利酵母の絶品酒を大いに期待したい。
自慢じゃないけど 知らなかった自慢酒「水府自慢」とのお初の出会い
以上 感想物語なのでした。
※ちなみに「水府」とは、水戸の別称とのこと (銘柄の意味がようやくわかってきた。)
「旭若松」呑んでこの日の最後を締めたのは、お気に入り酒「菊鷹」(愛知)
突如 新星現る!! みたいなことが常に起こっている
だから日本酒って面白い、美味しい、そして楽しい。
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(寅)
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