何とも長閑なはなし

　新聞の小さなコラムにこんな記事が載っている。

　岩手県立遠野高校では１０９年前の創立時から続く伝統行事がある。全校生徒をあげて「ウサギ狩り」を行う。今年は１日の昨日に実施された。かっては食糧確保などの意味合いもあったらしい。

　出陣式では大将を務める生徒会長君が「現実離れをした伝統行事に触れることに価値がある」と挨拶。ラッパを合図に一斉に声をあげて追い出しを掛けた。

　全生徒が草原を駆け巡ったが、ウサギは見付からなかったらしい。尤もこの行事で最後にウサギが捕れたのは１９７９年の３１年前だったそうである。

　もし「本当に捕れたらどうする？」の質問に先生たちは「想定しておりません」と答えたそうである。