Harumichi Yuasa's Blog

明治大学専門職大学院ガバナンス研究科(公共政策大学院)教授・湯淺墾道のウェブサイトです

240からX240まで

2015年10月11日 | Weblog
Facebookのほうにちょっと書いたが、いろいろと悩んだ末に、ついにThinkPadを買うのはやめることにした。
私はあまりノートパソコンが好きではないので、これまでに買ったノートパソコンの数はさほど多くはない。ただ、そのほとんどはThinkPadシリーズであった。その理由はいくつかあるが、初めて買ったノートパソコンがThinkPadであったこと、タッチパッドではなくポイントスティックが使えること、キーボードの造りがよくて文章入力がしやすいこと、英語キーボードのモデルを購入できること、といったあたりが理由だったと思う。よく、「Mac信者」という言葉がつかわれるが、私の場合は「ThinkPad信者」の一人であった。
これまでに自分で買ったThinkPadは、240、X20、A22、T43、X40、X61、E440、X240で、パソコン歴とパソコンが仕事には欠かせない道具になっている割には、買った台数は少ない方だろうと思う。

最初に購入した240は、1スピンドルであるため、フロッピーディスクドライブは専用ケーブルによる外付けで、最初は小型(3セル)のバッテリーが標準となっていたので、これは実働3時間も持たなかった。ようやくバッテリーを気にしないで使うことができるようになったのは、ThinkPad i Series 1124が出て、9セルの大容量バッテリーが発売され、それを240に取り付けてからであった。

ノートパソコンが苦手な理由の一つは、ノートパソコンはディスプレイを分離できないので、目とディスプレイの距離が近くならざるを得ず、目が非常に疲れるということ。
特に前者が深刻で、ノートパソコンで仕事をしていると、1時間もたたないうちに目がショボショボとしてきて、肩も凝ってくる。私の場合、目とディスプレイの間を、できれば1メートルぐらいは離したいのである。もう一つの理由は、ノートパソコンはキーボードを選べないということである。特に私の場合はNECのPC-9800シリーズを使っていた時期が長く、スペースバーの短い日本語キーボードを使うのは苦手で、英語キーボードを選ぶようにしてきた。ThinkPadは、英語キーボードのモデルを注文できることが多く、それができなくても後から英語キーボードの部品だけを注文できる。それもThinkPadを使い続けてきた理由の一つだった。

そのThinkPadを買うのをやめた理由は、言うまでもなく、昨今のLenovoによるスパイウェア騒動である。
その後、Lenovoからは声明が出ている。
http://news.lenovo.com/article_display.cfm?article_id=2080
同社製品には、バックグラウンドでデータを送信するソフトウェアが搭載されているが、その目的は統計的に利用するデータを収集し、それによって製品改善であって、収集するデータからは個人は特定できないという。
しかし、どのようなデータを送信しているのかは不明だ。さらに、このプログラムはアンインストールできるとしているが、なんというプログラムなのかは明示されていないから、ユーザーとしてはアンインストールのしようが無い。
過去のThinkPadへの郷愁にすぎないのだろうが、まさかLenovoはThinkPadシリーズにまでこのようなソフトウェアを載せるとは思わなかった。Lenovoにとっては、もうThinkPadブランドとのそのユーザーを守ることよりも、ユーザーのパソコンからデータを収集してそれを利活用することのほうが、はるかにメリットが多きくなったのだろう。

さて、実は240Xの調子が余りよくないので、前から買い換えを検討しなければならないとは思っていた。
どうも電源まわりに不調があるようで、ACアダプターで使っているのにバッテリー・モードになったり、バッテリーで使っているときに、残り使用時間が50時間以上と表示されたりということが続いていた。一度修理に出したのだが、原因不明ということで、どうも使っていて気持ちが悪い。再発するかもしれない故障を抱えながらプレーしているスポーツ選手のような状態である。
しかし、買い換えようとは思っても、タッチパッドではなくスティックが使えること、英語キーボードのモデルを購入できること、という2条件を満たすノートパソコンを探すのは、意外に難しい。スティックを使うことは諦め、英語キーボードだけで我慢することにして、パナソニックのLet's Noteのアジアモデルを買うことも考えたが、キーボードは日本語キーボードとほとんど同じであり、特にスペースバーの長さは日本語キーボードと変わらないようである。これは、早々に断念した。
http://panasonic.biz/pc/prod/asia/sx2j/asia.html

そんな折に、いろいろとお世話になっている日本HPのSさんが、会社支給(と思われる)HPのノートパソコンを使っているところを見る機会があったが、なんと英語キーボード、かつポイントスティック付きというノートパソコンを使っておられるではないか。
飛びつくような思いで日本HPのホームページにアクセスして、Elitebook 820 G2というモデルを注文した。
http://h50146.www5.hp.com/product/business/pc/notebook/820g2/
製品名が長く、「【東京生産&国内サポートで安心!】HP EliteBook 820 G2/CT Notebook PC 最新モデル!OS起動時間を約半分に短縮出来る構成!12.5インチでコスパ重視キャンペーン」というモデルである。

先週の金曜日に届いていたのだが、いろいろと仕事を抱えていたので、セットアップができなかった。その後、ようやくセットアップを始めて、いつも使っているエディタやメールクライアントなどをインストールした。

ここから先はFacebookに書いたことの繰り返しになるが、使ってみた印象を記したい。
スティックポイントだけを使うようにしてタッチパッドを使えないように設定しているとき、タッチパッドの上に小さなランプがつくので、その状態であることを確認できる。タッチパッドを使う・使わないの切り替えは、タッチパッドの左上をダブルクリックするだけ。
キーボードは、いまどきのアイソレーション・キーボードらしく、極度に短いキーストロークと、デザイン重視で完全に平面なキートップ。ちょっと慣れないので、ミスタッチが多いが、これは慣れの問題だろうか。キータッチ自体は軽いが、けっこうしっかりと打鍵しないと(底付きするぐらいに)、キーの入力を認識しないことがある。キーボードの基盤部全体にたわみがあるのは、ちょっと気になるところ。
カーソルキーの配列は特殊で、これは慣れるまでは使いにくい。
WifiのON/OFFに専用のボタンが割り当てられているのは便利(ThinkPadシリーズでは、専用ボタンがなくなってしまった)。またハードディスクのシークランプ等がちゃんとあるのも好ましい。

とりあえず、ThinkPadからの乗り換えとしては満足している。当面は、この日本HPのノートパソコンを使うことになるだろう。
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