万葉短歌-悠山人編

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万葉短歌3889 人魂の3614

2021年03月04日 | 万葉短歌

2021-0304-man3889
万葉短歌3889 人魂の3614

人魂の さ青なる君が ただひとり
逢へりし雨夜の 葉非左し思ほゆ  ○

3614     万葉短歌3889 ShuH607 2021-0304-man3889

□ひとだまの さをなるきみが ただひとり
  あへりしあまよの ■■■しおもほゆ
○=作者未詳。
【編者注】第3部(3855-3889、三十五首)の第34首。男。「怕物歌三首」の第3首。
【訓注】人魂(ひとだま)[「死んだ人の魂。上代にこの例のみ」]。さ青(さを=佐青)[「ここは<青>の不気味さを強調する。<君>は、・・・ついこのあいだ死んだ知人・・・。前歌の<君>とは質を異にする」]。雨夜(あまよ)[「集中ここのみ」。下記注]。葉非左(■■■)[「灰屋(はひや)(焼場)の意と考えるが、ここでは慎重を期して訓義未詳と見ておく」]。
【編者注-雨夜】雨夜鬼神恐(yǔyùyèguǐshénkǒng、元稹<寺院新竹>)、蕭騷寒雨夜xiāosāohányǔyùyè(杜牧<栽竹>)、いずれも『呉江詩詞網』参照。

***** 万葉集 巻16(3786~3889、百四首) 終 *****