Raincheck / The Louie Bellson Quintet featuring Ted Nash
最近国会が騒がしいが、国会議員の2世議員の数の多さがよく話題になる。
ここのところ首相は皆2世議員だ。親の血筋を引き継ぎ、親を上回る能力でそれに伴う実績が残せれば2世でも悪くはない。単なる親の地盤を引き継いだ議員であれば、その実力は自ずと世の中が評価を決めるはずだ。ところが、そこに権力と利権が関わって居座る議員がいるから世の中おかしくなっているのだろう。
音楽の世界でも2世ミュージシャンは多い。やはり身近に音楽があり、それらに囲まれて育つと、とりあえずは若くして相応の技術とそれを披露する場ができる。ところが、そこから一流になれるかどうかは本人次第である。ウイントンマルサリスなどは、その関門を潜り抜け、自ら一流の仲間入りを果たした一人である。
他にも、音楽に囲まれる環境はいくつもある。
ローダ・スコットのように「教会」に生まれるというのもひとつ音楽が身近に存在するものだ。
テナー奏者スコットハミルトンの父は、ジャズのレコードの収集家であった。レスターヤングやホーキンズ、ウェブスターのレコードの名演がハミルトンにとっては良き教材であった。「耳学問」でスタートし、独学でマスターしたハミルトンのプレーは、すぐに一流プレーヤーのプレースタイルを基本として自分のものになっていった。
テッドナッシュというサックスプレーヤーがいる。
彼も、父親はディックナッシュというトロンボニスト。叔父には同じテッドナッシュという名前のサックスプレーヤーという恵まれた家庭環境に育った。
当然のように子供の頃から音楽、それもジャズに接し、12歳ではクラリネット、13歳ではサックスを始める。16歳の時にはライオネルハンプトンのバンドに雇われハワイで一週間演奏を行い、17歳の時にはクインシージョーンズのバンドでリードアルトを努めるなど早くもプロの仲間入りをする。神童ぶりを発揮して、スターへの道は用意された。
10代で若手の教育にも熱心だったルイベルソンのバンドに加わって、レコーディングデビューもしている。
このテッドナッシュがコンコルドレーベルにも登場した。まだ、19歳であった。
同じくルイベルソンのバンドだが今回はスモールグループで。テッドナッシュのサックスが大きくフューチャーされている。ブルーミッチェルやトンプキンスが暖かく周りを支えてはいるが、まるでナッシュのオーディションのような感じがしないでもない。
ちょうど、スコットハミルトンがデビューしてからあっという間に有名になっていった時。
それまで、コンコルドはあまり商売っ気を前面に出したアルバム作りはしていなかった。が、これは、密かに「2匹目のどじょう」を狙ったものかもしれない。
聴く方も、このような経緯を知ると自ずと色眼鏡をかけてアルバムを見聞きしてしまうものである。
最初に聴いた印象は確かに上手い。それなりのテクもある。しかし、印象は教則本を確実にこなす優等生のようなプレーだ。
その後リーダーアルバムも出し、敏子のオーケストラにも加わったりした。
最近の消息を知らなかったので、改めて調べてみると今でもスタジオワーク中心に活動は続けているし、アルバムも出してはいるようだ。
しかし、残念ながら一流入りはしていないようだ。
ハミルトンの活躍と較べてしまうと、「かえるの子はかえる」ということなのかもしれない。
運もあるかもしれないが、才能があっても一流になるのは難しいものだ。
1. Rain Check Strayhorn 4:00
2. Alone Together Dietz, Schwartz 5:12
3. Medley:
I Thought About You
Blue Moon
Body and Soul Mercer, VanHeusen 6:37
4. Oleo Rollins 4:34
5. The Song Is You Hammerstein, Kern 5:29
6. Tristamente Nash 5:57
7. Funky Blues Mitchell 5:35
8. The More I See You Gordon, Warren 3:53
Carl Jefferson Producer
Louie Bellson (ds)
Joel DiBartolo (b)
Blue Mitchell (tp)
Ted Nash (as,ts)
Ross Tompkins (p)
Recorded May 3, 4, 1978
Originally released on Concord CJ-73 , 1978
最近国会が騒がしいが、国会議員の2世議員の数の多さがよく話題になる。
ここのところ首相は皆2世議員だ。親の血筋を引き継ぎ、親を上回る能力でそれに伴う実績が残せれば2世でも悪くはない。単なる親の地盤を引き継いだ議員であれば、その実力は自ずと世の中が評価を決めるはずだ。ところが、そこに権力と利権が関わって居座る議員がいるから世の中おかしくなっているのだろう。
音楽の世界でも2世ミュージシャンは多い。やはり身近に音楽があり、それらに囲まれて育つと、とりあえずは若くして相応の技術とそれを披露する場ができる。ところが、そこから一流になれるかどうかは本人次第である。ウイントンマルサリスなどは、その関門を潜り抜け、自ら一流の仲間入りを果たした一人である。
他にも、音楽に囲まれる環境はいくつもある。
ローダ・スコットのように「教会」に生まれるというのもひとつ音楽が身近に存在するものだ。
テナー奏者スコットハミルトンの父は、ジャズのレコードの収集家であった。レスターヤングやホーキンズ、ウェブスターのレコードの名演がハミルトンにとっては良き教材であった。「耳学問」でスタートし、独学でマスターしたハミルトンのプレーは、すぐに一流プレーヤーのプレースタイルを基本として自分のものになっていった。
テッドナッシュというサックスプレーヤーがいる。
彼も、父親はディックナッシュというトロンボニスト。叔父には同じテッドナッシュという名前のサックスプレーヤーという恵まれた家庭環境に育った。
当然のように子供の頃から音楽、それもジャズに接し、12歳ではクラリネット、13歳ではサックスを始める。16歳の時にはライオネルハンプトンのバンドに雇われハワイで一週間演奏を行い、17歳の時にはクインシージョーンズのバンドでリードアルトを努めるなど早くもプロの仲間入りをする。神童ぶりを発揮して、スターへの道は用意された。
10代で若手の教育にも熱心だったルイベルソンのバンドに加わって、レコーディングデビューもしている。
このテッドナッシュがコンコルドレーベルにも登場した。まだ、19歳であった。
同じくルイベルソンのバンドだが今回はスモールグループで。テッドナッシュのサックスが大きくフューチャーされている。ブルーミッチェルやトンプキンスが暖かく周りを支えてはいるが、まるでナッシュのオーディションのような感じがしないでもない。
ちょうど、スコットハミルトンがデビューしてからあっという間に有名になっていった時。
それまで、コンコルドはあまり商売っ気を前面に出したアルバム作りはしていなかった。が、これは、密かに「2匹目のどじょう」を狙ったものかもしれない。
聴く方も、このような経緯を知ると自ずと色眼鏡をかけてアルバムを見聞きしてしまうものである。
最初に聴いた印象は確かに上手い。それなりのテクもある。しかし、印象は教則本を確実にこなす優等生のようなプレーだ。
その後リーダーアルバムも出し、敏子のオーケストラにも加わったりした。
最近の消息を知らなかったので、改めて調べてみると今でもスタジオワーク中心に活動は続けているし、アルバムも出してはいるようだ。
しかし、残念ながら一流入りはしていないようだ。
ハミルトンの活躍と較べてしまうと、「かえるの子はかえる」ということなのかもしれない。
運もあるかもしれないが、才能があっても一流になるのは難しいものだ。
1. Rain Check Strayhorn 4:00
2. Alone Together Dietz, Schwartz 5:12
3. Medley:
I Thought About You
Blue Moon
Body and Soul Mercer, VanHeusen 6:37
4. Oleo Rollins 4:34
5. The Song Is You Hammerstein, Kern 5:29
6. Tristamente Nash 5:57
7. Funky Blues Mitchell 5:35
8. The More I See You Gordon, Warren 3:53
Carl Jefferson Producer
Louie Bellson (ds)
Joel DiBartolo (b)
Blue Mitchell (tp)
Ted Nash (as,ts)
Ross Tompkins (p)
Recorded May 3, 4, 1978
Originally released on Concord CJ-73 , 1978
RaincheckLouis Bellson Quintet with Ted Nash and Blue MitchellConcord Jazzこのアイテムの詳細を見る |