A DAY IN THE LIFE

好きなゴルフと古いLPやCDの棚卸しをしながらのJAZZの話題を中心に。

未発表曲を集めたコンピレーションといえば・・・・

2008-01-22 | MY FAVORITE ALBUM
MERCURY V.S.O.P ALBUM

「幻の名盤」というものが一時流行った。
国内で未発表のアルバム、一度は世に出たが廃盤になったままのアルバムが次々と世に紹介された。この「幻の名盤」は骨董品を楽しむような楽しみだった。話としてはよく聞くことがあっても実際は聴いたことのないアルバム。オリジナルはなかなか手に入れることはできなかったものを、実際に手にして聴く事ができるというのは格別の嬉しさがあった。現在進行形で生きているジャズの新譜を聞く楽しみもあったが、この「幻の名盤」は何が発掘されて出てくるかが分からない楽しみもあった。

其の内に、録音されたもののお蔵入りして未発表だったものや別テイク物が発掘され、新たなアルバムとして陽の目をみることになってきた。これも別の意味では「幻の名盤」の一種。
その中の一枚(1セット)に、児山紀芳氏が「埃を被った状態のマスターテープ」を発見したということでも有名になったマーキュリーレーベルの未発表曲を集めたBOXアルバムがあった。
何でも、ジャズを積極的に取り組んで次から次へと録音があり、プロデューサーも何人か入れ替わっている内に、整理が追いつかずにカタログに載らなかった物が多かったということらしかったが。
多分このような録音とか、テープが回ったままだったとかいう録音は、世の中にはまだたくさん転がっているのだろう。

このアルバム全部で22組のアーティスト、47曲の大作であったが、その中に、クインシージョーンズオーケストラの未発表であった曲が4曲収められている。これが目当てで買ったので、とりあえずはそこだけクローズアップして紹介しておくと、

1. “Moanin’”
 1959年5月の録音
 有名なアルバム”The Birth Of A Band”に収められている曲の別テイク。

2. “Close Your Eyes”
3. “Blues From Free And Easy”
 1960年のパリでの録音の未発表であった2曲。
 そもそも、クインシーがヨーロッパで流浪の旅をやる羽目に陥ったミュージカル”Free And Easy”からの曲が初めて聴ける。

4. “Ghana”
 レギュラーオーケストラ最後の録音になったニューポートでのライブの残り曲。
 「音質的に問題があったのでは」と説明があるが、なんら問題はない。

CDの時代になって、過去のアルバムに未発表曲が追加されるのは当たり前になったが、最近ではコンプリート物と称してCD何枚にも渡ってすべての録音が一気に入手できるものも。
ある意味では便利にはなったともいえるが、好きなものをこつこつ一枚一枚集めていくのもジャズの楽しみであったので何か複雑な気持ちだ。
クインシーのアルバムを紹介しながら、こんなアルバムもあったというのを思い出した。
コメント
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