The Swingers 12 Jazz favorites by The Four Freshmen
コーラスの編成はジャンルを問わず4人組(カルテット)が多い。インストだとリズム3人にソロ楽器となるが、コーラス4人組はハーモニーを作り出す大事な要素、これも男女混成、男だけ、女性だけで雰囲気もがらりと変わるし、ソロも大事な要素になる。
ジャンルを問わずこの組み合わせの妙がコーラスの楽しさであり、面白さになってくる。
ジャズコーラスの楽しみはハーモニーもあるが、「ジャズのスイング感をどのようにコーラスで表現するか」が要素として加わってくる。スイングさせるためのコーラスのアレンジも大事だ。キャットを加えたり、そしてバックとのコラボレーションでよりスイングするコーラスが生まれてくる。
ジャズコーラスといえばフォーフレッシュメン。ペッパーアダムスやメルルイスのようにスタンケントンオーケストラで研鑽を積んだジャズメンは多いが、このフォーフレッシュメンもスタンケントンが世に出したコーラスグループだ。
まだ大学生であったフォーフレッシュメンを「スタンケントンオーケストラのような音を出すから一度聴いてみては」という勧めでケントンが自らコンサートに足を運んで聴いてみて、即キャピタルレコードに紹介したのがプロ入りのきっかけだとか。まだ学生であった4人はトントン拍子で出世をし、大学を卒業することなくいつまでも「フレッシュマン」のまま生涯活躍することになる。
このフォーフレッシュメンはオープンハーモニーといわれる一番高い音域がソロパートを担当するのが特徴。その結果、それまでのコーラスグループとは一味違ったサウンドとなる。素人耳にも確かにケントンサウンドと何か共通点があるように感じる。
さらに加えて、4人が自ら楽器を演奏するということも特徴の一つ。後に、ロックやポップスの世界ではビートルズを始めとして、日本のグループサウンドでも楽器を弾きながらコーラスを歌うというのは一般的になったが、ジャズの世界ではグループメンバー全員が楽器を弾きながら歌うというのは珍しい存在だ。その演奏も余興ではなくプレー自体本物だ。
このフォーフレッシュメンは多くのアルバムを残しているが、その名も"Swingers”とタイトルされたアルバムがある。独自のスイング感を持ったフォーフレッシュメンが思う存分スイングしているアルバムだ。ライナーノーツの出だしで、「このアルバムを手にして果たして歌手がスイングするのか歌がスイングするのか迷うかもしれないがこれは両方だ」と書かれているが、実はこのアルバムはバックのオーケストラもスイングしているのを忘れてはいけない。
西海岸の売れっ子アレンジャー、ビルホルマンのアレンジによるバックのオーケストラが実にスインギーな演奏でコーラスと歌を盛り立てる。まさに三位一体のスインギーなアルバムになっている。
日本のコーラスグループ「ブリーズ」は野口久和ビッグバンドをバックにスインギーなコーラスを聴かせてくれるが、フルバンドをバックにしたコーラス、それもジャズの名曲といわれる曲を歌い込んだアルバムというのは、そうそう簡単に聴けるものではない。
このアルバムはスインギーなビッグバンドをバックに、スインギーなモダンコーラスをタップリ聴ける一枚だ。
1. Lulu's Back in Town Al Dubin / Harry Warren 3:10
2. Li'l Darlin' Neal Hefti 3:35
3. Let's Take a Walk Around the Block H. Arlen / I. Gershwin / E.Y. "Yip" Harburg 3:44
4. Dynaflow Stan Kenton / Art Pepper 3:07
5. Do Nothin' Till You Hear from Me Duke Ellington / Bob Russell 4:15
6. Spring Isn't Spring Without You Ken Albers / Bill Comstock 2:29
7. Taps Miller Count Basie 3:34
8. When My Sugar Walks Down the Street G. Austin / J. McHugh / Irving Mills 2:02
9. Satin Doll Duke Ellington / Johnny Mercer / Billy Strayhorn 2:53
10. This Could Be the Start of Something Steve Allen 2:37
11. Lullaby of Birdland George Shearing / George David Weiss 3:26
12. I'm Gonna Go Fishin Duke Ellington / Peggy Lee 2:42
The Four Freshmen
Ken Albers
Ross Barbour
Bob Flanigan
Bill Comstock
Produced by Bill Miller
Arranged and Conducted by Bill Holman
Recorded in 1962
コーラスの編成はジャンルを問わず4人組(カルテット)が多い。インストだとリズム3人にソロ楽器となるが、コーラス4人組はハーモニーを作り出す大事な要素、これも男女混成、男だけ、女性だけで雰囲気もがらりと変わるし、ソロも大事な要素になる。
ジャンルを問わずこの組み合わせの妙がコーラスの楽しさであり、面白さになってくる。
ジャズコーラスの楽しみはハーモニーもあるが、「ジャズのスイング感をどのようにコーラスで表現するか」が要素として加わってくる。スイングさせるためのコーラスのアレンジも大事だ。キャットを加えたり、そしてバックとのコラボレーションでよりスイングするコーラスが生まれてくる。
ジャズコーラスといえばフォーフレッシュメン。ペッパーアダムスやメルルイスのようにスタンケントンオーケストラで研鑽を積んだジャズメンは多いが、このフォーフレッシュメンもスタンケントンが世に出したコーラスグループだ。
まだ大学生であったフォーフレッシュメンを「スタンケントンオーケストラのような音を出すから一度聴いてみては」という勧めでケントンが自らコンサートに足を運んで聴いてみて、即キャピタルレコードに紹介したのがプロ入りのきっかけだとか。まだ学生であった4人はトントン拍子で出世をし、大学を卒業することなくいつまでも「フレッシュマン」のまま生涯活躍することになる。
このフォーフレッシュメンはオープンハーモニーといわれる一番高い音域がソロパートを担当するのが特徴。その結果、それまでのコーラスグループとは一味違ったサウンドとなる。素人耳にも確かにケントンサウンドと何か共通点があるように感じる。
さらに加えて、4人が自ら楽器を演奏するということも特徴の一つ。後に、ロックやポップスの世界ではビートルズを始めとして、日本のグループサウンドでも楽器を弾きながらコーラスを歌うというのは一般的になったが、ジャズの世界ではグループメンバー全員が楽器を弾きながら歌うというのは珍しい存在だ。その演奏も余興ではなくプレー自体本物だ。
このフォーフレッシュメンは多くのアルバムを残しているが、その名も"Swingers”とタイトルされたアルバムがある。独自のスイング感を持ったフォーフレッシュメンが思う存分スイングしているアルバムだ。ライナーノーツの出だしで、「このアルバムを手にして果たして歌手がスイングするのか歌がスイングするのか迷うかもしれないがこれは両方だ」と書かれているが、実はこのアルバムはバックのオーケストラもスイングしているのを忘れてはいけない。
西海岸の売れっ子アレンジャー、ビルホルマンのアレンジによるバックのオーケストラが実にスインギーな演奏でコーラスと歌を盛り立てる。まさに三位一体のスインギーなアルバムになっている。
日本のコーラスグループ「ブリーズ」は野口久和ビッグバンドをバックにスインギーなコーラスを聴かせてくれるが、フルバンドをバックにしたコーラス、それもジャズの名曲といわれる曲を歌い込んだアルバムというのは、そうそう簡単に聴けるものではない。
このアルバムはスインギーなビッグバンドをバックに、スインギーなモダンコーラスをタップリ聴ける一枚だ。
1. Lulu's Back in Town Al Dubin / Harry Warren 3:10
2. Li'l Darlin' Neal Hefti 3:35
3. Let's Take a Walk Around the Block H. Arlen / I. Gershwin / E.Y. "Yip" Harburg 3:44
4. Dynaflow Stan Kenton / Art Pepper 3:07
5. Do Nothin' Till You Hear from Me Duke Ellington / Bob Russell 4:15
6. Spring Isn't Spring Without You Ken Albers / Bill Comstock 2:29
7. Taps Miller Count Basie 3:34
8. When My Sugar Walks Down the Street G. Austin / J. McHugh / Irving Mills 2:02
9. Satin Doll Duke Ellington / Johnny Mercer / Billy Strayhorn 2:53
10. This Could Be the Start of Something Steve Allen 2:37
11. Lullaby of Birdland George Shearing / George David Weiss 3:26
12. I'm Gonna Go Fishin Duke Ellington / Peggy Lee 2:42
The Four Freshmen
Ken Albers
Ross Barbour
Bob Flanigan
Bill Comstock
Produced by Bill Miller
Arranged and Conducted by Bill Holman
Recorded in 1962
Two Classic Albums from The Four Freshmen (The Swingers/Stars in Our Eyes) | |
The Four Freshmen | |
Collector's Choice |
てんてこ舞いと申します。
よろしくお願いいたします。
The Swingers の本文、興味深く拝読いたしました。
このレコード、僕も持っています。
いいですよね、このアルバムの各曲は楽しいです。
これからも、
ジャズ・コーラスのアルバムを
とり上げて下さい。
てんてこ舞い
ジャズは何でも聴きますが、コーラスは楽器には無い温かみを感じますね。そして、ソロのボーカルであ味わえないハーモニーの粋も。
今後もよろしくお願いします。