A DAY IN THE LIFE

好きなゴルフと古いLPやCDの棚卸しをしながらのJAZZの話題を中心に。

ジャケットのイメージと中身の演奏の相関関係は・・・・

2008-02-03 | MY FAVORITE ALBUM
Sunshine Rock / Louie Bellson & The “Explosion” Orchestra

CD時代になってあまりジャケ買いということがなくなったように思う。
LP全盛期、レコード箱を一枚一枚繰りながらお目当てのレコード探しで、決め手となるのはまずはジャケットのデザインだった。目立つジャケット、お気に入りのミュージシャンのクレジットを瞬時に見分けながら。さらには、自分の知らない掘り出し物をよく探したものだ。
初めて見るアルバムでも魅力的なジャケットは、思わず手にしてしまうことが多かった。
それは、デザインであったり、メンバーの組み合わせであり、レーベルであることも。
ジャケットの情報だけで中身も聴かずにあれこれと思案をめぐらし、結局買ってしまうジャケ買いはジャズの楽しみのひとつだ。最近CD棚を眺めてもなかなかその気になれないのは、その形状と置かれ方のせいかのか? 仕方がないことなのだが・・・。

家に帰って、ジャケ買いしてしまったアルバムからレコードを取り出してターンテーブルに乗せる。わくわくもするし、緊張する一瞬だ。
当然「あたり」のこともあれば「外れ」のことも。ジャケ買いした時点で、自分の頭の中では妄想が広がっているので、その基準はかなり主観的なものだが。

ジャズファンにとっては色々意味のあるジャケットデザインだが、ここに一枚のアルバムがある。「ルイベルソンのサンシャインロック」。
各レーベルのジャケットの方針も色々ある。すべてデザインイメージを統一したものがあるが、その中のひとつがこの”PABLO”だ。おなじみの黒を基調としたモノトーン。ミュージシャンの写真でデザインされている。パブロ自体のレーベルイメージもできあがっている。よくも悪くも自然と演奏内容のイメージができてしまう。

肝心のミュージシャンはというとルイベルソン。これもイメージが出来上がっている。おなじみの2ベースドラムで、ビッグバンドのプレーがよく似合う。このアルバムも、ビッグバンド物だ。

そして、タイトルの“SUNSHINE ROCK”。これが、今一つアルバム全体のイメージとは合わない。
燦燦と光り輝くカリフォルニアの太陽であればパブロのイメージでもないし、ROCKとなるとなお更だ。

実際の演奏はとなると、”Sunshine Swing” , “Feels So Good” そして”The Hawk Talks”の3曲はエレキピアノやフェンダーベースが入って16ビートやボサノバ風のリズムも。”Rich Outing”はバディーリッチを意識したような曲。そして”Niles Blues”はベイシー風のブルース。
全体的にリズムやテンポとバリエーションが多彩だ。そして曲の中でも変化が大きい。
ベイシースタイル一辺倒ではなく、当時のBIGBANDの新しい流れをうまく取り入れている。
もちろん、どんなリズムでもベルソンのドラミングが活躍する。ピアノのナットピアスやキャットアンダーソンなどのベテランがいたと思えば、ギターには若手のガイスマンも。メンバーにはベテランに加えて若手の有望株も参加している。
そして、アルトには先日Concordのアルバムで紹介したまだ18歳のテッドナッシュがいる。
実は、このナッシュの経歴にベルソンのオーケストラにいたことが書いてあったので、さっそく探してみた次第。

こんなきっかけで久々に聴きなおしてみたが、ベルソンのやる気を感じさせる新旧のバランスがとれた元気なオーケストラだ。
このバンドであれば、パブロの黒のイメージではなく、白地に光り輝くカリフォルニアの雰囲気を感じさせるデザインが施されたジャケットがお似合いだったかもしれない。

1. Sunshine Swing
2. Mid-Eastern Spango
3. Night Birds
4. Feels So Good
5. The Hawk Talks
6. Rich Outing
7. Niles Blues
8. Numero Uno

Louie Bellson (ds)
Cat Anderson , Bobby Shew , Conte Candoli , Walter Johnson , Ron King (tp)
Bob Payne , Alan Kaplan , Dana Hughes , Nick Di Maio (tb)
Dick Spencer , Ted Nash (as,fl)
Pete Christlieb , Don Menza (ts)
Andy Macintosh (bs)
Nat Pierce , Ross Tompkins (p)
Grant Geissman (g)
John Heard (b)
John Arnold , Gene Estes (per)

Produced by Norman Granz
Recorded on Dec.21-23,1977, at Group Ⅳ Recording Studios , Hollywood

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