A DAY IN THE LIFE

好きなゴルフと古いLPやCDの棚卸しをしながらのJAZZの話題を中心に。

風貌に似合わず、繊細な演奏が・・・・

2016-12-15 | CHRISTMAS
Christmas Flower Tree / Cross Counter

訃報といえば、バリトンサックスの重鎮、宮本大路さんも今年亡くなった。
自分はビッグバンド好きなので、大路さんの演奏は、熱帯JAZZ楽団や、923ビッグバンド、ブルーノートオールスターズ、などで聴くことが多かった。病から復帰し、今年も元気な演奏振りを楽しませてもらっていたのだが・・・。
その風貌からか、日頃よく職務質問を受けることが多いらしく、『「職質楽師」夢追い日記』と、それを捩ったタイトルの本も出されたばかりであった。



ビッグバンドでの活躍とは別に、コンボでの活動も積極的に行っていた。その中で定期的に活動していたのがこのクロスカウンター、ピアノレスのカルテットだ。
バリトンがリーダーとなるとジェリーマリガンのピアノレスカルテットを思い浮かべるが、マリガンがパートナーとして選んだチェットベイカー、アートファーマー、ボブブルックマイヤーとは異なり、ここではアルトサックスが相方のサックス2本の編成。

演奏スタイルはというと、マリガンのカルテットのコンセプトに近い。ボクシングのクロスカウンターという感じの2人のバトルというよりは、アレンジといい、ソロの掛け合いといい2人のコラボレーションが素晴らしい。まさに、マリガン&デスモンドの共演の再現といった感じだ。

このアルバムは、今のシーズンに相応しいクリスマスアルバムだが、このスタイル、そして時にクラリネットを交えたサウンドが良く似合う。大路さんの演奏は、その風貌の印象から受けるイメージとは異なり、このような繊細な演奏も得意にしている。923ビッグバンドでも、フィーチャー曲はマリガンの綺麗なメロディーの曲だった。バリトンでは希少なメロディアスなプレーを得意としていた一人だった。

バリトンサックスはそもそも人材が少ないのに、大路さんの白いバリトンがもう聴けなくなったのは残念至極。
ご冥福をお祈りします。

1.  Santa Claus Is Comin' to Town        ( J. Fred Coots )
2.  There Is No Greater Love          ( Isham Jones )
3.  When Joanna Loved Me           ( Jack Segal )
4.  White Christmas              ( Irving Berlin )
5.  What Now My Love 〜そして今は〜     ( Gilbert Becaud )
6.  Everything Happens to Me         ( Matt Denis )
7.  Jingle Jam                ( Dairo Miyamoto-original )
8.  Glad to Be Unhappy            ( Richard Rodgers )
9.  Ano-Colo 〜あの頃〜           ( Dairo Miyamoto-original )
10.  Greensleeves              ( Traditional )
11.  All The Things You Are          ( Jerome Kern )
12.  The Christmas Song           ( Mel Torme )

宮本大路 / Dairo Miyamoto (bs,arr)
宮野祐司 / Yushi Miyano (as)
佐々木悌二 / Teiji Sasaki (b)
高橋徹 / Toru Takahashi (ds)

Produced By 鈴木燿 Suzuki Akira 赤坂B♭
Recorded on January 8 & 9, 2008
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クリスマスソングはクルーナー唱法でしっとりと・・・

2015-12-21 | CHRISTMAS
The Romantic Hour Poppe Croons Christmas / Rick Poppe

この所のゴルフは毎回天気に恵まれている。冬の訪れが遅いせいもあり12月に入って大分経つが上着を脱いでプレーすることも度々であった。ところが昨日は一転冷え込んだ。コースへ行く途中、車の外気温を見ていると次第に気温が下がる。行先は成田であったので山へ上がった訳ではないが、途中でついに-1度まで下がる。コースに着くと1度まで戻ったが、日陰の芝生は真っ白。やっと冬ゴルフ到来だ。



昨日は、空港近くの多古カントリークラブ。最近は平日ゴルフが多いが、平日のお客はシニアばかり。昨日は日曜日ということもあり、若者達のコンペも多く活気があった。自分も老若男女とりまぜてのコンペであったが、同じ組で回った同伴競技者は皆若手が揃った。
主催者から、「この組は飛ばし合いの組み合わせにしたから」と言われ、久々に気合が入った。気合が入りすぎていきなり左へひっかけのスタートであったが、後は力が抜けて気楽に飛ばし合いを楽しみながらのラウンドができた。

というのも、昨日はドライバーが不調であったがパットは絶好調。ロングパットは入るし、段差のあるグリーンの下りバットはピッタリ寄るし、1メートルちょっと残した嫌なパットも真ん中から。こんな日もあるのだと我ながら感心するばかり。年寄りはやはり小技で勝負か。

前半は42で折り返すと、後半はショットに色気が出たのか、OBが2つに1ぺナが一つ、崩れそうになったがパットは引き続き快調。最後のホールで1メートルのバーディーパットを外したのは愛嬌。ショットが乱れたが45で上がれたのは満足。
最近はラウンドの回数が増えたがせいか惰性で緊張感のないゴルフが続いていたが、少し気合が入って来た。来年はしばらくご無沙汰していた月例にも復帰してみようと思う。

さて、冬の到来が遅いとクリスマスアルバムの聴き始めも遅くなっていたが、気が付けばクリスマスまであと数日。今年はまとめて聴くことになった。

CDやレコードを買うのがネットショッピング主体になってしまうと、反対にショップで棚漁りをしながらアルバムを求める機会はすっかり減ってしまった。いわゆるジャケ買いに代表される衝動買いだ。何の予備知識も無く買い求め、「当たり」に出会った時の満足感を味わうのもそれなりに楽しいものだ。
このアルバムをどこで買ったか記憶に無い。ネットで買った記憶も無いので、どこかでクリスマスアルバムという理由だけで衝動買いした物だと思うが・・・。

ネット社会になって、ショッピング以外にもう一つ便利な事は、分からないことをすぐ調べられる点。アルバムの棚卸がてら、ちょっと気になる事があってもすぐに調べることができる。昔、レコードの解説や評を書いていた人は、インターネットが無かった時代に膨大な資料をよく頭の中で整理できていたと感心する。その人なりの整理術もあったとは思うが。

さてこのアルバムは、いわゆるクルーナースタイルの男性ボーカル。ストレートに歌う低音の魅力と控えめなバックでBGM的に聞き流すのには最適なアルバムだ。ここ数年シーズンに一度は聴いてはいたのだが、中身に関しては何も知らずに聴いていた。歌い手の名前のRick Roppeというのも他に思い当たらない。ジャズボーカリストではないのかと思い、今回ネットで調べてもみつからない。であればアルバムタイトルでと思って調べてみてもこれも。レーベルと思われるURAも?アルバムジャケット見ても曲目とメンバーだけで解説は無い。

やっと見つけた記事によると、このRick Roppeはラスベガスで歌っている様だ。地元イリノイでインテリアデザインの仕事をしながら歌を歌っていたのを見い出したのは、テナーサックスのアーネットコブ。彼のヨーロッパツアーに連れて行ったのが世に出るきっかけになったらしいが、このチャンスを生かしてラスベガスで歌えるまでになるは、ダラスやLAなど長い道のりがあったようだ。

何の情報がなくても聴いていいものはやはりいい。クリスマスアルバムでなくても毎年一度は聴きたくなるアルバムだ。これが本来の聴き方かもしれない。

1. Mistletoe
2. Christmas Waltz
3. The Christmas Song
4. White Christmas
5. I’ll Be Home For Christmas
6. Let It Snow, Let It Snow
7. You’re All Want For Christmas
8. Have Yourself A Merry Little Chrstmas
9. Toyland
10. The Chipmunk Song
11. I Saw Mommy Kissing Santa Claus
12. When You Trim Your Christmas Tree
13. The Secret Of Christmas

Rick Poppe (vol)
Rickey Woodard (ts)
Kerren Hernandez (p)
Stan Sargeant (b)
Sherman Ferguson (ds)
Ray Armando (per)
Barry Zweig (g)
Norn Hughes (violin)

Produced by Cheryl Boles & Patrick Poppe
Engineer : Larry Mah
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ピーターソンのシンプルなピアノがかえっていい感じに・・・

2015-12-19 | CHRISTMAS
An Oscar Peterson Christmas

地方出身者が仕事のために地元を離れ、都会へ出て働くようになると、なかなか地元に戻る機会も無くなる。たまの休みに地元に戻った時に、昔の仲間と旧交を温めるのが唯一の機会だろう。まして、母国を離れ外国へとなると。

カナダ出身のオスカーピータソン。10代から地元でプロとして活動を始めたが、その時のスタイルはクラッシックピアノの練習に裏打ちされたブギウギスタイルだったという。まだビバップの洗礼は受けていなかった。
JATPの主催者であるノーマングランツに見いだされたのは1949年、24歳の時であった。そこから母国を離れ活動の場はアメリカとなった。すぐにジャズ界を代表するピアニストの一人となると、活動の場は世界中となってツアーが続く毎日となった。

JATP時代からの盟友レイブラウンは、ピーターソンの元を離れるとロスに居を定めてプレーだけでなく、プロデュース業やスタジオワークと幅広く活動するようになった。それに対して、ピーターソンは生涯プレーヤーとしてステージやレコーディングを続けた。

クリスマスアルバムを作る有名ミュージシャンは多いが、このピーターソンも1995年にこのアルバムを作った。ちょうど70歳になった時で晩年のアルバムである。1993年に脳梗塞で倒れ歩くこともできなくなり、プレーヤー生命が危うかった時から復帰直後の録音といった方がいいかもしれない。

まだ後遺症が残って左手が不自由であったので、往年のダイナミックで縦横無尽に鍵盤の上を指が踊るような演奏は期待できない。
ということもあってか、ピーターソンのピアノを大フィーチャーするのではなくフロントラインはヴァイブやフリューゲルホーン、左手代わりにはギターを加えて周りを固めている。さらにストリングスを加えてバックに厚みを出して左手をカバーしている。クリスマスソングというのはアップテンポな曲よりもスローな曲が多い。ピーターソンのリハビリにも最適であったのかもしれない。

と思うと、一曲目はいきなりアップテンポの曲から始まる。右手だけであってもピーターソンスタイルは健在だった。次はスローな曲だが、ピーターソンのスローな曲でのリリカルなプレーは昔から得意であった。結果的に元気な時は派手すぎるピアノも、このようなクリスマスアルバムにはバックと溶け合って丁度いい匙加減かもしれない。

そして、このアルバムのもう一つの特徴はバックのメンバーに母国カナダのミュージシャンを起用し、録音もカナダで行われている点だ。メンバーは昔一緒にプレーしていた仲間達かどうかは分からない。が、ピーターソンにとっても一歩ずつの復帰のステップを歩んでいる中で、生まれ故郷のミュージシャンが一緒に付き合ってくれたのはリハビリにも大きな支えになったであろう。

このアルバムを作ったのはTelarkレーベル。デジタル時代の到来と共に、デジタル録音を売りにして登場したレーベルだが、クラシックだけでなく一時ジャズにも力を入れた。
このピーターソンだけでなく、昔の仲間であるレイブラウンを始めとしてベテランミュージシャン達のアルバムを数多く作った。ちょうどコンコルドレーベルがカールジェファーソンの元にベテランミュージシャンが集い、そこに若手が参加したのと同じような図式で。ベテラン達に若手が加わったアルバムも多い。

このテラークレーベルは、2005年にコンコルドミュージックグループに売却され事業が縮小された。テラークの良さを作って来たプロデューサーやエンジニアはその時レーベルを去った。

最近、東芝が伝統ある白物家電、パソコン、テレビなどの事業を分離、売却するニュースが流れた。何故、不正会計をしなければならなかったのか、伝統ある事業を切り離さなければならないのか、反対にお荷物の原子力事業を背負込まなければならなくなったのか、その原因のひとつが利益至上主義の今の企業会計制度にあるのは明確だ。昔のように確実な内部留保の元に健全な赤字部門を持つことが企業文化を守り、商品開発を続けるには必要だと思うのだが。

テラークレーベルを買収したのが、カールジェファーソンが育てたコンコルドであったのも皮肉だ。コンコルドもジェファーソンが亡くなった後には、テレビプロデューサーであったノーマンレアの手に渡り、ファンタジーレーベルを買収してからはメジャーレーベルになってしまった。同じように、ここでも利益優先のアルバム作りをしなければならないのであろう。傘下にConcord Jazz、Telarkのレーベルは残るが、そこには創設者であるカールジェファーソンやジャックレナーの想いが引き継がれているとは思えない。

ピーターソンのリハビリを兼ね、昔の仲間とのセッションの機会を作り、決して大儲けをしようと思って作ったとは思わないこのアルバムが、結果的にロングセラーとなってコンコルドのカタログに今でも残っているのも皮肉なものだ。

1. God Rest Ye Merry Gentlemen              Traditional  3:24
2. What Child Is This?       William Chatterton Dix / Traditional 4:47
3. Let It Snow! Let It Snow! Let It Snow!   Sammy Cahn / Jule Styne  3:39
4. White Christmas                  Irving Berlin  3:48
5. Jingle Bells                    James Pierpont  3:12
6. I'll Be Home for Christmas  Kim Gannon / Walter Kent / Buck Ram  2:46
7. Santa Claus Is Coming to Town  J. Fred Coots / Haven Gillespie 3:28  
8. O Little Town of Bethlehe       Phillip Brooks / Lewis Redner  3:16
9. The Christmas Waltz           Sammy Cahn / Jule Styne  6:50
10. Have Yourself a Merry Little Christmas  Ralph Blane / Hugh Martin  3:55
11. Silent Night              Franz Gruber / Joseph Mohr  3:07
12. Winter Wonderland    F. Bernard / R. Blane / H. Martin / D. Smith  4:06
13. Away in a Manger           James R. Murray / Traditional  3:33
14. O Christmas Tree                    Traditional 2:19


Oscar Peterson (p)
David Young (b)
Jerry Fuller (ds)
Dave Samuels (vib)
Lorne Lofsky (g)
Jack Schantz (flh)
& Strings Orchestra conducted by Rick Wilkins

Produced by Elaine Martone & Robert Woods
Engineer ; Jack Renner

Recorded at Manta / Eastern Studio A, Tronto, Canada
On January 15-16, May 23-24, June23 and July 30, 1995


Christmas
クリエーター情報なし
Telarc
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今年のクリスマスは、このアルバムで決まり・・・

2015-12-11 | CHRISTMAS
A Very Swingin’ Basie Christmas! / The Count Basie Orchestra

最近は毎年のように来日しているカウントベイシーオーケストラ。昨年ディレクターがスコッティーバーンハートに代わってから今回が3度目の来日となる。やはりベイシーのライブは年に一度の年中行事といった感じで毎回出掛けることに。

昨年のクリスマスコンサートはディーディーブリッジウォーターとの共演という豪華なステージであったが、このステージはブリッジウォーターの圧倒的な迫力に押されて、ベイシーオーケストラらしさの出る幕は無かった。同じ歌伴でもジョーウィリアムスやシナトラのように長年一緒にやっていると、お互いのコンビネーションの呼吸も合うと思うが。大物同士の急造コンビはかえって呼吸を合わせるのが難しいようだ。



今回はベイシーオーケストラ単独のステージ、ベイシーサウンドをたっぷり楽しめるものであった。今年はベイシーオーケストラが誕生して80周年ということで、リーダー役にも慣れたバーンハートも気合が入っていたようだ。
レパートリーは新旧とりまぜて山のようにあるベイシーオーケストラ。自分は1ステージしか聴けなかったが、今回のステージでは実際に有名曲だけでなく毎ステージ変化を持たせた色々プログラムを披露しているようだ。

最近は核となるメンバーも固定されているので、オーケストラ全体のサウンドも伝統ある本家の音がしている。フィーチャーされることの多いテナーのダグローレンスも、役回りに着実にはまってきたように思う。やはり、ベイシーオーケストラには、それに似合うソロが心地よい。
メンバーの中で来日の都度代わるのがバリトンサックス。昨年は女性のLauren Sevianであったが、今回は誰かと思ったら、ロイハーグローブビッグバンドのジェイソンマーシャル、自分が聴いたステージでは残念ながらソロの出番は無かったが。

そして、今回のステージのもうひとつの目玉は、このメンバーで録音された新アルバムの発売記念も兼ねていた。ちょうど世間はクリスマスシーズンだが、それに合わせるように今回のベイシーオーケストラのアルバムはクリスマスアルバムだった。
しばらく前に、ベイシーオーケストラはトニーベネットのクリスマスアルバムのバックを務めたがこれも良かった。ベイシーオーケストラ単独の全編クリスマスアルバムは、ありそうでこれまで無かったのでこれが初物という事になる。

トニーベネットのアルバムでもゲストプレーヤーの参加が華を添えていたが、このアルバムでもゲスト参加がある。企画にあたっては、バーンハートも色々策を練ったらしいが、すんなり決まったのはジョニーマチスのボーカルだったようだ。他にボーカルでは女性陣からレディシ、カーメンブラッドフォードが一曲ずつ。さらに大ベテランのピアノのエリスマリサリス、テナーのプラスジョンソンの参加というのも意外性があって面白い。

さらに、この手のお馴染みの曲が続くと、興味が湧くのはアレンジャー。一曲目のジングルベルでは、ベイシーではお馴染みのサミーニスティコがペンをふるう。更にお馴染みのゴードングッドウィン。バーンハート自身のアレンジも加え、こちらも変化を味わえる。グッドマンも自分のオーケストラ用のアレンジと少し趣を変え、いずれもベイシーサウンドを意識した感じの良いアレンジだ。
新しい録音がしばらくなかったベイシーオーケストラだが、曲、メンバー、アレンジと3拍子揃ったアルバムでと思う。

ステージでは、このアルバムからの曲は2曲しか演奏されなかった。残りはこのアルバムでということになったが、12月になったのに、まだまだ外は紅葉が楽しめる陽気。クリスマスシーズンまだ先といった感じで、クリスマスアルバムはまだ聴いていない。今年のクリスマスはこのアルバムを聴く事が多くなりそうだ。

レコーディングの様子を含めたプロモーションビデオはこちらで↓



1. Jingle Bells
2. Let It Snow              (featuring Ellis Marsalis)
3. It’s the Holiday Season              (featuring Johnny Mathis)
4. Silent Night
5. Good “Swing” Wenceslas
6. The Christmas Song                   (featuring Ledisi)
7. Little Drummer Boy
8. Sleigh Ride
9. Have Yourself a Merry Little Christmas     (featuring Carmen Bradford)
10. Winter Wonderland
11. I’ll Be Home for Christmas    (featuring Ellis Marsalis and Plas Johnson)


Scotty Barnhart (Director/tp)
Marshall McDonald (as,fl)
Cleve Guyton, Jr. (as,fl,picc)
Doug Miller (ts)
Doug Lawrence (ts)
Jay Branford (bs)
Clarence Banks (tb)
Dave Keim (tb)
Alvin Walker (tb)
Mark Williams (btb)
Kris Johnson (tp)
Mike Williams (tp)
Endre Rice (tp)
Bruce Williams (tp)
James Leary (b)
Marcus MaClaurine (b)
Ray Nelson II (ds)
Will Matthews (g)
Bobby Floyd (p)
Liew Matthews (p)
Johnny Mathis (vol)
Ledisi (vol)
Carmen Bradford (vol)
Ellis Marsalis (p)
Plas Johnson (ts)

Produced by Gregg Field
Recorded by Steve Genewick
Recorded at Capital Studios, G studio Los Angels & LWMC Studios, Kansas City, July-August 2014

A Very Swingin' Basie Christma
クリエーター情報なし
Concord Records
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強烈なサンバのリズムのクリスマスソングかと思ったら・・・

2014-12-21 | CHRISTMAS
Brazilian Christmas / Lori Mechem


CDやレコードを買う場合も今ではネットで買う事が多く、今ではショップで買う事は少なくなってしまった。ジャケットを見ながら知らないアルバムを買う(いわゆるジャケ買い)楽しみはなくなってしまった。もっとも棚に並んだCDだとLPと違って見にくいという事もあるが。
ところが、クリスマスアルバムだけは、演奏者も確認せずにタイトルとジャケットだけで買ってしまう事も、これもその一枚だ。タイトルのBrazilian Christmasだけで購入した一枚だ。ジャケットに記されているLori Mechemが誰かは何も知らずに。

購入後、ジャケットをじっくり見ると演奏スタイルに関してのコメントが載っていた。インストで、ピアノ、サックス、フルート、フリュゲルホーン、ギター、ベース、それにドラム。それにストリングスも。ジョビンやスタンゲッツに似ているとある。それで、強烈なサンバのリズムにのったアルバムではないのは察しがついた。

聴いてみると、確かに軽くボサノバのリズムにのった、イージーリスニング風の演奏。最近、ジャズは若者に人気が無いというが、良く飲食店の店内ではジャズがBGM流れていることが多い。和食の店でのハードバップも意表をついていいが、この手の演奏はどこで流れても無難だろう。

せっかくなので、このLori Mechemがどんなミュージシャンかを調べてみることに。



テネシー州ナッシュビルで活躍する女性ピアニスト。ナッシュビルはジャズというよりはカントリーミュージックの本場。あまりジャズの活動拠点としては聴いた事がない。
地元ではプレーだけでなく、教育なども積極的に行っているジャズ界の有力者のようだ。ガレスピーや、ジミースミス、カルコリンズなどとも共演経験があるという。カルコリンズは隣のシンシナティーが地元だった。

スタイルはこのアルバムだけでは分からないが綺麗なピアノを弾く。そういえば、似た感じがする人気の女性ピアニストBeegie Adairはすぐ隣のケンタッキー出身。中西部出身のピアニストに何か共通点があるのかも?

彼女の最初のアルバムがカウントベイシーオーケストラのアレンジをスインギーにカルテットで演奏したアルバムだという。またテナーのピート・クリストリーブと共演したストレートはヘッドな演奏もあるようで、これらの方に興味が湧く。

クリスマスアルバムをきっかけにこれまで知らなかったミュージシャンを聴くのもまた楽し。

1. I'll Be Home for Christmas         3:59
2. Have Yourself a Merry Little Christmas   4:14
3. The Christmas Song            4:29
4. Christmas Day with You          3:52
5. Christmas Time Is Here          4:33
6. We Three Kings Lori Mechem        4:32
7. The Christmas Waltz            4:17
8. O Little Town of BethlehemLori Mechem   4:35
9. Snowfall                  4:21
10. Christmas Is Coming            4:31
11. Seems Like Christmas in July       4:33
12. What Child Is This            4:04

Lori Mechem (p)
Denis Solee (sax&fl)
George Tidwell (flh)
Pete Huttinger (g)
Roger Speneer (b)
Chris Brown (ds)
Dann Sherrill (per)

Produced & Orchestrated by Jeff Steinberg
Arranged by Lori Mechem & Jeff Steinberg
Recorded at Brentwood, TN by Brendan Harkin



Brazilian Christmas: a Brazilian Jazz Holiday Expe
Lori Mechem
Green Hill
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クリスマスシーズンになるとラジオでも特集番組が・・・

2014-12-15 | CHRISTMAS
Christmas Jubilee

学生時代は少ない小遣いではレコードは何枚も買えず、ジャズを聴くのはジャズ喫茶ともっぱらラジオ。毎週のジャズ番組は漏らさず聴いていた。FM番組はエアチェックをするので、FMの番組表の雑誌を毎週チェックして予定を組んでいた。
一本のテープに収めるために、コマーシャルや途中のナレーションをカットして収めるのにも苦労したものだ。
ラジオ局の中に米軍向けのFENという英語放送があった。(もしかしたら今でもあるのかも?)ジャズも時々かかるし、DJを聴いても、中身が分からないなりにこれがアメリカだなと雰囲気を感じながら良く聴いたものだ。クリスマスシーズンが近づくと、クリスマスソングが良くかかったが、これも雰囲気があっていい感じであった。

戦争中でも物量の豊かなアメリカは、前線の兵士向けのラジオ放送を行い、レコードを送り続けた。前線の兵士を慰問するためのコンサートさえ行われていた。その中で空軍向けの放送AFRS(Air Force Radio Service)があったが、この局でも毎年クリスマスの特集番組を作っていた。その番組向けのスタジオライブを事前に行ってそれをレコードにしたり、ハリウッドでDJを交えてレコードをかけて番組を作ったり。

この番組コンテンツをそのまま収めたのがこのアルバムである。最初手にした時可愛いイラストのジャケットデザインなのでそんな雰囲気のアルバムかと思って裏を見たら、昔のスイング時代の有名バンドや歌手の名前が盛りだくさん。それらを集めたオムニバスアルバムと思って、中を開けたら中身は実はラジオ放送のクリスマス番組そのものであったという次第。

最初の1945年の番組はカウントベイシーオーケストラがNBCのスタジオに陣取り様々なゲストを招く豪華版。その収録日を見てびっくり、クリスマス番組だというのに、録音されたのは真夏の8月8日。8日というと時差があるので日本では9日、何と長崎に原爆が投下された日であった。ベイシーをバックにしたリナホーンやビングクロスビーを聴けて楽しめる。クロージングはワンオクロックジャンプで。

次の1947年はデュークエリントンをゲストに招き、こちらはレコードをかけながら途中で拍手を入れながらライブ風に仕立てたDJスタイル。こちらはエリントンオーケストラの演奏は一部で、ルイアームストロングやキングコールなどの新録音(当時の)が並ぶ。クロージングは、こちらも何故かエリントンによるワンオクロックジャンプ。
ボーナストラックでは、シナトラの若い歌声も聴ける。

どちらも、ただ曲が並んでいるより当時の番組をそのまま聴いている雰囲気でいい感じだ。
自分が録ったエアチェックを最近聴く事もめったにないが、今思うとCMやDJ、解説を含めた当時の番組をそのまま録っておいた方が、個性豊かな評論家の喋りも楽し今聴いても価値があったように感じる。


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ニッキパロットのシーズン4部作の最後はクリスマスアルバムで・・・

2014-12-09 | CHRISTMAS
Winter Wonderland / Nicki Parrott

ニッキパロットいうベースを弾く女性ボーカリストがいる。日本では人気があるようで、先日も来日してライブツアーをしていった。これまで彼女のライブには行ったことが無かったが、初めてそのステージを聴く事ができた。スタンダード中心に小気味よい歌と演奏を聴かせてくれたが、歌だけではなくベースの実力も中々な物、存分に楽しませてもらった。

弾き語りというと、大体はピアノやギター、ベースを弾きながらの歌となるとジャズでは珍しい、それも女性となると。歌のメロディーラインとベースラインは必ずしも同じではない、これを難なくこなすのが彼女の魅力のひとつだ。このアルバムでもマイフェイバリットシングスのイントロは素晴らしい。

派手さは無いが、このようなユニットでの演奏や歌はメンバーの実力がかえってはっきり出るものだ。いい演奏にはどんどん取り込まれていくが、つまらない演奏はすぐに飽きてしまうものだ。そして、このような小粋な演奏を聴くのは小ぶりなライブハウスがいい。



このアルバムは比較的最近のアルバム、一昨年2012年にリリースされた物だ。シーズン4部作の最後の冬のアルバムでリリースされたものだが、この年は他にも数枚のアルバムが出ている。今では一枚のCDを出すにも皆四苦八苦しているのに、今時珍しい2カ月に一枚のペースでアルバムを出せるとんでもない大スターだということになる。

これだけアルバムを出すと飽きられそうにも思うのだが、それぞれが見ただけでも魅力的なアルバムだ。昔、現役時代の仕事の先輩である有名クリエーターが、「新たな斬新な企画を出し続けるというのは大変なこと。新たな企画を出し続けなければならない時の秘訣はシリーズ物にする事だ」と言っていたのを思い出した。脈絡なく新たな商品を出すと、商品自体がまだ商品力を持っている内に自分の中で競合状態を作ってしまうということもある。
ところがシリーズ物だと、シリーズ自体に人気が出ると次がすぐに待ち遠しくなってしまうので不思議だ。

このバロットの、春の「さくらさくら」に始まるシーズン4部作も、最初に企画されたのか、後付でできた物かは定かではないが、最後の冬の部がクリスマスアルバムというのは、マーケティング的にも良い効果を生むように思う。クリスマスアルバムは単独で目につくものなので、自分のようにこれをきっかけに他のシーズンも聴いてみようという気が起こることもありそうだ。

クリスマスアルバムというと普段より凝ったバックを付けるアルバムが多いが、このアルバムではいつもの相棒のジョンディマルーチノをピアノに据えたレギュラーカルテットに、曲によってお姉さんのリサパレットのバリトン、そしてゲストにテナーのヒューストンパーソンを加えたコンボ編成。サックスがバックを付ける以外にもピアノトリオがあったり、ギターをフィーチャーしたりして変化をつけているが、クリスマスアルバムということもあり、彼女のボーカルはどの曲もストレートに歌い上げている。

本当の美人というのは、こてこて化粧をしなくても、「すっぴんの美しさ」を粋にアピールできる女性のことだろう、彼女の歌と演奏の様に。

1. Have Yourself A Merry Little Christmas
2. Christmas In New Orleans
3. I'll Be Home For Christmas
4. The Christmas Song
5. Blackberry Winter
6. Blue Christmas
7. I've Got My Love To Keep Me Warm
8. Christmas Time Is Here
9. White Christmas
10. June In January
11. My Favorite Things
12. Winter Weather
13. Baby, It's Cold Outside
14. Winter Wonderland
15. What Are You Doing New Year's Eve?

Nicki Parrott (vol,b)
John Di Martino (p)
Houston Person (ts)
Paul Meyers (g)
Tim Horner (ds)
Lisa Parrott (bs)

Produced by Tetsuo Hara & Todd Barkan
Recorded at Avatar Studio, New York on August 24,25, 2012


ウインター・ワンダーランド
Nicki Parrott
ヴィーナスレコード
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グレンミラーオーケストラOBによるミラースタイルでのクリスマス

2014-11-26 | CHRISTMAS
Christmas Serenade in the Glenn Miller Style / Tex Benke, Ray Eberle,The Modernaires with Paula Kelly

寒さだけは一足先に12月の寒さだが、11月も25日を過ぎクリスマスまであと一ケ月。
ただでさえ時間が経つのが早いが、年末の慌ただしさの中、これからの時期はいつにも増してあっと言う間に時が過ぎゆく。クリスマスのアルバムもこの時期に聴かねばと思いつつ、聴きそびれてまた来年となってしまう。今年は早めに聴き始める事にしようと思う。

クリスマスのアルバムとなると曲は定番、歌や演奏はジャズ以外にも世の中には山ほどあるので、同じ曲を色々な演奏で聴き較べるには格好の素材だ。有名ミュージシャンは、一度はクリスマスアルバムを作っているので、好きな歌手やミュージシャンのアルバムを聴くのもひとつ。もう一つは、ミュージシャンではなく、普段聴かないジャンルを含めて、どんなスタイルのアルバムを選んでみようか悩むのも楽しいものだ。

あまりクリスマスとは結びつかないジャンルのアルバムも意外性があっていいが、まずはクリスマスにはお似合いのスイングスタイルから。

このアルバムはその代表格。タイトル通りグレンミラースタイルでのクリスマスだ。それもボーカル&コーラス付きで。タイトルに固有名詞が沢山並んでいるので、その関係も改めて整理しておくと。

昔のスイングオーケストラはコーラスやボーカルをメンバー従えていたが、オリジナルのグレンミラーオーケストラも例外ではなかった。そのミラーオーケストラの専属コーラスグループがModernaires。結成されたのは1934年男性のトリオでスタートするが、グレンミラーと契約したのは1940年。Make Believe Ballroom Timeがスタートであった。



この時の写真がこのYou Tubeにもあるが、Modernairesに加えて、2人のボーカリストがいる。
一人がこのアルバムのリーダーでもあるTex Benke。ここでは歌も歌っているが本業はサックス、この二刀流がその後のミュージシャン生活を悩ましたようだが。もう一人のボーカルがRay Eberle。

このアルバムに加わっているPaula Kellyはこの時まだメンバーではなく、彼女がミラーのバンドに加わったのは、映画“Sun Valley Serenade”に一緒に出演したのが始まり、1941年になってからだ。もっとも、彼女はこの時すでにModernairesのリーダーHal Dickenson夫人となっていたので、すでに身内であったと言ってもいいかも。



その後、ミラーのバンドで一緒に活動していたが、リーダーのグレンミラーは1942年に軍隊に加わるためにバンドを解散することに。そこで、ケリーはModernairesに加わって、女性一人、男性5人のコーラスグループが誕生した。
その後、KellyはKelly Jr.に代替わり、他のメンバーも入れ替わったが、今でもこのModernairesはスイングスタイルのコーラスグループとして活動しているようだ。



このアルバムが録音されたのは1965年。彼らが一緒に演奏していた時から25年近く経っていた。デビュー当時は彼らのスタイルが世の中の最先端であったが、ビートルズ時代の始まり、世の中ロックの波に洗われ音楽の流行や好みは大きく変っていた。しかし、彼らは何も動ぜず昔のスイングスタイルを守ってプレーを続けていた。

Tex Benke.もミラーが去った後、一時はグレンミラーオーケストラを引き継いだり、他の演奏をやりたくて辞めたりしていたようだが、結局、スイングスタイルのビッグバンドが彼の拠り所となっていた。
彼を中心にまさにオリジナルのミラーオーケストラのシンガー達が集まって、彼らの原点であるミラーサウンドを再現するのだからこれは本物だ。アレンジはアランコープランがやっているが、多少モダンに響く所もあり、珠玉のミラーサウンドを再現している。

はたして、オリジナルのグレンミラーのクリスマスソングの録音があるかどうかは寡聞にして知らないが、グレンミラーサウンドのクリスマスアルバムとしてはお勧め盤だ。



1. It Happened in Sun Valley       Mack Gordon / Harry Warren 2:34
2. Have Yourself a Merry Little Christmas   Ralph Blane / Hugh Martin 2:46
3. We Wish You the Merriest                Les Brown 2:26
4. The Christmas Song            Mel Tormé / Robert Wells 2:59
5. Rudolph the Red-Nosed Reindeer           Johnny Marks 2:28
6. Snowfall              Sandy Owen / Claude Thornhill 2:50
7. And the Bells Rang                 Glenn Miller 1:56
8. Merry Christmas, Baby           Lou Baxter / Johnny Moore 2:28
9. Jingle Bells                     James Pierpont 2:59
10. Santa Claus Is Coming to Town     J. Fred Coots / Haven Gillespie 2:28
11. Sleigh Ride               Leroy Anderson / Mitchell Parish 3:00
12. White Christmas                     Irving Berlin 3:00

The Modernaires
Tex Benke (vol,ts)
Ray Eberle (vol)
Paul Kelly (vol)

Arranged by Alan Copeland
Recorded in 1965
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レーベルのサンプラーとしてはクリスマスアルバムが最適かも・・・

2013-12-25 | CHRISTMAS
A Concord Jazz Christmas

今日はクリスマス。ツリーや飾りつけは12月に入ると次々登場するが、今日街を歩くとケーキやチキンの出店が出て、いよいよクリスマス当日を実感する。海外だとクリスマス休みから年末にかけて仕事はOff。街は静まり返っているが。
今年は、自分も久々にクリスマスから年末休みと思っていたが、諸々あって通常モードに。予定を何も入れていなかったので夜の部はこの時期にしては寂しい日々になっているが・・・。

クリスマスアルバムを聴くのも今年は今日が最後。何枚かを聴いたが、紹介するのは好みのレーベルのコンコルドのクリスマスアルバムに。

先日のローズマリークルーニーもコンコルドのクリスマスアルバムの一枚だが、多くのミュージシャンが集まって皆でそれぞれのスタイルを競って祝うアルバムもクリスマスアルバムの楽しみ。
このアルバムでコンコルドも613枚目。多くのアルバムをリリースしてメジャーレーベル入りしたコンコルドにとっては、クリスマスアルバムは契約ミュージシャンのお披露目の場にもなる。

まさにサンプラー代わりに。

色々なアルバムから曲を集めたオムニバスも良くあるが、このアルバムは他のアルバムには収められていない曲ばかりを集めている。企画があって録音したのか、録音してあったのを集めたのかは定かではないが、録音されたのは多くは1993年、1994年にかけての物が多い。企画予定に合わせて録溜めしておいたのかも。

それにしても、大部分の曲が録音されたのは季節外れの春から秋にかけて。演奏する方も気分が乗らないかもしれない。一層の事、クリスマスは南半球で録音すればいいのかもしれない。

最初のローマリークルーニーのChristmas Time is Hereは、自身のアルバムでも収められているが、こちらはコンボをバックに一足お先に録音したもの。較べてみるのも楽しみだ。
他に、ボーカルはチーザムがブルージーに、マッコークル、アリソン、アトウッドと続き最後はキャロルスローンが締める。
今年ベニーグッドマンオーケストラで来日したペロウスキーはグッドマンスタイルであったり、ギターとのデュオであったりとスタイルを変えて。ハミルトンのデュオも圧巻。

コンコルドらしいギター較べも、チャーリーバードはギタークインテットで、速弾きギターで有名なフランクビニョーラのジングルベルも今回はリズミックなシングルトーンで楽しく、ジミーブルーノはアコースティックのソロでとバラエティーに富んでいる

いつもお馴染みのコンコルドの看板スターの、クリスマスだからといって変に味付けをしないいつもながらの個性溢れるプレーを比較できるだけでも楽しいアルバムだ。

1. Christmas Time Is Here Vince Guaraldi / Lee Mendelson 3:07
 Rosemary Clooney

2. Have Yourself a Merry Little Christmas Ralph Blane / Hugh Martin 3:35
 Ken Peplowski Quartet

3. I'll Be Home for Christmas Kim Gannon / Walter Kent / Buck Ram 4:44
 Gene Harris Quartet

4. An Apple, an Orange and a Little Stick Doll Jeannie Cheatham / Jimmy Cheatham 3:34
 Jeannie Cheatham / Jimmy Cheatham

5. Angels We Have Heard on High Traditional 4:45
 The Stefan Scaggiari Trio

6.Silent Night/Carol of the Bells Franz Gruber / Joseph Mohr 2:36
 Charlie Byrd / Washington Guitar Quintet

7. The Secret of Christmas Sammy Cahn / James Van Heusen 2:28
 Susannah McCorkle

8. God Rest Ye Merry Gentlemen Traditional 3:49
 Marian McPartland

9. Jingle Bells James Pierpont 3:44
 Frank Vignola Quintet

10. Coventry Carol Robert Croo / Traditional 5:23
 Karrin Allyson

11. A Christmas Love Song Alan Bergman / Marilyn Bergman / Johnny Mandel 4:31
 Scott Hamilton / Al Plank

12. Santa Claus Is Coming to Town J. Fred Coots / Haven Gillespie 2:11
 Jimmy Bruno

13. The Christmas Waltz Sammy Cahn / Jule Styne  4:30
 Rob McConnell Trio

14. Let It Snow! Let It Snow! Let It Snow! Sammy Cahn / Jule Styne 4:25
 Eden Atwood

15. O Little Town of Bethlehem Phillip Brooks / Lewis Redner 2:15
 Dave McKenna

16. Winter Wonderland Felix Bernard / Dick Smith 6:14
 Alden Howard / Ken Peplowski

17. What Are You Doing New Year's Eve? Frank Loesser 2:42
 Carol Sloane




Concord Jazz Christmas 1
クリエーター情報なし
Concord Records
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一人で迎えるクリスマスには・・・

2013-12-23 | CHRISTMAS
A Dave Brubeck Christmas / Dave Brubeck

ジャズの特徴の一つにコール&レスポンスがある。
古くはニューオリンズジャズから今のジャズまでコール&レスポンスは色々なところで必ずといってくらい登場する。ソロとバックであったり、歌と伴奏であったり、ビッグバンドでもセクション間の掛け合いで。普通のセッションでも4小節のソロの交換もコール&レスポンスだろう。
このコール&レスポンスはさらに遡れば、ジャズの起源であるアフリカ音楽にその源はあるようだが。何れにしても誰かの演奏に他のプレーヤーが応えながらお互いが聴衆を巻き込みながら盛り上がっていくのがジャズの楽しみである。

クリスマスはキリストの降誕を皆で祝うのが始まり。キリスト教徒であればクリスマスの礼拝に教会を訪れ皆で祝うのが普通であろう。信者でなくても、クリスマスには仲間で集まり、家族そろって、そして恋人同士は2人でクリスマスを肴にして語り合う場ができる。
日本では丁度忘年会シーズン、仲間同士で盛り場に繰り出すこともあったが、最近ではクリスマスだからといってバカ騒ぎもなくなった。家でゆっくりという人が増えているようだ。

しかし、今の時代は個の時代。クリスマスには残業する人も少なく、いつもの飲み仲間も見つからないと一人でクリスマスを迎える人も多いだろう。普段は一人でもいても気にはならないが、この日ばかりは一人でいると何か取り残された気分になりがち。家で一人クリスマスソングを聴いていても何故かむなしい気分になってしまうものだ。

ジャズの世界は2人いればコール&レスポンスが成り立つ。しかし、ジャズにはソロも多くある。きっとプレーヤーは一人でも自分の世界でコールレスポンスをやっているのだろう。
自分で何か訴えたいことがあれば問わず語りで一人でも饒舌に語れるように。

先日マリアシュナイダーのライブに行った。昔ながらのコール&レスポンス、そしてジャズ特有のアフタービートとはかけ離れた世界だ。でも包み込まれるように取り込まれていく。

デーブブルーベックのピアノも昔からスイングしないとよく言われたものだ。
このブルーベックがソロでクリスマスソングを奏でているのがこのアルバム。

普段は賑やかなジングルベルもブルーベックの手にかかると別世界に、ジャズともクラシックともいえないブルーベックワールドとクリスマスソングが妙に相性がいい。ソロではあるが、得意の左手と右手のソロでコール&レスポンスをやっている。そして、曲によっては曲想をダブらせながら。
このブルーベックのアルバム、大勢で華やかなクリスマスパーティーには似合わないが、一人クリスマスのバックにはピッタリだ。スローな曲が大部分の中で、力強い”Winter Wonderland“
のストライドは妙に元気を与えてくれる。

今年のクリスマスは自分も一人クリスマス。ブルーベックが亡くなったのが去年の12月。ちょうど一回忌が過ぎたところだ。このブルーベックのアルバムをバックに、ブルーベックの呼びかけに自分も一年を振り返り、そしてブルーベックを偲んで2人でコール&レスポンスをやってみようと思う。



1. "Homecoming" Jingle Bells        James Pierpont 3:22
2. Santa Claus Is Coming to Town      J. Fred Coots / Haven Gillespie 3:42
3. Joy to the World       George Frederick Handel / Lowell Mason / Isaac Watts 2:55
4. Away in a Manger            James R. Murray / Traditional 5:06
5. Winter Wonderland           Felix Bernard / Dick Smith 4:22
6. O Little Town of Bethlehem       Phillip Brooks / Lewis Redner 5:37
7. What Child Is This? (Greensleeves)   William Chatterton Dix / Traditional 3:30
8. To Us Is Given             Dave Brubeck 3:36
9. O Tannenbaum             Traditional D 3:38
10. Silent Night              Franz Gruber / Joseph Mohr 4:56
11. Cantos Para Pedir las Posadas       Traditional 4:01
12. Run, Run, Run to Bethlehem        DaveBrubeck / Iola Brubeck 3:51
13. "Farewell" Jingle Bells        James Pierpont 3:02
14. The Christmas Song           Mel Tormé / Robert Wells 4:28

Dave Brubeck (p)

Produced by John Snyder, Russell Gloyd
Recording engineer : Jack Renner
Recorded at Ambient Recording Studio, Stamford Connecticut, on June 6 &8 1996


Dave Brubeck Christmas
Dave Brubeck
Telarc
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クリスマスアルバムはオリジナルアルバムか、オムニバスアルバムか・・・・・?

2013-12-21 | CHRISTMAS
Christmas Songs / Diana Krall


実は、結果が良ければどちらでもよいのだが・・・・。

ジャズアルバムの多くは、アルバムが企画され何回かのセッションに分けて録音が行われるか、さもなければこれまでの既存アルバムから何曲かを集めてベスト物が作られるかのどちらかである。

最近ではCDになったので、LP時代の2枚のアルバムをカップリングした2 in 1や、アルバムに未収録であった曲を追加してオリジナル+α、さらには別テイクを含めたコンプリート物まで多種多様なアルバムが街に溢れている。ユーザーとしては同じ演奏を選ぶにしても目的に合わせて何のアルバムを選ぶかの選択眼が必要になっている。

今後は、メディアが無くなりダウンロード主体になってくると、自分なりに作ったプレイリストが当たり前になり、これまでのアルバムの意味は次第に無くなってくる。
これはメディア全体の大きな変化であるが、編集権が利用者側に移るということは、コンテンツ産業の大きなビジネス価値の変化となり、ビジネスの構造自体も変わりつつある。自分の息子と音楽の聴き方を比較しても、すでに自分の様な旧人種と息子世代の若者達との間では、大きなギャップがあると思う。


アルバムに編集して仕立て上げるにあたって元となる素材がたくさん溢れているからといって、それらをユーザーにいきなり提供しても必ずしも素材の良さを味わう聴き方ができるとは限らない。やはりプロの目で選び、足りないものを補い、意思を持って編集した作品には、一流としての人を説得できる筋書きが見えるものだ。
素材選択の自由度が高まっただけに、提供側のプロのプロデューサーがますます重要ということだろう。ネット社会のメディアの在り方の一つの答えのような気がする。

さて、クリスマスアルバムというと、普通のアルバムよりはオムニバス物が多くなるが、きちんと企画され制作されたアルバムにはかえってプロデューサーの主義主張を感じる。特に、素材としてクリスマスにまつわる曲という共通のお題があるので、色々なクリスマスアルバム間でまさに規定課題のコンペの様相を呈する。それだけにミュージシャンやプロデューサーの個性と能力の訴求力が問われる。
その結果として毎年発売されるアルバムの中から選ばれたアルバムだけがシーズンソングのスタンダードとして生き残っている。

最近のジャズボーカルものとしては、ダイアナクラールの”Christmas Songs“もその中の一枚だ。最近と書いたものの、このアルバムが出たのは2005年。すでに8年が経っているとは月日が経つのは早い。

人気のダイアナクラールのボーカルにクレイトン&ハミルトンオーケストラのスインギーなオーケストラのバックのブレンドが何とも言えない。ローズマリークルーニーのアルバムがストレートな歌に対してストリングス入りのオーケストラを起用してお化粧を完璧に施したのに対して、このアルバムでは通常のフルバンド編成のオーケストラ、曲によってコンボ演奏やソロを微妙に配している。アレンジもクレイトン以外に曲によってクラール自身、そしてマニーアルバムのアレンジを採り入れて全体のジャズアルバムとしての統一感を図る一方で変化を持たせている。クリスマスアルバムとしてシーズンに楽しむ以外でも、普段でもじっくり聴きごたえのあるアルバムになっている。
このアルバムが、色々なチャートでも上位にランクされ名アルバムに名を連ねているのは必然かもしれない。

ところがこのアルバムは、まったく新規に作られたのではなく今回のフルアルバムの企画にあたってすでにミニアルバムで1998年に発売された2曲に、新たに追加で10曲が収録されたものだ。
そういう意味では新規に全体が設計されたというのではなく、小さくスタートした建物に新たに増築して立派なビルになったようなものだ。オリジナルにこだわる方はこれに異を唱える方もいらっしゃるが、最初の良さを生かしながら立派な建物になったのであればこれは第一期工事と第二期を組み合わせた結果で「良し」としてもいいのではないかと思う。
これがよくある増築を繰り返して、迷路のような通路でつながった何の統一感もない建物のようになったのであれば別であるが。普通に聴けば、全体を聴いての統一感に何の違和感もないので。プロデューサーが立派ということだと思う。オムニバスというよりも立派なオリジナルアルバムだ。

あるファンの方が指摘しているように、唯一ケチをつけるとすると、曲のクレジットを正確に記していつの録音かを明記することだろう。同じ歌手が同じ曲を歌っても録音時の違いで内容が大きく変わるのがジャズの特徴。古いジャズファンは結構この辺りの拘りがあるものだ。ワイン好きが同じ銘柄でも何年物がいいというように。




1. Jingle Bells             James Pierpont / Traditional 3:25
2. Let It Snow             Sammy Cahn / Jule Styne 4:01
3. The Christmas Song          Mel Tormé / Robert Wells 4:23
4. Winter Wonderland           Felix Bernard 3:14
5. I'll Be Home for Christmas       Kim Gannon / Walter Kent 3:07
6. Christmas Time Is Here      Vince Guaraldi / Lee Mendelson 3:34
7. Santa Claus Is Coming to Town  J. Fred Coots / Haven Gillespie 2:53
8. Have Yourself a Merry Little Christmas Ralph Blane / Hugh Martin 4:19
9. White Christmas                 Irving Berlin 4:31
10. What Are You Doing New Year's Eve?       Frank Loesser 4:09
11. Sleigh Ride           Leroy Anderson / Mitchell Parish 3:26
12. Count Your Blessings        Instead of Sheep Irving Berlin 3:40

Produced by Tommy LiPuma and Diana Krall
Co-produced by Tommy LiPuma and Johnny Mandel (6.8)
Recorded by Al Schmitt

Arranged and conducted by John Clayton
Except
9. by Diana Krall
3. by Diana Krall & John Clayton
6.8.12. by Johnny Mandel

1.2.4.5.6.7.10.11.
Diana Krall (vol,p) & Clayton/Hamilton Jazz Orchestra
3.
Diana Krall (vol,p), Anthony Wilson (g), John Clayton (b), Jeff Hamilton (ds)
6.8.
Diana Krall (vol,p),Jeff Hamilton (ds), Beb Wolfe (b), Russel Malone (g), Assa Drori (Concert Master),Jules Chaiken (contractor)
9.
Diana Krall (vol,p),Anthony Wilson (g),John Clayton (b), Jeff Hamilton (ds), Stefon Harris (vib)
12.
Diana Krall (vol,p),Alan Broadbent (p), Randy Waldman (key), Anthony Wilson (g), Robert Hurst (b), Jeff Hamilton (ds), Emil Richards (perc), Assa Drori (Concert Master), Jules Chaiken (contractor)



Christmas Songs
Diana Krall
Verve
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クリスマスソングをコーラスでやると・・・

2013-12-19 | CHRISTMAS
The Spirit of Christmas / The Ritz

クリスマスソングといえば、教会で歌われるクリスマスキャロル。コーラスで歌われることがそもそも。
という訳でクリスマスアルバムを作っているコーラスグループは多い。
ジャズコーラスといえばマンハッタントランスファーが代表格だが、マントラももちろんクリスマスアルバムを作っているが、一時マントラを追いかけて人気のあったThe Ritzもクリスマスアルバムを作っている。

ボストン出身で前身のPUTTIN' ON THE RITZが結成されたのは1982年、初アルバムを出したのは1984年。最初は3人のコーラスであったが、メンバーが一人変わったのを機に4人にスケールアップしてThe Ritzとして再スタートした。男性2人、女性2人で、マントラの人気に乗じてこのリッツも続けてアルバムを出した。

初アルバムの”The Ritz”はDENONから発売された日本企画だったので、今思えば本国よりも日本で人気が出たのかもしれない。このグループも”The Spirit of Christmas”とタイトルされたクリスマスアルバムを作っている。
マントラも古いスタイルから新しいフュージョンまでどんなスタイルでもこなすが、このリッツもどんなスタイルでも得意としていた。このアルバムでも、アカペラからフュージョンスタイルまで曲想に合わせて歌い分けている。

讃美歌のイメージどおりのアカペラでSilent Night。
お馴染みのGreen Sleevesはクリスマスソングなのかどうか?だが、スイング感溢れるJazzyなバックで。
ポールマッカトニーのWonderful Christmas Timeもコーラスで上手くカバーしている。
The Chris Songはピアノトリオをバックに重厚なハーモニーで
Carol For the Bells はスイングルシンガーズ張りのダバダバスキャットというように。

人肌の温もりを感じるコーラスグループのクリスマスアルバムというのも改めて聴くとなかなかいいものだ。

1. The Spirit of Christmas          Sharon Broadley 5:56
2. Silent Night               Franz Gruber / Joseph Mohr 2:57
3. Have Yourself a Merry Little Christmas  Ralph Blane / Hugh Martin 7:37
4. A Wonderful Christmas Time       Paul McCartney 3:42
5. Sleigh Ride               Leroy Anderson / Mitchell Parish 2:28
6. What Child Is This? (Greensleeves)    William Chatterton Dix / Traditional 4:32
7. The Christmas Song            Mel Tormé / Robert Wells 4:01
8. Carol of the Bells             Mykola Leontovych / Traditional 5:35
9. Christmas Time Is Here          Vince Guaraldi / Lee Mendelson 5:56

Daryl Bosteels (Vol)
Sharon Broadley (Vol,Arr)
Melissa Hamilton (Vol)
Bob "Mink" Martin (Vol,Arr)

Jeff Auger (Keyboards, p)
Marty Ballou (b)
Bob Bowlby (Multi Instruments)
Les Harris Jr. (ds)

Tatsunori Konno Executive Producer

Produced by Jeffey Weber
Recorded by Kevin Clark

Recorded on July 22-26,1988 at Plum sound, Newburyport, MA


ザ・スピリット・オブ・クリスマス
クリエーター情報なし
コロムビアミュージックエンタテインメント
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ホワイトクリスマスには誰にもそれぞれの思い出が・・・

2013-12-14 | CHRISTMAS
White Christmas / Rosemary Clooney

最近、自宅と実家の2重生活をしていたのを解消するためにそれぞれの家の大整理と引越しを敢行。結局整理が間に合わず荷物に埋もれた生活をして居るが、とりあえずレコードとCDは一ヶ所に集約。物置のスイングジャーナルも陽の目を。これで、色々聴きやすくなった。
というわけで、ブログの更新も滞りがちだが、バタバタしている間にクリスマスも終わってしまうので、まずはクリスマスアルバム優先で。

ジャズのクリスマスアルバムも改めて探し出してみるとコンボあり、ビッグバンドあり、そしてボーカルアルバムありで結構いろいろバリエーションがあるが、やはりクリスマスは歌物が一番。それもクリスマスソングはストレートに歌って曲の美しさと歌の上手さを感じさせてくれるものがいい。

Concordにもクリスマスアルバムは何枚かあるが、正統派となるとロージーことローズマリー・クリスマスのアルバムになる。

タイトルは、そのものズバリ”White Christmas”。

誰もが自分のホワイトクリスマスにはそれぞれ違った想いがあると思う。歳を重ねると新たな想いよりは昔経験したホワイトクリスマスの思い出が、そして若者はこれから経験するであろう素敵なホワイトクリスマスを。もっとも幾つになっても、素敵な女性とのクリスマスを過ごしてみたい気持ちが無くなることはないが。

ホワイトクリスマスといえば、ビングクロスビーの歌が何と言っても有名。



ロージーにとってこのホワイトクリスマスの思い出はこのビングクロスビーとの共演した映画であろう。



クロスビーとロージーの仲は良く、コンコルドの専属になってからもクロスビーに捧げたアルバムを作っている


1942年の映画のオリジナルはこちらで


そのような経緯があるので、ロージーのクリスマスアルバムといえばタイトルが”White Christmas“になるのはある種の必然。
豪勢なオーケストラをバックに、全21曲を歌いきる。有名曲は大体網羅しているが、無いのはジングルベルくらいか? タイトル曲のホワイトクリスマスはコーラスのイントロから始まりバースからしっかり歌い上げている。
バックのオーケストラには、ストリングスあり、コーラスありの大編成だが、時にサックスのオブリガードがジャジーな雰囲気を醸し出す。クレジットを見るとゲイリーフォスターなどの名前も。

大御所の晩年のクリスマスアルバム、体格も貫禄がついているが流石に聴きごたえがある。

ステージでの姿はこちらで



1. The Christmas Song             Mel Tormé / Robert Wells 3:50
2. Let It Snow! Let It Snow! Let It Snow!    Sammy Cahn / Jule Styne 3:10
3. Joy to the World       Hoyt Axton / Lowell Mason / Isaac Watts 0:42
4. I'll Be Home for Christmas    Kim Gannon / Walter Kent / Buck Ram 3:31
5. It's the Most Wonderful Time of the Year   Edward Pola / George Wyle 2:20
6. Have Yourself a Merry Little Christmas    Ralph Blane / Hugh Martin 3:31
7. Christmas Love Song   Alan Bergman / Marilyn Bergman / Johnny Mandel 3:29
8. The First Noë                     William Sandys 0:50
9. Winter Wonderland              Felix Bernard / Dick Smith 2:46
10. Christmas Time Is Here         Vince Guaraldi / Lee Mendelson 3:10
11. Christmas Mem'rie       Alan Bergman / Marilyn Bergman / Don Costa 3:51
12. Rudolph the Red-Nosed Reindee               Johnny Marks 1:02
13. The Spirit of Christmas              Tom Adair / Matt Dennis 4:32
14. Santa Claus Is Coming to Town        J. Fred Coots / Haven Gillespie 2:39
15. Count Your Blessings (Instead of Sheep)     Irving Berlin / Cole Porter 3:24
16. O Little Town of Bethlehe          Phillip Brooks / Lewis Redner 0:58
17. The Christmas Walt                Sammy Cahn / Jule Styne 2:44
18. White Christma                       Irving Berlin 3:34
19. Silent Nigh                  Franz Gruber / Joseph Mohr 1:19
20. Sleep Well, Little Children                 Alan Bergman 2:14
21. Don't Wait Till the Night Before Christmas    Abel Baer / Sam M. Lewis 1:25

Rosemary Clooney (vol)

with Peter Matz Orchestra & Eal Brown Singers
Gest Vocalists Nock Clooney & Michael Feinstein

Produced by Peter Matz
Engineer : Leslie Ann Jones

Recorded at Capatal Studio, Los Angeles on April 1 - 4 1996


White Christmas
Rosemary Clooney
Concord Records
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好きなジャズでも最近の世間の動向には疎くなっていた・・・

2013-12-06 | CHRISTMAS
Jazz Piano Christmas / Beegie Adair

12月に入ると街はすっかりクリスマス一色。最近は、車で移動することも多く、盛り場に出掛ける機会も減っているのであまり肌感覚では感じることは少ないが。
このシーズンになると、ジャズもクリスマスアルバムを聴くことが多くなる。いいアルバムでも流石に暑い盛りにクリスマスアルバムを大音量で聴くのは憚れるし。さて、聴いてみようと思うのだが、別にクリスマスアルバムだけを纏めている訳ではないので探すのも一苦労。丁度、今週末は引越し予定、自宅や実家に散在していたレコード、CDの整理を始めたので丁度良いタイミング、何枚かを引っ張りだしておいた。

まず、このアルバム。何年か前に買い求め気楽に聴けるピアノアルバムとしてBGM的にはよく聴いていたのだが。このピアノを弾いているビージー・アデール。自分は名前も忘れていたが・・・。
ところがこのアデール、ここ数年ブレークしていて日本でも大人気。彼女のアルバムはここ数年常に売上のランキング上位、そしてリリースされているアルバム数も半端ではない。
これだけ流行っているのを知らなかったとは…、拘りのそれもニッチな昔の演奏ばかりに興味を持っていると、世間の情勢には疎くなるものだ。スイングジャーナルを眺めていた時にはそれなりにキャッチアップはしていたのだが。テレビも見ない、新聞も読まない生活をおくっていると次第にそうなっていくのだろう・・・。



日本では新人といってもすでに年齢は70歳を超えている大ベテラン。その彼女が何でこんなにブレークしているのか。ソフト、ロマンティック、スインギー、そして曲は有名曲(ジャンルを超えたスタンダード)のカバーが多い。まさにピアノトリオのお手本のような演奏だ。オスカー・ピーターソンが60年代に入ってSongbookシリーズを出してから多少ソフトタッチな演奏が増えたが、丁度そのような雰囲気が漂う。ライブハウスよりはラウンジが似合う感じだが、カクテルピアノよりはジャジーだ。

最近は居酒屋でもジャズをBGMにしている所が多い。「ジャズに興味を持ったら最初に何のアルバムを買ったらいい?」という質問には丁度いいかもしれない。

このアルバムはクリスマスアルバム、当然曲はクリスマススタンダードで聴きなれた曲が並ぶ。彼女のトリオの魅力に自然に引き込まれていく。
彼女の事を全く知らなかったが、思い返せばこのアルバムはよく聴いていた。クリスマスシーズン以外にも。実は何の予備知識は無かったが、自分も彼女のピアノの魅力に自然に取り込まれていたということだろう。
遅ればせながら、ヒットアルバムを今度聴いてみようと思う。



1, Let It Snow! Let It Snow! Let It Snow!       Sammy Cahn / Jule Styne 2:55
2. Santa Claus Is Coming to Town       J. Fred Coots / Haven Gillespie 3:08
3. Have Yourself a Merry Little Christmas      Ralph Blane / Hugh Martin 4:42
4. I've Got My Love to Keep Me Warm               Irving Berlin 3:16
5. The Christmas Song                 Mel Tormé / Robert Wells 3:24
6. The Little Drummer Boy    Katherine Davis / Henry Onorati / Harry Simeone 5:01
7. Frosty the Snowman               Steve Nelson / Jack Rollins 3:25
8. White Christmas                       Irving Berlin 4:26
9. God Rest Ye Merry Gentlemen                 Traditional 3:40
10. The Christmas Waltz               Sammy Cahn / Jule Styne 2:42
11. What Are You Doing New Year's Eve?             Frank Loesser 4:15
12. O Little Town of Bethlehem/When You Wish upon a Star   Ned Washington 3:12

Beegie Adair (p)
Roger Spencer (b)
Chris Brown (ds)
Recorded by Brendan Harkin at Wildwood Recording, Brentonwood, TN
Arranged by Beegie Adair
Produced by Jack Jezzro

Jazz Piano Christmas
Beegie Adair
Green Hill
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今晩のクリスマスイブはやはり夫婦で水入らずで・・・

2011-12-24 | CHRISTMAS
Christmas Songs our Favorites / Ellen & Bernd Marqart JazzLife

クリスマスはキリストの誕生を祝うキリスト教の祝日。そしてサンタクロースはクリスマスの前夜子供達へプレゼントを運ぶ伝説の人。そもそもは恵まれない子供達への恵みや施しが起源とか。いまでは、欧米でもクリスマスが消費を煽るセールスプロモーションのメインに。時代とともにクリスマスの位置づけも変化している。

そして、このクリスマスの過ごし方は人によって千差万別。若い時であれば恋人と一緒のクリスマスに憧れたものだ。小さな子供がいれば、クリスマスツリーを飾ってサンタクロースの贈り物を一緒に待つことも。忘年会シーズン真只中の飲食店では、クリスマスのイベントで賑わう。そして、それぞれのシーンに合ったクリスマスソング&アルバムがある。海外のミュジシャンにとってはこのクリスマスアルバムは何故か規定課題のように、誰もが一度は作るようだ。毎年色々な新作が出るが、どのシーンに合うかをイメージするのもクリスマスアルバムを聴く楽しみの一つだ。

クリスマスシーズン、友達とのパーティーや、仕事仲間との忘年会を兼ねての宴会もいいが、たまには夫婦でシットリのクリスマスもいいものだ。2人でする食事のバックのクリスマスソングは賑やかなバージョンではなく、やはりシットリとした雰囲気に合うものでなくては。それには、この2人のDUOがピッタリだ。

男女のデュオといえばジャッキー&ロイが思い浮かぶが、この2人の演奏はクールで軽いのりで落ち着いた雰囲気を醸し出す。歌うのはエレンだけ、ベルントはもっぱらプレーだけ。ロイがピアノに対してベルントはトランペット。雰囲気が違うのは、一方がアメリカに対して、この2人はヨーロッパ、それもドイツというお国柄も影響しているかもしれない。トランペットと歌というとチェットベイカーを思い出すが、彼もヨーロッパで受け入れられていたので、このような雰囲気をヨーロッパの人々は好むのかもしれない。。

鐘の音とストリングスをバックに始まるエレンボーカルだが、途中でボサノバのリズムが加わり、2人の世界へと入っていく。この軽妙さが彼らの得意技だ。さて、これに合う2人の食事は何にしようか・・・?



1. Snowfall
2. A Cabin For Two
3. Bossa Nova Noel
4. Leise Rieselt Der Schnee
5. The First Noel
6. Have Youself A Merry Little Xtmas
7. A Christmas Waltz
8. Hark The Harold Angels Sing
9. Merry Christmas Dear
10. Winter Wonderland
11. White Christmas

Ellen Marquart (p, voc)
Bernd Marquart (tp, flg)
Joel Locher (b)
Marcel Gustke (dr)
Frank Kuruc (g)

Arranged by Kuno Schmid
Recorded By Franklin Parker
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