Sunshine / Ernestine Anderson
昨年VJO(ビレッジバンガードオーケストラ)が来日した時、観客席にいたチャカカーンが飛び入り参加して、オーケストラに負けない迫力あるボーカルを披露した。昨年だったか、いや一昨年だったか(最近月日が経つのが早くて・・)、ゴードングットウィンのオーケストラとパティーオースチンのジョイントのステージがブルーノートであった。どちらも久々に本格的なボーカルを味わうことができた。最近はキレカワ系のボーカリストが多い。それはそれで楽しいのだが。やはり、たまには圧倒されるような歌声に接してみたいものだ。
コンコルドレーベルはいいボーカルのアルバムが新旧の歌手を問わず目白押しだ。しかし、丁度たな卸しをしている初期の100枚ちょっとの中では、復活したローズマリークルニーのアルバムが数枚、そしてロレインフェザーのデビュー作がある位。そうそう、このアルバムにもテッドナッシュが加わっていた。そして、もう一人Concordに復活を果たしたのがアネスティンアンダーソンだった。
復活のきっかけを作ったのはここでも一緒にプレーしているレイブラウン。アネスティンは1928年生まれ。復帰したのはすでに50歳目前であった。大ベテランの復帰だ。最初はR&Bで歌手生活をスタートしたのは10代の時で1943だった。その後ジャズに転じ、ライオネルハンプトンのバンドにいたのが1952-3年、イリノイジャケー、ミルトジャクション、クインシージョーンズなどとも共演していた。60年代の最初まではマーキュリーとも契約し、それなりの活躍はしていたが、アメリカでは次第に人気が無くなり1965年には英国へ移住することに。この頃、ジャズ界はコルトレーン全盛期。メインストリームジャズは肩身が狭くまっていた時期だ。アメリカへの復帰は、彼女がカナダのジャズフェスティバルに出ていたのをレイブラウンが聴いたのがきっかけだった。世の中何がきっかけで人生が変わるか分からない。その間の10年間、アメリカでは彼女の動向は全くニュースにもならず忘れられていた存在だったそうだ。
一線に復帰後最初のステージは1976年8月のコンコルドジャズフェスティバル、そして10月のスタジオレコーディングだ。3年が経った1979年のコンコルドジャズフェスティバルにも二人は一緒に参加した。そんな、レイとアネスティンであるが、今回はピアノのモンティーアレキサンダーのコンコルドデビューにも花を添えて制作されたのがこのアルバムだ。この前に出たモンティーのアルバム "FACETS” のトリオにアネスティンが加わった形だが、多分同時期に一緒に録音されたものであろう。しばらくずっと一緒にプレーを続けていたので3人の呼吸もぴったり。モンティーもレイも歌伴は得意なので、なお更コンビネーションもしっくりしている。本格的なボーカルには、ピアノトリオであっても力強いバックが必要だが、このメンバーであれば申し分ない。
やはり、本格的なボーカルはコンボであってもフルバンドであっても、いい伴奏と相俟っていい作品になる。4人の呼吸はぴったりだ。
この年はベルリンのジャズフェスティバルにも出かけていたので、世界を股に駆けた活躍をしていた。
1. Love Gabler Kaempfert 2:30
2. Summertime Gershwin Gershwin, Heyward 4:29
3. Time After Time Cahn, Styne 5:15
4. God Bless the Child Herzog,Holiday 3:32
5. I've Got the World on a String Arlen, Koehler 2:27
6. I'm Walkin' Bartholomew, Domino, Domino 3:03
7. I Want a Little Boy Mencher, Moll 4:26
8. You Are My Sunshine Davis, Mitchell 1:41
9. Satin Doll Ellington, Mercer, Strayhorn 4:54
10. Sunny Hebb, Kern 3:48
Ernestine Anderson (Vocals)
Monty Alexander (Piano)
Ray Brown (Bass)
Jeff Hamilton (Drums)
Phil Edwards Engineer, Mixing
Carl Jefferson Producer
Recorded in Aug. 1979
Concord CJ-109
昨年VJO(ビレッジバンガードオーケストラ)が来日した時、観客席にいたチャカカーンが飛び入り参加して、オーケストラに負けない迫力あるボーカルを披露した。昨年だったか、いや一昨年だったか(最近月日が経つのが早くて・・)、ゴードングットウィンのオーケストラとパティーオースチンのジョイントのステージがブルーノートであった。どちらも久々に本格的なボーカルを味わうことができた。最近はキレカワ系のボーカリストが多い。それはそれで楽しいのだが。やはり、たまには圧倒されるような歌声に接してみたいものだ。
コンコルドレーベルはいいボーカルのアルバムが新旧の歌手を問わず目白押しだ。しかし、丁度たな卸しをしている初期の100枚ちょっとの中では、復活したローズマリークルニーのアルバムが数枚、そしてロレインフェザーのデビュー作がある位。そうそう、このアルバムにもテッドナッシュが加わっていた。そして、もう一人Concordに復活を果たしたのがアネスティンアンダーソンだった。
復活のきっかけを作ったのはここでも一緒にプレーしているレイブラウン。アネスティンは1928年生まれ。復帰したのはすでに50歳目前であった。大ベテランの復帰だ。最初はR&Bで歌手生活をスタートしたのは10代の時で1943だった。その後ジャズに転じ、ライオネルハンプトンのバンドにいたのが1952-3年、イリノイジャケー、ミルトジャクション、クインシージョーンズなどとも共演していた。60年代の最初まではマーキュリーとも契約し、それなりの活躍はしていたが、アメリカでは次第に人気が無くなり1965年には英国へ移住することに。この頃、ジャズ界はコルトレーン全盛期。メインストリームジャズは肩身が狭くまっていた時期だ。アメリカへの復帰は、彼女がカナダのジャズフェスティバルに出ていたのをレイブラウンが聴いたのがきっかけだった。世の中何がきっかけで人生が変わるか分からない。その間の10年間、アメリカでは彼女の動向は全くニュースにもならず忘れられていた存在だったそうだ。
一線に復帰後最初のステージは1976年8月のコンコルドジャズフェスティバル、そして10月のスタジオレコーディングだ。3年が経った1979年のコンコルドジャズフェスティバルにも二人は一緒に参加した。そんな、レイとアネスティンであるが、今回はピアノのモンティーアレキサンダーのコンコルドデビューにも花を添えて制作されたのがこのアルバムだ。この前に出たモンティーのアルバム "FACETS” のトリオにアネスティンが加わった形だが、多分同時期に一緒に録音されたものであろう。しばらくずっと一緒にプレーを続けていたので3人の呼吸もぴったり。モンティーもレイも歌伴は得意なので、なお更コンビネーションもしっくりしている。本格的なボーカルには、ピアノトリオであっても力強いバックが必要だが、このメンバーであれば申し分ない。
やはり、本格的なボーカルはコンボであってもフルバンドであっても、いい伴奏と相俟っていい作品になる。4人の呼吸はぴったりだ。
この年はベルリンのジャズフェスティバルにも出かけていたので、世界を股に駆けた活躍をしていた。
1. Love Gabler Kaempfert 2:30
2. Summertime Gershwin Gershwin, Heyward 4:29
3. Time After Time Cahn, Styne 5:15
4. God Bless the Child Herzog,Holiday 3:32
5. I've Got the World on a String Arlen, Koehler 2:27
6. I'm Walkin' Bartholomew, Domino, Domino 3:03
7. I Want a Little Boy Mencher, Moll 4:26
8. You Are My Sunshine Davis, Mitchell 1:41
9. Satin Doll Ellington, Mercer, Strayhorn 4:54
10. Sunny Hebb, Kern 3:48
Ernestine Anderson (Vocals)
Monty Alexander (Piano)
Ray Brown (Bass)
Jeff Hamilton (Drums)
Phil Edwards Engineer, Mixing
Carl Jefferson Producer
Recorded in Aug. 1979
Concord CJ-109
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