A DAY IN THE LIFE

好きなゴルフと古いLPやCDの棚卸しをしながらのJAZZの話題を中心に。

レイブラウンのベースにはよくスイングするピアノがお似合いだ。

2008-05-10 | CONCORD
Live at the Concord Jazz Festival – 1979 / Ray Brown Trio

朝から雨が降り続く肌寒い日。たまたま今日は外出予定はなし。一日散らかったものの整理に潰してしまったが、反対にこんな一日がたまにはないと。
さて、Concordの棚卸しも第2ラウンドに入った。70年代の最後の年、同時進行で聴いていた頃だ。

レイブラウンというと、どうしてもピーターソントリオの印象が強烈だ。ピーターソントリオを辞めてからは、ブラウンのプレーはスタジオワークを含めて色々なセッションで聴けるが、どうしてもピアノトリオでのプレーが気になる。
同じ楽器を弾いていても、どうしてあのような図太い音が出るのだろう。その音で確実にリズムを刻むかと思えば、あの大きなベースを軽やかに操りながら繊細なフレーズを次々と繰り出してくる。このブラウンのべースをバックにすれば、自ずと他のメンバーもスイングしてくるのではなかろうか?
このアルバムも、ライブというリラックスした雰囲気の中、そんな演奏が楽しめる一枚だ。

1979年の7月にConcordのメンバー達は、スイスのモントルージャズフェスティバルに遠征した。レイブラウンはその時LA4のメンバーとして参加。その模様は、前作の“Live At Montreux Jazz Festival / LA4”で聴くことができる。
帰国したブラウンは、ドラムのジェフハミルトンと一緒に8月に今度は地元Concord Jazz Festivalに参加した。ピアノにはモンティーアレキサンダーが加わったトリオに、ゲストとしてヴォーカルのアネスティンアンダーソンが加わった。
ジェフハミルトンとモンティーは一緒にやっていたし、そしてレイブラウンとモンティーもミルトジャクソンと一緒にプレーした仲なので3人の息はピッタリ合っている。アルバムタイトルはレイブランとはなっているが、モンティーアレキサンダートリオのConcord初舞台といってもいいかもしれない。
モンティーはジャマイカ出身、1944年生まれなのでこの年35歳。若手というより中堅になっていった頃だ。確かに60年代から活躍していたし、70年代に入ってからはMPSからアルバムも出していたので、すでにベテランの域といってもいいかもしれない。
いわゆる「ピーターソン」ライクの、よくスイングするピアノはブラウンとのコンビは適役だ。

ステージでいきなり始まるのは、ドーハムの名曲ブルーボッサ。このトリオの雰囲気にピッタリだ。続く曲もボサノバが続く。アレキサンダーのピアノのスタイルはピーターソン譲りだが、どこか出身のジャマイカの血が流れているのだろう。このような、ラテン調では彼の真骨頂が発揮される。
B面に移ると、アンダーソンのボーカルが加わる。アレキサンダーもアメリカに来た直後は歌伴の仕事が多かったとか。彼のピアノはスイングするタイプの歌手のバックにも良く合う。

このライブに相前後して、スタジオ録音でアレキサンダーはリーダーアルバムを制作しConcordにデビューし、その後何枚ものアルバムを残した。Concordの中核プレーヤーの一人になる。

1. Blue Bossa              Dorham 4:55
2. Bossa Nova Do Marilla       Evans 4:17
3. Manha de Carnaval         Bonfa, Maria 6:47
4. St. Louis Blues           Handy 4:45
5. Fly Me to the Moon        Howard 4:01
6. Georgia on My Mind        Carmichael, Gorrell 6:13
7. Here's That Rainy Day       Burke, VanHeusen 5:22
8. Please Send Me Someone to Love  Mayfield 5:52
9. Honeysuckle Rose         Razaf, Waller 5:51

Carl Jefferson Producer

Ernestine Anderson (Vocals)
Monty Alexander (p)
Ray Brown (b)
Jeff Hamilton (ds)

Dennis Staats Engineer

Recorded live the Concord Jazz Festival, August 1979
Originally released on Concord CJ-102

Live at the Concord Jazz Festival
Ray Brown Trio
Concord Records

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