A DAY IN THE LIFE

好きなゴルフと古いLPやCDの棚卸しをしながらのJAZZの話題を中心に。

クラリネットでは日本一・・・・いや世界一では

2011-07-02 | MY FAVORITE ALBUM
EIJI MEETS SMOKIN'

DICK JOHNSONもクラリネットを得意にしていたようだが、
サックスプレーヤーでクラリネットを吹く人は多いが、クラリネットを得意にしている人は少ない。サドメルの創世記のメンバー、エディーダニエルスはその中の一人。クラリネットの演奏を主体にしたアルバムも出してる
では、クラリネット一本というと、それはトラディショナル、スイング時代の演奏を主体にしている人に限られる。モダンジャズとクラリネットは合わないのか?その中で第一人者はやはり北村英治。今でも元気にプレーをしている。一体いくつになったのであろうか?
日本での活躍は勿論だが、本場アメリカでも評価は高い。一時毎年のように渡米して、向こうのフェスティバルにも参加していた。今年もニューカレドニアのジャズフェスティバルに出かけるようだ。

北村英治の演奏は、基本的にはジャズの主流に根ざしたスイングだが、誰とでも気軽に競演できる。大きなフェスティバルでのフィナーレの大ジャムセッションには欠かせない人だ。得意とするモダンスイングの演奏は、自分の好きなConcordのコンセプトと一致する。最近、自費出版のCDを多く出しているようだが、コンコルドでおなじみのミュージシャンとの競演も多い。

その北村英治が若手のプレーヤーと一緒に競演したアルバムがある。相手は和製モンゴメリー宮之上貴昭とスモーキン。ベテランが若手と手合わせをする時は、何の世界でも若手が多少なりとも萎縮したり、ベテランがお山の対象になりがちだ。ところがこのセッションは4人がまったく対等にお互いを盛り上げる。
一曲目のキャンディーはリーモーガンでお馴染みというか自分が好きな曲だがかわいらしさを残しながらテンポ良くスインギーな演奏だ。この一曲でこのアルバムの楽しさが伝わってくる。続いてはエリントンナンバーのムードインディゴ。エリントンの曲にはクラリネットが良く合う。歌物やエリントンナンバーが続くが、友人のバディーデフランコから贈られたフォーエイジはラテン調。

世界の誰とでも、老若男女を問わず、ビッグバンドでもコンボでも、そして歌伴でも楽しい演奏をいつも提供してくれるのが北村英治だ。彼の人柄によるものだろう。7月のビッグバンドフェスティバルにもゲスト参加するようだ。元気でいつまでも素敵な演奏を聞かせて欲しい。

1. Candy (David-Whitney-Kramer)
2. Mood Indigo (Ellington-Mills-Bigard)
3. The Night Has A Thousand Eyes (Bernier-Brainin)
4. I Thought About You (Mercer-Van Heusen)
5. You'd Be So Nice To Come Home To (Cole Porter)
6. Stompin' At Savoy (Goodman-Sampson-Webb-Razaf)
7. Heartaches (Klenner-Hoffman)
8. For Eiji (Buddy De Franco)
9. Do You Know What It MeansTo Miss.New Orleans (Alter-Eddie De Lange)
10. Cherolee (Ray Noble)
11. Dream A Little Dream Of Me (Andre-Schwandt

北村 英治  EIJI KITAMURA(クラリネット)
宮之上 貴昭(ギター)
吉岡 秀晃(ピアノ…1,10)
宇多 慶記(ピアノ…2,3,4,5,6,7,8,9)
原 大力(ドラムス)
池田 きよし(ベース)
堀江 真美(ピアノ…11)
佐藤 マサノリ(プロデューサー)
堀江 真美(ディレクター、アレンジ…11)
宮之上 貴昭(アレンジ…1~8)
石井 雅宏(エンジニア)

録音:1996年1月14日,15日,21日25日 東京阿佐ヶ谷 STUDIO SPACE VELIO にて


エイジ・ミーツ・スモーキン
クリエーター情報なし
インディペンデントレーベル
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