山南ノート4【劇団夢桟敷】

山南ノート4冊目(2008.10.3~)
劇団夢桟敷の活動や個人のことなどのメモとして公開中。

退院 即 劇へ!

2015-12-16 09:40:36 | がん治療日記2015-
退院です。
昨夜から「退院したらアレもコレも!」と考えていたら微熱が出た。37.9℃だったから「まずいぞ、退院は先送りか?」と思っていたら、担当医から「尿に菌があります。熱はその故です。」と言われ、抗生物質を渡される。
今、飲んでいるクスリは、痛み止め 胃薬 下剤 腸製剤 などなど。
退院は予定通り今日の許しを頂く。
無理をせず、のんびりするように!は聞き入れられない。「はいはい。」とは答えるも、この12日間の入院で次回公演の演出プランや原稿書き(実は公演当日に手作り出版する。)が遅れている。
今日からエンジン全開といきたいところです。
声が弱くなった。声のリハビリも必要だ。体力がないと大声をあげると怒っているように見える。和に角が立つ。言いたい放題、やりたい放題の劇を作るためには信頼関係が前提にある。
怒るー怒られるの関係では劇にならない。
病人が奮い立つ!ひひひ、1日1勃起である。

明日(水)退院

2015-12-15 16:12:30 | がん治療日記2015-
グッドモーニング コーヒー。
今朝はコーヒー牛乳だった。風呂上がりが美味しいと思っていたのだが、病院食ではコーヒー牛乳が際立つ。明日、退院したらブラックに戻りましょう。
退院後の栄養管理の講習を受けた。
1ヶ月は貝類、イカ、タコなど控えるように言われた。
楽しみにしていたお好み焼き(海鮮)を見直さなければならなくなった。シンプルに豚肉か!ネギともやしを散らして、あっさり出汁醤油で食べよう。
とても食い意地が張るようになった。一週間の絶食の反動はつづく。
前から気になっていたのだが、窓から見える建築中のビルは研究棟にするそうだ。
研究の中でも癌が一番の分野になっているらしい。今の研究棟では手狭になったと聞いた。
癌患者は増え続けている。白い巨塔は大繁盛しているから、ビルの増設もなんのそのという訳か。

不謹慎な

2015-12-14 12:52:25 | がん治療日記2015-
入院して10日が過ぎた。こんな生活が続くと、確かに怠け者になる。食べる、排泄、身体拭きなど、看護師さんがやってくれる。過重労働ではないかと思う。一日中駆け回っている。
私は落ち着きました。完食、快便。
直腸を失ったら排泄のコントロールが難しいと聞いていた。
3回目の手術で肛門から排泄できるようになり、術後3日間は便座に間に合わなくて失敗ばかりしていた。
オムツはしているものの、看護師さんから尻周りをきれいにしてもらう時、申し訳ないやら、不謹慎なことを言いたくなるやら。
明後日16日(水)の退院が決まりました。
さてさて、大往生するために劇を続けます。

幽霊

2015-12-13 12:50:14 | がん治療日記2015-
昨夜、夜中零時頃に美女の幽霊を見た。
多目的トイレに入室して「うんこうんうん」と唸っているところへ、背中側から声が聞こえた。
「早く出して。」というのである。
背中側はコンクリートの壁になっており、振り向くと!
確かに、この世の人とは思えない程の美女だった。
壁女だ。

五分粥から全粥になった。明日から普通食になると言われた。早ければ16日(水)には退院か?
退院したら稽古に参加できる。

演出ノート【22】

2015-12-13 00:34:27 | 声優A子の犯罪
「声優A子の犯罪」演出ノート【22】12月13日(日)の夜中

12月9日、私的には大きな衝撃だった。野坂昭如氏が亡くなり、この数日は必ず、氏のことを想い続けている。
今は白い巨塔にて稽古場には足を運べないが、行っていたら野坂昭如のことを大上段に構えて話し始めることになっただろう。
劇とは関係ある。歌だ。道端で歌おうが、大ホールで歌おうが、喫茶店で歌おうが、ご来場のお客様が多かろうが少なかろうが、自分が歌手だと思えば歌手として歌え!
そんな話しを聞いた。
劇にも言える。自分を俳優だと思わなければ舞台には立てない。
さあ、どうなんだ?
野坂昭如氏は言った。
「1日1勃起」
暴言ではないでしょう。男だろうが女だろうが、老若男女、勃起は大切です。
イロイロノチカラトムスバレマス。

五分粥【絶食解禁】

2015-12-12 12:32:01 | がん治療日記2015-
自分にとっては長い絶食期間(7日)だった。
絶食といっても点滴で栄養と水分は身体に入れているので問題なし。インチキだが、口からモノを食べなかったのは絶食の認識です。
空腹で苦しむことはなかった。食べ物に対する執着心は強くなった。
体重を計ると67kg。今回の入院で3kg痩せた。元々は75kgだったから癌手術して13kg痩せたことになる。
理想体重は65kgだから、ほぼ標準の体型になった訳だ。
腹回りがスッキリしたように思える。そりゃそうだ、腹に穴を空けたり三箇所も開腹した。その時に脂肪が流れ出たのではないだろうか?
延命である。生きたいから化学療法と癌細胞切除を選択した。
今や対処法を何通りもイシャが提示し、それを患者と家族が選択できるようになっている。
私のブログ「山南ノート」を発見して読んでいるイシャもいます。「白い巨塔」と名指しても笑ってくれているから余裕を感じていますよ。
朝からバタバタと採血とレントゲン検査を行い、「食べてよーし。」となり、
「ワン!」と吠えてシッポを思いっきり振っています。
嬉しいね。・・・普通食が食べれるようになると退院か?

ピーピーシャッシャッ

2015-12-11 05:23:50 | がん治療日記2015-
歩けるようになった。
しかし、痛み止や栄養点滴持参のために自由に歩き回るわけにはいかない。
簡易トイレはベッドの横にある。寝ようと思った夜中に、このトイレ便座から離れられなくなった。
ピーピーシャッシャッ!
1日2錠の下剤がてき面に効いた。
絶食中なのに出るわ出るわ。このまま身体ごと流れていくのではないか。
こんな格好を美人看護師さんには見られたくない。焦る。オムツを上げてベッドに座ると再びグルグルピーである。
やっと落ち着き眠りに落ちると、食べ物の夢ばかりを見ていた。焼き鳥におでん、お好み焼きである。
食べたいのは ふぐ刺しだろうが!
絶食6日になった。頭がグーチョキパー!

演出ノート【21】

2015-12-10 20:00:05 | 声優A子の犯罪
「声優A子の犯罪」演出ノート【21】12月10日(木)

白い巨塔のベッドから次回公演のことを考えている。
座長からオドリのことや稽古の進行状況は聞いているから心配することはないのだが、もうそろそろ音楽をハメて行く時期だ。
本番で使うかどうかは後から決めれば良いのであって、とにかく音を入れて稽古を進めてもらいたいものだ。
私の参加は12月中旬以降になるだろう。
声がかすれる。又、稽古場で大きい声を出そう。
この劇は犯罪的と言いながら、革命が浮かび上がる。
時代がすり寄ってきているのです。
野坂昭如氏がお亡くなりになったので、氏の歌を劇に入れるとすれば「バージンブルース」だ。
ジンジンジンジン、血がジンジン
である。

恥ずかしや

2015-12-10 04:20:26 | がん治療日記2015-
自由に体が動かないことは不憫だ。
横になっていると何ともないのだが、立ち上がったり歩いたりすると生汗が出て血圧が急激に下がる。
トイレにも行けない。身体は美人看護師さんに拭いてもらっている。そういう時は口数が少なくなる。
腸が活発に動くようになった。景気良くプップと屁を出した。が、どっこい、うんこが出てしまった。
見回りに来た看護師さんに見破られてしまった。
きれいに処置してくれたのだが、こんな恥ずかしい思いをしたのは一生の不覚である。
この気持ちは座長でもわかるまい。誰にもわかるまい。

(追加記事)
えー!野坂昭如氏が亡くなった!
氏が「面白半分」の編集長をしていた時、「四畳半襖の下張り」(永井荷風が原作と言われる)を掲載した際に、猥褻文書として桜田門に摘発された。
確か1972年の頃だった。友人からその本を送ってもらい読むと、古文体で書かれているために私にはよく理解できなかった。何度も読み返している内に理解できた。
男と女の情交を描く文章の見事さに大感動する。
野坂氏の本は高校から大学を卒業する1975年まで読んでいた。
熊本にも講演会で来たことがあった。酒を飲んでいた。ハチャメチャが面白い!
その時に「四畳半襖の下張り」をガリ版刷りで発行して良いか?と質問したら、「いちいちお伺いをせずに、お好きなことをやれよ。」背中を押された。
あれ以来、氏を猥褻の先輩だと拝んだ。
享年85才か。あんな自由人は滅多に出ないだろう。

慌てない

2015-12-09 07:27:04 | がん治療日記2015-
入院5日目。絶食4日目、手術後3日目です
痛め止点滴、ブドウ糖、尿を出すチューブでつながれており、まだ、ベッドに釘付けです。
夜中にテレビを見ると誤診のドラマだった。
テレビより夜見る夢がドラマチックだ。
隠れて酒を飲んでいる夢をみた。

手術終わって。

2015-12-08 08:39:29 | がん治療日記2015-
手術終わり。
あくる日、例によって、起き上がれ、歩けの指示を頂く。
腸が癒着しないためだ。
あのね、本当はベッドで起き上がるだけでもふらつくのです。
言われれば「はい。」という性分。
胃に溜まった汚物を吸い上げるために、鼻からチューブを突っ込まれています。
焼き鳥の匂いがする。

手術の日

2015-12-07 07:10:56 | がん治療日記2015-
おはようございます。
昨日から絶食しており、フェイスブックやテレビで美味しそうな食べ物が出ると腹が立つ。
我慢した後のことを考えると、それも倍返しの喜びを感じるだろう。
押しに押した手術です。予定より2週間遅れて、やっと手術です。その間、肝臓に転移しているとか、怯えながらこの日を待っていました。何だ、がん細胞と思われていたのは水泡だったのか。
担当医さんも相当、慎重に向かい合ってくれています。医療技術の進歩により、目で見えないところまで見えるようになったと知りました。まだまだ進化するらしい。
検査の結果、肝臓は異常なし!と言われて「ほっ」としたものの、この先も油断はならない。加齢や不規則な生活のツケは身体が反応する。
入院した(土)には座長と2人で手術の説明を受けた。失敗の可能性まで、負になることまで説明してくれるので、その危険性もわかる。
午後から手術です。小腸と大腸を結ぶ手術になります。
前回の直腸とリンパ節の切除、人工肛門では11時間の大手術になったが、今度は3時間程度で終わるらしい。
昨夜から下剤を飲まされており、身体の中が空っぽになったまま手術室に向かいます。
チャオ。

絶食のハジマリ

2015-12-06 09:15:08 | がん治療日記2015-
真の楽しみは、苦しみの中にこそある。(高杉晋作)

昨夜より絶食になりました。明日の手術に備えるためです。
消化外科は胃腸を空っぽにするのが、ちょと辛い。
「ちょと」です。
考えてみれば、死ぬほど辛い空腹を経験したことがありません。
いくらビンボーでも食いつないできた。本当の飢えを知らない。
術後5日間くらいは絶食が続くと聞かされました。
その時は点滴が主食です。
麻酔から目が覚めた時、暴れる人がいるそうです。
その時は縛られるそうです。縛られることに同意書を書きました。
もし、暴れたら動画を撮ってくれと座長にお願いしました。

入院

2015-12-05 08:40:43 | がん治療日記2015-
面白き こともなき世を 面白く。
べんべん。(三味線の音)
幕府を倒せ!
高杉晋作の歌。

今日から入院です。検査の結果、肝臓への癌転移は見られなかった。一難去る。
月曜日が人工肛門を閉じ、大腸と小腸を結ぶ手術になる。
これが成功すれば自分の肛門からウンコを出せる。便器に座れる。ジャンプできる。
うんこ袋よ、さらばじゃ~。

入院中であれ、劇団の稽古は続きます。
白い巨塔のベッドから「声優A子の犯罪」へメッセージを送りましょう。
ベッドから社会との繋がりを探す。
これで3回目の手術だ。

演出ノート【20】

2015-12-05 00:35:44 | 声優A子の犯罪
「声優A子の犯罪」演出ノート【20】12月月4日(金)

ダンスの第2弾は舞踏です。いわゆる「暗黒舞踏」。「もどき」または「にわか」か?
改めて、「暗黒舞踏にわか」と言います。
東京から熊本に戻った頃(1984年)、パフォーマンスが流行した。新しいメンバーが加入し、新しいオドリを作ろう!ということになり、仮面パフォーマンスを舞台やイベントで展開していた時期がある。それは1990年まで続いた。舞踏とパントマイムを掛け合わせたようなもので、阿蘇の地底にあるマグマを表現するものだった。
題して「炎の宴」だった。

その経験を活かしたい。
この劇では人格が入れ替わる時のイメージダンスになるだろう。
今日の稽古では基礎トレーニングとして、猫オドリを試みた。歩行訓練(足の運びメソッド)で、暗号「ネコ」を応用する。
足を踵から落とすのがベーシックな動きだが、つま先から落とすことにした。
それだけでも大いに変わって見える。未だ、身体に刷り込まれておらず不安定だ。
可能性はある。
まず一歩を踏み出した。「暗黒舞踏にわか」を劇の隙間に打ち込もう。
もう一つのダンス第3弾は「祭り」をテーマにする。これはタロー君がアイディアを持ち込んできた。

面白くなる。これよりエンジン全開である。
というところで、私は人工肛門を閉じるための入院手術になった。入院は明日の(土)だ。手術は(月)。
目ん玉をひっくり返して、暗黒の肉体を見ることにする。