山南ノート4【劇団夢桟敷】

山南ノート4冊目(2008.10.3~)
劇団夢桟敷の活動や個人のことなどのメモとして公開中。

名古屋@膝栗毛

2010-04-19 23:11:24 | 「薔薇色之病室Ⅰ」三部作
劇団夢桟敷「薔薇色之病室Ⅲ」名古屋公演のご報告です。
旅公演の様子をペラペラと日を追って綴ります。・・・ちなみに、この旅は「膝栗毛」だった。足がガクガクしたのであります。

■4月15日(木)
am11:00 私とクドシン(ミチロー役)でレンタカー(onebox car)を受取りに行く。もう1台は肥後丸ちゃん(頭ツンツルテン)の赤い乗用車である。卓さん(名古屋では怪優と呼ばれている還暦の人)とましまん(オッチョコチョイ)は飛行機で名古屋へ向かう。今回は分散しての乗り込み。明らかに貧富の差が劇団内でも生じる。卓さんはリッチだとは認めるが、ましまんは?・・・悪いことをしたのでなければ良いが!
自分で名付けた旅のコースは夢桟敷ルート。つまり、熊本からやまなみハイウェイを通って別府へ、そこから関西汽船のフェリー瀬戸内海を横断して大阪南港へ。・・・このフェリーでの一泊が楽しい。
pm2:00に熊本を出発して6:00には別府へ着く。この間、阿蘇+九重の九州山地は絶景である。湯布院の道の駅では足湯に浸かり温泉気分を味わう。
フェリーでは劇団員が部屋を独占する。他人がいないので騒ぎ放題、飲み放題である。買い込んだ酒と弁当で盛り上がる。お風呂にも入れて旅館で宴会しているような気分に浸る。
だが、私は飲みすぎた。座長(みどりという名の少女役。あ~気持ち悪ーッ)から散々、「もう、これで辞めなさい!」と叱られながら、それを振り切って呑んでいたのがいけなかった。ブレーキが壊れた。

■4月16日(金)
目が覚めると大阪である。完全に酔っ払っていた。私は船酔いだと主張したが、皆は二日酔いだと言い切る。
二子石君がマサカリ担いだ金太郎に見える。髪型が座長と似ているから、金太郎が二人いるように見えた。怖いよー。
大阪の街を抜けると奈良ー三重、そして東名阪へ。
名古屋到着が昼過ぎ。ちょっと寒い。・・・まずは公演会場である七ツ寺共同スタジオへご挨拶する。オーナーの二村さんと再会する。あ~、懐かしい。ここが日本の小劇場発祥の場。そして江戸時代からの大道芸や大衆芸能があったところ、大須の町。いわゆる下町の風情。芸能の神様が祀られている大須観音のおひざ元である。ましまんと合流。
会場から車で10分のところに、てんぷくプロがある。矢野さんとご対面。いつものようにここで宿泊である。何故か、我が家のように感じる。
卓さんと合流して、pm3:00~8:00までてんぷくプロスタジオでみっちり通し稽古ができた。
pm8:00~9:30まで、てんぷくプロさんたちの出番を抜きで稽古する。
矢野さん、入馬券(ニューマッケン)さん、私の大好きなジル豆田さん、可愛いくて力持ちのシオミさん、美人のチウミさん!・・・笑い転げて腸がよじれ、顔面が痺れた。
馬場君(唐揚げを1キロ食いたい人)は「ぼくのライバルはてんぷくプロさん!」と叫んでいた。咲希はおひょひょ!と笑い、幸太君はクックック、クエックエッ!と口から火を吐いたようになる。理屈抜きに面白いのである。
稽古終了後、近くの居酒屋で飲み食い。名古屋の美味しいものを満喫する。安い美味い。この店はドテ煮が絶品です。味噌味にネンキが入っている。ドテパワーがてんぷくプロなんだな。

■4月17日(土)
朝9時から劇場での仕込みに入る。1週間前まで入院していたタツミさんが顔を出してくれる。嬉しかった。寅年の麦わら帽子君をはじめ、てんぷくプロさんの面々が手伝ってくれた。いつものことだが、仕事が早い人たちばかりだ。
甘えてばかりいてはいかん。ましまんとクドシンも舞台・照明のセットに気合が入る。私は2階への上り下りで油(ヒアルロン酸)が切れていた。
pm2:00で仕込み完了。pm3:00よりゲネプロ。てんぷくさんたちの出ハケでトラブルがあったものの、一発勝負に強い面々だ。昨夜の稽古よりパワーアップしていた。
冬馬、アヤネちゃん、小島さんたちが大阪から駆け付けてくれる。沖縄のサンシンを持って来ていたので開演前の客待ちでLIVE(10分間)となる。香川、東京からもご来場者がある。
受付ではビールと酒が所狭しと並ぶ。「前回も見ました!」というお客さんが声をかけてくれる。少年王者舘の天野天街さんも・・・ムムッ、劇団員たちがビビっている。彼は「演劇大学in熊本」で「夕沈ダンス」の講師としてあられるお方。みんな慕っているのだ。名古屋のスーパースター小熊ヒデジさんの顔も!「今日は何処の劇団ですか?」と七ツ寺の常連さんもご入場。劇場にお客さんがついているのです。熊本では考えられない。じゅんこさんも!わらび座のjunさんも!へへ、照れるね。
大方、てんぷくプロさんの力で大入りとなる。毎回、名古屋公演では満員御礼である。ありがたいことです。
名古屋から熊本を見れば山深いところのクマ、と思われるに違いない。珍しさ半分、反応は如何に?・・・。若い!かわいー!と言われる。・・・何?ツンツルテンの肥後丸ちゃんがカワイーだと?これは計算違いだった。セクシーと思われたい。
通路から役者たちが飛び出して劇が始まる。てんぷくプロさんたちを含めて14名が並んだ時に、ヘーッ、絵になっているなー!と思ったのは私だけではなかった。
食い入るように見つめてくれている。てんぷくギャグも炸裂する。お客さんたちの呼吸も合っている。名古屋の小劇場の楽しみ方を演っているこちら側が刺激を受け取っている感じだ。お客さんに小劇場の歴史の重さを体感する。
終演後、お客さんを送り出している時、「あの、話があるのですが・・・。」と言われ、劇に批判があるのではないかと恐れていたが、「感動しました。」と泣き出したのである。中年の男性であった。私も涙。
1時間でバラシ。深夜12時過ぎまで打ち上げ。流石に差し入れられた飲食は残った。天野さんと若者たちは深夜3時過ぎまで呑んでいたと聞く。
これにて、名古屋公演はお開き。
又、ここで公演をしよう!

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