山南ノート4【劇団夢桟敷】

山南ノート4冊目(2008.10.3~)
劇団夢桟敷の活動や個人のことなどのメモとして公開中。

2015 ふりかえり

2015-12-31 14:44:55 | モノローグ【エトセトラ】
2015年も終わる。
世界はテロの恐怖を煽り国家は戦争へと草木を靡かせている様相だ。
戦争を正義の戦いだとする口実は領土問題、殺されたら殺し返せという感情の爆発を誘導する。それが愛国心に繋がる。
国家の世界戦略、経済的に自国の利益を守るための他国への収奪や利益を優先することが根底にある。一部の富豪層(支配層)のために多数の国民を巻き込むことは歴史が証明している。
この国も安保法(戦争法)の強行採決、日本国憲法の戦争ができるように改悪に向かっている。
キナ臭くなってきた。

劇団夢桟敷は2014年より「透明人間 三部作」と銘打ち、今年の1月末「火の君、鳥の物語」(東京公演に続き、熊本市法泉寺本堂)を上演した。
完結篇として、「ねじ式」(つげ義春)を札幌とギャラリーADOで上演した。
「個」の喪失、均一化される人間たちに「個」の力を再生することが演劇でもある。微々たる力でしかないだろうが、個人と個人が向き合うためのささやかな表現活動だ。
いわゆるアングラ劇の根底には既成概念を打ち砕き、新たな世界観を構築する実験的な試みを繰り返すことが問われる。
身を削り、修行僧のように念仏を唱えているようにしか見えないだろう。そんなバカが生きている。それを見て元気になる者たちがいる。
例え少数派だろうが、素晴らしい出会いがあり、孤立感から解き放される瞬間がある。

2月に直腸癌が見つかり、その周辺のリンパ節に癌が転移していた。
ほほう、私はこれでオシマイなのかと覚悟を決めた。
病院と付き合おう。幕引きがやってきた。人の情けや支えにも感謝できるようになった。生きたい!
3回の手術と入院を繰り返した。終わりに向かって生きていることが実感できた。
「死」を想像すると「生」に執着することにもなった。
やり残していることがある。それにこだわるようになった。
命には限りがある。人の命をもてあそぶようになってはならない。自分の命も同じこと。猫や犬も同じだ。自然界は命で溢れている。
大切なものは何か。
繋がりである。これは限りがない。完結もない。

2015年は過ぎる。終わる。これは時間の問題であって空間(宇宙)は広がり続ける。
1日1勃起。膨張することは素晴らしい。

最新の画像もっと見る

コメントを投稿