山南ノート4【劇団夢桟敷】

山南ノート4冊目(2008.10.3~)
劇団夢桟敷の活動や個人のことなどのメモとして公開中。

青年!・・・「目」について。

2015-05-21 23:47:53 | 透明人間三部作-2014-2015
いつから青年と呼ばれ、青年はいつ終わるのだろう。
中学生の頃、「おや?ボクはもう子どもではない!」と気づいた。ホウケイぽんちのデルタに毛が生え、乳首が痛くてたまらなかった頃だった。今、思えば充分にガキだったのだが、それから背伸びをするようになった。
1970年、私は高校3年生になっていた。青年と呼ばれることに慣れてきたのだった。大学生にも見られていたから青年=大人のようにうぬぼれていた。今、思えば充分にガキだったのだが、背伸びが猫背になった。R18映画を見ていた。喫茶店でコークハイを注文するようになった。タバコを吸うと咳き込んでいたのだった。
その頃だった。「ねじ式」の漫画に出会った。
左腕を抑え、海から上がって来る青年から始まった。この青年の目は何だ!何を怨んでいるのだろう。メメクラゲの正体に恐ろしさを感じた。
この目は家族への反抗から国家を敵に回したテロリストの目のように思えた。内乱を予感した。
内なる狂気に出会った。
「ねじ式」の青年役は工藤慎平(通称、クドシン)である。札幌からわざわざ熊本のわが劇団に入団した7年前(?)に訪ねて来た時は「なんてキレイな目をしているのだろう。」と感じた。原作「ねじ式」の青年の目を上下ひっくり返したように美しい。
出会った頃の「ねじ式」は狂気と不安に満ち溢れていたのだったが、あれから42年、今では美しき青年と思えるのは何故でしょう。

【今日の稽古】
口で言うのは簡単だが、作って見せるのは大変だ。その大変をどう楽しみましょうか。苦しいことを楽しみに代えていくことが生きているエネルギーを感じます。
劇作りでは劇団員でそれぞれのスタッフ的な作業も兼業している。分業と協業と言います。
ラストの場面で一部、音楽がハマらないところがある。これに気づいて、「そうだ!歌えば良い!」新たに気づく。
あと1週間後が熊本公演です。詰め将棋です。県外からの予約が増えております。熊本公演の1週間後は札幌です。え、熊本から札幌まで追っかけに来てくれるお客さんもいますよ。
演劇はやる側も見る側もこころのジプシーだと思います。

劇団夢桟敷 第67回公演◎透明人間三部作 完結篇
「ねじ式~夢日記より」
原作◎つげ義春/作◎山南純平/演出◎さかもとまり
■熊本公演
5月29日(金)19:00開演
5月30日(土)15:00開演/19:00開演
会場:ギャラリーADO
熊本市中央区河原町2
■札幌公演
6月6日(土)15:00開演/19:00開演
6月7日(日)15:00開演
会場:実験演劇集団「風蝕異人街」
   アトリエ阿呆船
札幌市中央区南4西9 栄輪ビルB1 

木戸銭◎前売り2000円(当日2500円)
(問)09045815190(制作)09028576099(塚崎)
予約■yumesajiki@ybb.ne.jp
ウェブ予約■https://www.quartet-onlie.net/ticket/nejishiki