山南ノート4【劇団夢桟敷】

山南ノート4冊目(2008.10.3~)
劇団夢桟敷の活動や個人のことなどのメモとして公開中。

胎児「夢」と「月」

2010-11-14 23:39:53 | モノローグ【エトセトラ】
夢野久作「ドグラマグラ」からの切り抜きもある次回公演「かぐや」(作・夢現)は「胎児の夢と月」をテーマとする。
胎内で胎児が育つ10ヶ月で生命体が数10億年進化してきた記憶の“ひとかけら”に拘りたい。ここに劇の在り方を求めています。劇では時間が物体になる!ひひひ。「科学から空想」へ逆立ちします。

「竹取物語」で出生の秘密をもつ「かぐや姫」は人間じゃない。妖怪か天女である。・・・こう直感したと同時に「胎児幻想」とは「小宇宙・内宇宙」の暗黒メルヘンだとも劇では位置付ける。
ぼんやりしていた輪郭が、稽古を重ねていく度に怪物のように大きく膨らむ。

日記は次回公演12月18日「かぐや」まで一色になります。
尚、次回公演は「演劇エクスプレス」と銘打ち、大阪から劇団☆流星群「GAIA」公演との同時二本立てとして企画しています。役者がお互いの場面で流出する。満天交流を図っております。


「かぐや」【16】稽古
■11月7日(日)
武蔵ヶ丘教会

子劇「ふしぎの森」発表会のあくる日。いよいよ、次回公演に向けて集中稽古である。いつもながら、余裕はない。子どもたちの前では緩んでいた顔面筋もピリピリになる。
役者たちの立ち位置を固定するため、舞台図の大枠が決まった。リアルじゃないもの?へへ。

「かぐや」【17】稽古
■11月10日(水)
武蔵ヶ丘教会

ダンス中心の稽古となる。今回は振り付け担当はクドシン。「演劇大学in熊本」で学んだ夕沈ダンスが基本になっているが、オリジナル性も出てきている。パントマイムやbutho(暗黒舞踏)を取り入れてきた頃からすると幅は広がってきた。ほほ。


「かぐや」【18】稽古
■11月11日(木)
武蔵ヶ丘教会

昼間、会場である熊本市現代美術館へ行く。流星群さん(大阪)からの問い合わせにも答えられる段階です。熊本では他劇団さんも公演している会場ではあるが、ここは多目的スペースといったところ。
夜の稽古では再びmamiちゃん(タップダンサー)とカナダから帰って来たばかりのヒップホップ修行のDaiさんが来る。今日はポッキーの日。1111.差し入れ、ありがとうございます。


「かぐや」【19】稽古
■11月12日(金)
亀井公民館

名古屋からのお客様、Junkoさんが来られる。昼間は南阿蘇の温泉。馬刺しが美味しい。お客さんが来熊された時くらいしか食べない。他の劇団員たちは仕事などの都合で同行できなかったが、私だけが甘い汁を吸っているようで心苦しい。
という訳で夜の稽古終了後はクドシンのマンション集合して小宴会をする。junkoさんはここに宿泊。

「かぐや」【20】稽古
■11月13日(土)
武蔵ヶ丘教会

午前午後、junkoさんと熊本市観光。と言っても、熊本城二の丸道路を車で通り抜け、「あれが熊本城です。」と目で確認するのみ。後、水前寺公園でお茶を飲み、再び阿蘇へ。この二日で懐かしい名古屋のみなさんの顔を思い浮かべることができました。熊本で公演することができれば!
夜の稽古、名古屋では怪優伝説で知られている卓草四朗(60)がダンスの稽古に合流する。田中幸太バージョンのダンス(秘密!)では彼の存在は欠かせない。名古屋公演では天野天街に注目されたBB君!お前もだ!このダンスでは大阪の流星群さんも合流します。

「かぐや」【21】稽古
■11月14日(日)
武蔵ヶ丘教会

新型・A型・B型ウィルスか知らないけれども、劇団員たちは風邪の症状で鼻水べちょべちょの稽古となる。あるいは黄砂の影響かも知れない。黄砂?あれは春先の現象ではなかったか??
調子が悪くても稽古はある。倒れても稽古はする。過酷な現場ではある。誰もが「好きだから」だけでやっている訳ではない。これが夢桟敷だ。
今月末までには部分稽古を煮詰めることになる。来週からは宣伝と制作に集中!



いずれにしても、日常生活では危ない人間になる。「胎児の夢と月」を1日24時間アタマから抜かないで生活する。本番前になると生活不適合人間になることで劇は作られる。こんなことの繰り返しを楽しんでいるのです。