あらゆる人間の心を支えているのは希望である。
希望があるから苦悩があるのだ。
酒は口から入り
希望は眼から入る。
そうすけは杯に口をあて、ため息をつく。
失意の人生は、五本のろうそくを吹き消してから始まった。
風が暗雲を招き、雷は竜巻を呼ぶ。
あなたにあいたい―― (ねがうとき)
いつも凹でいるときだから
あなたは戸惑ってしまう。
<微苦笑>
希望に満ち溢れているときにこそ
あなたを必要としているのに・・・・・
最終列車で旅に出てしまった。
あなたに与えようとぜずに
求めてしまったのだ。
それが藁だと知っていたとしても、
卑屈の人間は藁をつかんで溺れたい。
夕暮れに願うのだ。自惚れるのだ。
落陽に照らされた丘の上に黒マントが高らかに笑う。