そうすけ漫録

そうすけの一日の型録です。

春の月

2008年01月29日 | は行

今日も受け入れられることがない仕事を求めて
むなしい道を歩いていく

ちょっとコロッケを
誰もしらない賑やかな町のまんなかに
誰にも知られず薄くらい一角にある
肉屋に買いに行くように

世のむなしさがふつふつと込みあげてくる
今日も受け入れられることのない仕事を求めるふりをして 
むなしい道をコロッケを買いに歩いていく

腹はへっていないのだ
誰もしらない賑やかな町のまんなかに
誰にも知られず薄くらい一角のある獣が
出来立てコロッケをほほばる

ひしひしと
世のむなしさと
出来立てコロッケの湯気
にひたされる
今日も受け入れられることがない仕事を求めたコロッケはこんなにもむなしいコロッケだ

肉屋のおばあさんにも
吊り下げられたチキンも
売れ残りをミンチにしている眼鏡をかけた男も
それを買う若い女も
後ろに待っている学生の視線にも
一角獣がむなしく見えない

永遠に受け入れられることのない仕事を求めて
食べられることのないむなしい心にやどる
コロッケ
つかぬまの遭遇がはかない夢と映るむなしい
一角獣
あああぁぁ、、あるいていく

救いはあるだろうか



 


 

 

 


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