服は少しあればいいのです。
清潔な衣服をきることに人生のやすらぎをおぼえます。
子供の頃の服の香りは洗濯石鹸だった。
(そうすけはユニホームを持たない)
一日が終わったあと、夜毎に着替える。
過ぎ行くその日の臭いのしみこんだ衣服を脱ぎ捨てるということは、再生を約束するひとときの休息に心して入ろうとする。
ある殺人者は、はじめての街に入ると奇妙な行動をする。
洋品屋にて服一式を買うのである。そっくり着替える。そして殺人を犯すのである。
衣服とは自己主張であるならば殺人者は何者かに変身しようとしていたのだろうか。
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