lizardbrain

だらだらぼちぼち

おっとり刀で四国 (1)徳島へ

2013年04月15日 17時09分03秒 | 風景光景

ところで、
『おっとり刀でかけつける』
という言葉がある。
つい20年ほど前までは、ワタクシ、この
『おっとり刀』
という言葉を、言葉の見た目のイメージだけで
『おっとりした人が刀を持ってのんびりやってくる事』
という意味だと勝手に誤解していた。
正しい意味は、
『刀を脇差しにする一瞬の時間も惜しんで、刀を手に持ったまんまの状態で慌ててやってくる状態』
なのだと知ったのは、すっかり大人になってからだった。
さほどの存在感は感じられないものの、今や報道アナウンサーとして定着してしまった感のある古舘アナが、新日本プロレスの実況中継の時にこの『おっとり刀でかけつける』という言葉を連発していたっけ。

だから、今回の四国行きを古舘アナに実況を任せたとしたら『おっとり刀で駆けつけてしまった』事になるんだろう。

いつもの思い付きがきっかけだった。
4月3日の午後から5日まで、ポッカリと予定が空いてしまったので、「久々に四国へ行くのも良いかもしれないぞ。」
と地図を開いているとだいたいの行程のイメージは出来上がった。

でも、出発日の前日に確認した週間予報によると、空模様はどうにもワタクシの外出を拒否しようとしていた。
どうもここんところ、ワタクシの外出プランと空模様との相性が悪い、悪すぎる。
ボヤいていても仕方ないので、今回の四国行きは一旦見送る方針を決めた。

なのに、3日の朝、未練がましくもう一度週間予報を確認すると、うって変わって晴れマークと小さい曇りマークが並んでいた。
急いで徳島までのフェリーと徳島と新居浜のホテルとを予約して、適当に荷物をまとめて和歌山港に急いだ。



四国大陸に上陸するのはおよそ4年ぶりになる。
4年ぶりだというの、今回の旅のテーマが見つからない。
4年前に訪れた時に、ついそこまでたどり着きながら深い霧のため門前払いにあった天狗高原四国カルスト散策のリベンジに向かう事も考えなかったわけではないが、前回行った時のルートではものすごく狭い道路を通った辛い記憶が蘇ってきた。
四国カルストに次回行く時には、道路状況を十分に調べたうえで行かなければならないが、念入りにネット情報をチェックしている時間が無い。
困ってしまって、ガイドブックをパラパラしていると、四国の4箇所にあるロープウェイとケーブルカーの広告が目にとまった。
徳島県では那賀郡那賀町と三好市池田町にロープウェイが、香川県では高松市牟礼町にケーブルカーと観音寺市大野原町にロープウェイがあるらしい。

そうだ、このケーブルカーとロープウェイに乗ってみよう。
4箇所全部は無理だけど、このうち2箇所くらいなら周れるかも知れない。
これで、今回のテーマは決まった。
後は、エコカーのエンジンをかけるだけだ。



こうして4月3日、和歌山港13:40発のフェリーに乗って16:00頃に徳島に上陸を果たした。
どこへ行くあてもなく、この日は徳島に泊まるだけ。
当日の朝、あわててネットでホテルを探したのだが、まだ春休み期間だったためか空室のあるビジホがあんまり見当たらなかったので、適当に決めてしまった。
立体駐車場まで200~300m離れていたが、大浴場を備えたこのビジホはどうやら『当たり』だったらしい。
次回、徳島に泊まる機会がやってくるまでブックマークしておきたい。

夕暮れ前にチェックインした後、晩飯に出かけた。
ナビ検索して以前に行った事のあるバーミヤンを目指したのだが、既にそこはバーミヤンではなくて焼き鳥屋さんになっていた。
次に、徳島市内でもう1軒あるはずのバーミヤンを目指したら、既にそこはバーミヤンでなくてガストになっていた。
ワタクシのナビのデータが古いのは確かだが、ファミレス業界も変遷が早いんだなとうなずきながら、テキトーに晩飯を済ませて、ホテルでゴロゴロした。
なんせ、この日のフェリーはいつもよりもよく揺れたもんで、体力を温存したかったのだ。