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だらだらぼちぼち

立山黒部アルペンルート (8) 2日目、3日目 雷鳥荘

2007年10月29日 15時27分08秒 | 風景光景
立山黒部アルペンルートの概要については、こちらを参照。

とりあえず、このサイトのアルペンルートの歩き方(初めての方へ)というコンテンツを参照されたい。

こうして、思わぬ青空の歓迎を受けて、標高2400mの温泉につかって一休み

だが、まだまだ時刻は4時半を回ったところ。
雷鳥荘までの散策コースは、腕と体力におぼえがある山男、山女にとっては、たいしたことのない道のりだろうが、気も弱くスタミナも無いワタクシにとっては、あのアップダウンの落差は随分とクタビレてしまった、、、、、
6時からの夕食を前にして、ガマンできないくらいの空腹を感じたので、行動食(間食とかオヤツの意味だろうが、登山用語ではこういうらしい)兼遭難食のつもりでデイバッグにほうりこんでいたビスコの存在を思い出して、こいつでしばし空腹をまぎらわせようとして、ビックリ

          

紙箱から取り出したアルミパックが、こんなに膨張しているではないか
理科の授業を思い出して、それだけ、気圧が低いのだなぁと物理の法則に感心しながら、1箱丸ごと平らげてしまった
もっと料金の高い他の客室にはあったのかどうかは不明だが、私が泊まった和室にはTVが無かった
その上、ケータイ(ドコモのフォーマ)は完璧な圏外なので、どうにも手持ち無沙汰で仕方が無い。
こんな時に限って、ワタクシのケータイに向けて、密かに甘~い誘惑のメッセージが寄せられているのではないか? 
と思えて仕方が無いのだが、圏外なのでそれすら確認できない。
こうなると、ケータイの電源を入れておく意味は全く無く、翌朝の起床時刻にアラームをセットした後は、電源オフにして転がしておく。

立山黒部アルペンルート制覇の記事をまとめるのに随分と手間取ったので、実際に雷鳥荘に泊まってからすでに20日近く経過している事になるが、この日の日付は、10月11日。後で気付いたのだが、この日、下界では、あの醜悪な親子が世界チャンピオンに挑戦して、醜悪な反則行為を繰り返していた夜だった
もっとも、下界にいたとしても、あの醜悪な親子が出るTVなど見る気は全く無かったが。

たまにはTVとケータイの無い夜もおつなものだと、アルペンルートのガイドブックで翌日の行程を確認した後は、適当に小説などを読みながら時間をつぶして、さあ眠ろうかと目を閉じたのが9時半ごろ
一度は寝付いたのだが、つい先ほど、雷鳥荘へ向けて歩いてきた散策路から足を滑らして墜落してしまう夢を見て、目が覚めてしまった
よくよく考えてみると、整備された散策路とはいえ、石段を積んで両サイドにロープを張っただけだから、足を滑らせて滑落してしまう可能性は全く無きにしも非ずだが、どうしてこんな夢を見てしまったのかと考えるに、思い当たることがあった。



読みかけの本を適当に持ち出してきたのだが、この日、眠る前に読んでいたのが高村薫のマークスの山という小説で、下巻の中盤にさしかかり、ようやく殺人犯水島某が捜査線上に浮かんでくるという、クライマックスに向けて展開が一気に加速していくところで、ストーリーの背景には、過去に山で殺人あるいはそれに類した事件があった事が匂わされていたのだ。
目が覚めてしまうと、今度はなかなか寝付けなくて、吉田次郎のアルバムを5時間たっぷり詰め込んだMDを聴きながら、気を落ち着かせているうちに、再び眠りに落ちた。

          

翌朝、5時半頃。天気さえ良ければ、朝の景色を撮ろうと窓外を見ると、前日に比べて、随分と雲が出ていた。どうやら、この日の天気予報は曇りらしい、、、、



バイキング方式の朝食に食らいつきながら、ひたすら晴れてくれる事を祈ったのだ