lizardbrain

だらだらぼちぼち

ブン・チャ♪ ブン・チャ♪

2007年05月15日 00時15分59秒 | 音楽

有山じゅんじ師匠が、エディ・ヴァン・ヘイレンが表紙を飾るギターマガジンに登場

有山師匠がギター雑誌に登場するのは珍しい事ではないが、今回は、師匠得意のラグタイムスタイルのギター奏法特集で、ギターをとっかえひっかえしながら本人が演奏した付録のCDと、楽譜、解説付き。
ラグタイムギターの「さわり」をさらっとデモンストレーションしているという感じで、1曲あたりの演奏時間も短いし、CDの中には他の記事に関する音源も収録されているので、有山師匠が担当する曲数も少ない。
できる事ならば、CD1枚丸ごと有山師匠の演奏を収録してもらいたかったところだが。
最近の音楽雑誌では、楽譜はもとより実演CDが付録として付く事が多いのだが、この、雑誌に付録として付くCDのギャランティーってのは、一体どうなっているのだろうか?

どう考えても、CDショップに並ぶCDアルバムの演奏ギャラよりは、雑誌の付録CDのギャラのほうが安いような気がする。
だからといって、雑誌付録のCDは手抜き作業で収録されているのかというとそうではなく、きちんとしたスタジオで録音されているし、そのためにはミュージシャンもそれなりの準備をして時間をかけて収録しているわけだから、そこそこのギャラをいただかない事には割に合わないような気もする。
かといって、例えばライヴ出演のような正規(?)のギャラを支払っていると、雑誌価格の高騰につながってしまう恐れも無きにしも非ず。

ギャラの心配はともかく、有山師匠のギター譜というシロモノは、ありそうであってなかなか無い。
ワタクシの、ギター譜を探す努力が足りないのかも知れないが、なかなか見つからない。
いっその事、有山師匠が、教則本を書いてはいただけないだろうかと待ち焦がれている。
もちろん、CD付きで。

ワタクシが中学生の頃に、ヤングギターという雑誌があって。
(もちろん今でもこの雑誌は存続しているが)
その当時のヤングギターに、当時はバリバリのサウス・トゥ・サウスのギタリストであった有山師匠のラグタイムギター奏法を解説した記事を見かけた事があった。
名盤、『上田正樹と有山じゅんじ/ぼちぼちいこか』に収録されたナンバーから2~3曲の(おそらく有山師匠本人が書いた)ギター譜と解説が付いている記事で、買おうか買うまいかさんざん迷ったのだが、結局、この号は買えずじまいとなった。
貧乏(今でも貧乏だが、、、、、ほっとけ)中学生の小遣いでは、ヤングギターを毎月買うことができなかったのだ。

どうして、有山師匠が登場した号を買えなかったのかというと、その前月号を買ってしまっていたからに他ならない。
有山師匠の前月にギター譜付きで特集されていたのが、ミシシッピー・ジョン・ハートっちゅう黒人のオッサンだった。
本屋で立ち読みしていて、このギター譜付きの記事を見つけたのだが、立ち読みだけで済ませなかったのには、訳がある。
記事によると、どうやら、このミシシッピー・ジョン・ハートというオッサンは、スリー・フィンガー・ピッキングのブルースの名人だというふれこみだったからだ。
中学生といえども、当時は、1人が1本ギターを持っているのが当たり前の時代だった。
そんな時代に、同級生達よりはるかにギターの演奏技術に劣っていたワタクシは、ツー・フィンガーピッキングだとかスリー・フィンガー・ピッキングだとかいうレベルにまでなかなか達することができないでいたのだ。

「よし、このオッサンの曲にチャレンジしてみよう!」
と思い立って、この、ミシシッピー・ジョン・ハートのギター譜が載ったヤングギターを買ったが、かんじんの楽譜が上手く読めない。
四分音符とか八分音符が単独で書かれているのならば何とか読むことができるが、タイ(国の名前ではない)とか、スラーとか、付点四分音符とか、付点八分音符とかが並んでしまうと、一音一音の長さをつかむ事ができない。
仕方が無いから、いったん1小節を8つに区切ってカウントして、もたもたと読譜作業を続けていった。
もたもたするのは読譜だけではなくて、フィンガリングの方は、もっともたついていた。
さらに仕方が無いので、実際に音を聞きながら楽譜を眺めてみようと、ミシシッピー・ジョン・ハートというオッサンのレコード(当時はCDではなく、LPレコードだった)を買うはめになってしまった。

          

それが、この、『永遠のミシシッピー・ジョン・ハート』という2枚組のLPレコードだった。

何度も言うが、ヤングギターを1冊買うだけで精一杯だった貧乏中学生(今でも貧乏だが、、、、、ほっとけ)が、あろう事か、LPレコードまで買ってしまうはめになったのである。
しかも、2枚組、、、、、、
どうして、2枚組のレコードなど買ってしまったのかというと、このオッサンがリリースしているアルバムが少なく、なんとか取り寄せる事ができたのがこのアルバムだけだったからだ。

という事情で、2ヶ月続けてヤングギターを買う事ができなかったのである。
ミシシッピー・ジョン・ハートというオッサンは、親指でベース音を、他の指で高音弦を弾くスタイルで(このあたりは有山師匠がモロに影響を受けているものと推察される)、ほとんどがスリーコードあるいはワン・コードで構成されていて(コードの使い方は有山師匠の方が、うんとモダンな感じ)、同じような感じの曲も多くて、とてもとても2枚組に収録された曲全てをコピーする気にはなれなかった。
もちろん、ミシシッピー・ジョン・ハートについては、冒頭で紹介した、今月号のギターマガジンの中で有山師匠も触れている。
こうして、ミシシッピー・ジョン・ハートのギター譜を目当てに、ヤングギターを買ってしまったがために、その直後に出た、有山師匠のギター譜付きのヤングギターを買えなかった、、、、、、、、
という、悲しい想い出が蘇ってきたのである。