横恋慕

2023-04-10 16:27:04 | 中島みゆき
横恋慕



わるいけど そこで眠ってるひとを
起こしてほしいの 急いでるの
話があるの
夜更けでごめんね 泣いててごめんね
みじかい話よ すぐにすむわ
さよなら あなた

ねてるふりで 話は聞こえてるはずよ
ためしに彼女
耳から受話器を 遠ざけてみてよ
夜明けの前のバスで あなたの住む町へ
着くわと告げれば
おどろく あなたの背中 見える

うそです ごめんね じゃまして ごめんね
これっきりでよすわ 一度いうわ
好きです あなた

明日から私 真夜中の国へ
朝日が見えても 人がいても
さむい真夜中
終った恋なら なかったようなもの
止め金のとれた ブローチひとつ
捨てるしかない

長い髪を 三つ編みにしていた頃に
めぐり逢えればよかった
彼女より もう少し早く
たぶん だめね
それでも 時の流れさえ 見放す
私の思いを
伝えてから 消えたい

夜更けでごめんね 泣いててごめんね
これっきりでよすわ 一度いうわ
好きです あなた

長い髪を 三つ編みにしていた頃に
めぐり逢えればよかった
彼女より もう少し早く
たぶん だめね
それでも 時の流れさえ 見放す
私の思いを
伝えてから 消えたい

夜更けでごめんね 泣いててごめんね
これっきりでよすわ 一度いうわ
好きです あなた




私(わたくし)はその人を常に先生と呼んでいた。だからここでもただ先生と書くだけで本名は打ち明けない。これは世間を憚(はば)かる遠慮というよりも、その方が私にとって自然だからである。私はその人の記憶を呼び起すごとに、すぐ「先生」といいたくなる。筆を執とっても心持は同じ事である。よそよそしい頭文字かしらもじなどはとても使う気にならない。・・・

夏目漱石によって書かれた小説「こころ」。

「こころ」のあらすじを簡単にご紹介しますと、

主人公である「私」は、ある日鎌倉の海水浴場で「先生」と出会い、親交を深めていきます。

「先生」は影のある人であまり人に対して自分の話をしようとはしません。

「私」はある日「先生」の妻からかつての「先生」はとても快活な人だったという話を聞きたいそう驚きます。

そして「先生」の妻から、「先生」が影のある性格になってしまったのは、友人の自殺がきっかけだったという話を聞きます。

実はその友人は生前、結婚前の「先生」の妻と親密な関係にあったにもかかわらず、「先生」はその友人を出し抜いて妻と結婚してしまった

という過去がありました。

その直後に友人は自殺してしまい、「先生」は自分が友人を死に追いやったと責任を感じていたのでした。

このように、この小説の中では横恋慕が大きなキーワードとなっています。

横恋慕・・・

「横から恋慕う」という漢字から、その意味を推測することができる人も多いと思いますが、横恋慕とは、すでに恋人や配偶者がいる人に対して

恋愛感情を寄せることを意味します。

好きになってしまうことは仕方のないことですが、横恋慕は自身も含め、必ず誰かが不幸になりますよね。

相手にパートナーがいるのであれば、相手の幸せを望んであげることも一つの愛情の形。

きちんとその思いを胸にしまいこんで相手の幸せを願いましょう。

その「こころ」が、きっと次の素敵な恋を招くはず・・・ですよ。
















































































































































































































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