島倉千代子
あかく咲く花 青い花
この世に咲く花 数々あれど
涙にぬれて つぼみのままに
散るは乙女の 初恋の花
想う人には 嫁がれず
想わぬ人の 言うまま気まま
悲しさこらえ 笑顔を見せて
散るもいじらし 初恋の花
君のみ胸に 黒髪を
うずめた楽し 想い出月夜
よろこび去りて 涙は残る
夢は返らぬ 初恋の花
「令和」の時代の幕開けから、早や5年。
新たな元号が決定してから、出典となった「万葉集」が、がぜん注目されました。
青柳梅との花を折りかざし飲みての後は散りぬともよし
由来となった梅花の宴での一首です。
柳と梅をかざして酒を飲み、その後は散ってもかまわない・・・
という意味でしょうか。
友だちや仲間には「いい顔」をして国費を散財、退陣後、国や民どうなってもかまわない大臣。(笑)
さて、この曲、昭和30年(1955)3月に公開された松竹映画「この世の花」(穂積利昌監督)の主題歌で、島倉千代子さんのデビュー曲です。
原作は、集英社の芸能月刊誌『明星』に連載された北條誠の長編小説。
最初にラジオ東京で連続ドラマ化され、大人気を博したので、松竹大船撮影所が映画化しました。
愛する人の子を宿しながら、偽りの結婚に身を委ねなければならなかった富豪の令嬢・久美子の悲恋物語です。
菊田一夫原作『君の名は』と並ぶ戦後メロドラマの傑作と言っていいでしょう。
第1部=慕情の巻、第2部=悲恋の巻、第3部=開花の巻、第4部=おもいでの花、第5部=浪花の雨、第6部=月の白樺、第7部=別れの夜道、
第8部=さすらいの浜辺、第9部=愛の裁き、第10部=熱砂の抱擁――と計10編制作されました。
好きな女性がほかの男性と結婚した場合、彼女は何らかの事情で「想う人」の私をあきらめ、やむをえず「想わぬ人」と結婚したのだと思いたいものですが、
実際には結婚した相手が「想う人」だったというのが、この世のおおかたの真実です。
あなたの奥様もそうでしょう、たぶん、・・・いや、きっと。(笑)