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朝顔

2025-05-06 04:32:05 | 西島三重子
西島三重子


ひと朝の花のいのちを
むらさきの衣につつんで
ひそやかに花咲き
散りゆくしののめ草
はかなきは少女のねがい
つたなきは雨の恋文
言の葉も乱れて
とどかぬ恋ごころ
あなたゆえにあなたゆえに
紅をさして髪を断ち
いつの日にかいつの日にか
むすばれる日を夢みる




花や植物には、例えば春にさきがけて咲く梅の別名を春告草と言うように色んな別名を持つものがありますよね。

それでは、しののめぐさ(東雲草)って何でしょう?

東雲(しののめ)とは、明け方の事なので明け方に咲く花、つまり朝顔(あさがお)の花の別名です。

作詞というのは難しい作業、朝顔(あさがお)の花でも、しののめぐさ(東雲草)と表現、まったく、大変ですよね。(笑)

ちちなみに、朝顔・・・

朝顔は日本で古くから親しまれている草花ですが、日本原産の植物ではなく、奈良時代に中国から渡来し、薬草として用いられたのが始まりだそうです。

観賞用として楽しまれるようになったのは江戸時代で、大きな花の「大輪アサガオ」や、葉や花がユニークに変化した「変化咲きアサガオ」が大流行しました。

つる性の一年草で、あんどん仕立てやつるを長く伸ばしてカーテンのように仕立てる方法が代表的ですが、つるが伸びない矮性の品種もあります。

花色には白やピンク、青、紫のほかに、覆輪部(ふくりんぶ)と花弁の中心に向かって筋状に白い模様が入る「曜白(ようじろ)」と呼ばれる模様などもあります。

さらに、花の大きさも巨大輪から小輪まであり、変化に富んでいるとか。









































































































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びしょぬれワルツ

2025-04-04 05:34:18 | 西島三重子
西島三重子


雨がどんなにやさしく降るか
恋をしなくちゃわからない
抱き合ったまま口づけをして
夜明けの雨に濡れてみようよ
愛をとやかく言葉にしても
すべて捨てなきゃ意味がない
恋をするのに何がいるのさ
抱き合う時は傘もいらない
あんた好きだよ
こんなに好きだよ
歌っておくれよ
びしょぬれワルツ
あんたがあきたら
捨てられてあげる
それまで二人で
びしょぬれワルツ







誰にもいわずにおきましょう。
朝のお庭のすみっこで、
花がほろりと泣いたこと。

もしも噂がひろがって
蜂のお耳へはいったら、

わるいことでもしたように、
蜜をかえしに行くでしょう。

金子みすゞ







































































































































































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泣きたいほどの海

2024-01-14 07:07:29 | 西島三重子
堀江美都子・西島三重子 



粋な台詞のつもりで
海を見に行こうなんて
煙草の煙の向こうから
あなたは誘うけど
グラス片手にごめんね
海はきらいなのよだから
あなたの自慢の車には
乗るわけにはいかない
だって目を閉じれば
静かに見えてくる
私の胸に広がる
泣きたいほどの海
それはただ哀しくそれはただ美しく
何も教えてはくれない

恋がすべてのあの頃
何も知らないほど強く
一途に信じた愛の日々
すべては夢のよう
あの日言われた言葉も
海を見に行こうよだった
わかってやさしい誘いには
のるわけにはいかない
そうよ目を閉じれば
あの日の輝きと
私の胸に広がる
泣きたいほどの海
今はもう想い出今はもう遠すぎて
 愛の旅とさえ呼べない




堀江美都子さんといえば、「アニメソングの女王」の異名をとるほどアニソンでは知られています。

1966年に「日清ちびっこのどじまん」に出場し準優勝、その後はテレビ局系列の合唱団に所属していました。

やがて、1969年に「紅三四郎」でコロムビアレコードよりアニメ歌手としてデビューします。

元々はいわゆる「学芸歌手」であり、比較的地味な存在でしたが、アニメブームの最中の1977年に「キャンディ・キャンディ」の主題歌を担当、

存在を広くアピール。

1979年の『花の子ルンルン』もヒットし、以降は多数の作品で主題歌や挿入歌を担当することになりました。 































































































































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池上線

2023-09-12 12:03:30 | 西島三重子
森昌子  


西島三重子 


チェウニ




古い電車のドアのそば 二人は黙って立っていた
話す言葉をさがしながら すきま風に震えて
いくつ駅を過ぎたのか 忘れてあなたに聞いたのに
じっと私を見つめながら ごめんねなんて言ったわ

泣いてはダメだと胸にきかせて
白いハンカチを握りしめたの

池上線が走る町に
あなたは二度と来ないのね
池上線に揺られながら
今日も帰る私なの

最終時刻を確かめて あなたは私と駅を出た 
角のフルーツショップだけが 灯りをともす夜更けに 
商店街を通り抜け 踏切り渡ったときだわね
待っていますとつぶやいたら 突然抱いてくれたわ

あとからあとから涙あふれて
うしろ姿さえ見えなかったの

池上線が走る町に
あなたは二度と来ないのね
池上線に揺られながら
今日も帰る私なの





池上線(いけがみせん)、現在は、東京都品川区の五反田駅と大田区の蒲田駅とを結ぶ東京急行電鉄(東急)が運営する鉄道路線で車両も普通ですが、

この曲の発売時は結構古い車両だったようです。

それこそ、ドアから、すきま風の吹くような車両が、走っていたのかもしれませんね。(笑)

そんな電車内で・・・

別れを決意した二人にとっては、明日の約束はおろか、もはや共通の話題を語り合うこともなく、沈黙がちになります。

その重い沈黙に耐え切れずに、意味なくつぶやいても、答えはうつろにしか返ってこない・・・

そして、一緒に乗っている電車は、同じ方向を向いて走っているというのに、二人の人生という名の線路は、はや分岐したかのように、遠ざかりゆくばかりです。

きっと、待たせることに明日を見出せない男と、待つ事しか明日が見えない女の間には、遮断機の下りた開かずの踏み切りのように、

もはや心の通い合う行き来はないのでしょう。

詩の内容は単純な「男女の別れ」の「ありふれた様子」ですが、メロディーと「池上線」というタイトルのせいでしょうか、いつまでも心に残る名曲です。























































































































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鬼無里の道 

2023-08-20 09:22:21 | 西島三重子
鬼無里の道 




むかし女に 化けし鬼の 忘れ形見と 伝え聞く
あぁ 紅葉訪ねて 鬼無里の道 女心を 君知るや

悪しき女と 世に流れ 覚え無きとも すべもなし
あぁ 紅葉訪ねて 鬼無里の道 陰に日向に 君思う

たとえ生涯 会えねども 募るいとしさ 誰に負けん
ついにもらさぬ わが心 のちに煙にくれようか

逢いし夫婦(めおと)の 語らいに
しばし安らぐ 浮世かな
あぁ 紅葉訪ねて 鬼無里の道 むすび適わぬ わが恋や




鬼無里とは長野市鬼無里地区のことで、かつては鬼無里村と呼ばれていました。

ここには『紅葉(もみじ)伝説』という「鬼女」の伝説が残されており、この曲もその伝説にモチーフを求めた歌詞となっています。

しっとりとしたワルツタッチは、そう、マスター好み。(笑)

さて、その伝説の概略ですが・・・

平安時代のこと、会津で暮らしていたある夫婦に娘が生まれ、呉葉(くれは)と名付けました。

呉葉は才色兼備な娘に成長し、やがて京の都に上って、名を紅葉(もみじ)と改めます。

京で琴を教えていた紅葉ですが、ある時、源経基(つねもと)の目に留まり、側室となった紅葉は経基の子供を身篭ります。

その頃から経基の正室が病に伏せるようになり、比叡山の高僧に祈祷を依頼したところ、 なんと!正室の地位を奪わんとする紅葉の妖術が原因であることが

発覚し、紅葉は信州戸隠の水無瀬(みなせ)の地に追放となりました。

水無瀬の里にたどり着いた紅葉は、村人に都の知識を授け、また妖術で病を治してやったりしたので、次第に村人の信望を得て、経基との子・経若丸と

平穏に暮らしていました。

しかし経若丸の成長を見るにつけて、再び都の華やかな暮らしに戻りたいという思いが日ごと強くなり、その資金を得るために盗賊集団を率いて

近隣の村々を荒らしまわるようになります。

そしてその悪名は「戸隠の鬼女」として都にまで響き渡るほどとなりました。

そこで朝廷は鬼女討伐のために平維茂(これもち)を戸隠に向かわせますが、紅葉の妖術に 阻まれて苦戦を強いられます。

かくなる上はと観音様に祈りを捧げたところ、夢枕に現れた白髪の老僧から降魔の剣を授かります。

維茂の神剣に妖術を封じられた紅葉は敗れ、その首を刎ねられて果てました。

紅葉、三十三歳の秋でした。

その後、鬼のいなくなったこの村は「鬼無里(きなさ)」と呼ばれるようになりました。

っとまぁ、こういった内容です。

長々と紅葉の伝説を書きましたが、紅葉伝説はあくまでも伝説、史実ではありません、たぶん。(笑) 

紅葉が炎を吐いたとか、降魔の短剣なんて下りは、まるでドラクエの世界ですからね。(笑)

しかし、元になった話はあると思われます。

日本の鬼退治の話は大抵朝廷から遣わされた武将達が鬼をやっつけるプロットになっていますからね。

鬼のモデルも、朝廷に抵抗している地方豪族だったり、タタラの民と呼ばれる人たちだったり、あるいは山賊だったり。

紅葉一派も、もしかしたらそうした類いであったとしても不思議ではありません。

ですから、紅葉一派のモデルも実は山賊だったのかもかもしれません。

山賊というと、ならず者の集まりのようなイメージがありますが、実際は隠れ里の人々と言ったほうがしっくりくるかもしれません、

そう、平家の落人みたいな人達。

また、朝廷と戦って敗れたり、あるいは都の勢力争いに敗れた貴族や豪族が都落ちをして、山賊となった者も少なくなかったようで、

そういった人達だったかもしれません。

そうして山賊の身となった者達は、鬼の面を付けて旅人達を脅かしていた事もよくあったそうです。

仮面をかぶって顔を隠すのは、もちろん旅人達を騙したり、脅かしたりするためでもありますが、盗賊に落ちぶれた貴族や豪族が恥じて

顔を隠す為だったとも言われています。

ところで、この紅葉伝説は、能の題材にも使われましたし、紅葉伝説がモチーフになった演舞もあります。

そして、紅葉の悲劇をしのんで、歌もつくられました。

それがこの「鬼無里の道」、・・・悲しげな歌です。

それほどヒットはしませんでしたが、マスターはとてもいい曲だと思っています。





























































































































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おひさまのたね

2023-07-24 14:59:58 | 西島三重子
西島三重子「おひさまのたね」




こどもは だれもが おひさまの種を
にぎって 生まれてくるんだよ
えがおの ひざしと 涙の雨が
きみの大地に そそぎこむ

おひさまになれ おひさまになれ
やさしく強い 心をもって
おひさまになれ おひさまになれ
そばにいるだけで あったかい

ことばにだしても 伝わらないけど
いつでも 両手は ひろげてる
振りきるのもいい つかまるのもいい
きみのいのちが うるおうなら

おひさまになれ おひさまになれ
笑っていつか 話をしよう
おひさまになれ おひさまになれ
離れても心は そばにいる

あしたの 天気に くよくよするほど
きみの大地は ちいさくない

おひさまになれ おひさまになれ
やさしく強い 心をもって
おひさまになれ おひさまになれ
 そばにいるだけで あったかい




この曲「おひさまのたね」はこどもの健やかな成長を祈る親の気持ちを歌った曲です。

こどもは誰しも生まれてくる時にぎゅっと手を握って生まれてきます。

その中には両親からもらった「おひさまのたね」が入っているのです。

太陽の光や雨風をうけながら、おひさまのように周囲の人々を温かい気持ちにしてあげられる存在になりますように・・・。





































































































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ざわめきの外で

2023-05-17 11:13:39 | 西島三重子
ざわめきの外で  西島三重子



あなたがつれて来てくれた
いつかの店で飲んでるの
久しぶりに想い出をたずね
涙もろくなったわ甘えたわ
私が一度飲みすぎて
酔っては泣いて甘えたわ
知っていたわあなたの心が
少し前に離れたこと
すぐに忘れられるわと
言った私だけど
今はざわめきの外で 
一人生きているわ
あたりを見ても誰一人
知ってる顔は見えないわ
二人づれが多いことだけが
変わらないでいる店なのよ
・・・・・・




     青いお空の底ふかく、
 
     海の小石のそのやうに、
 
     夜がくるまで沈んでる、
 
     昼のお星は眼にみえぬ。
   
     見えぬけれどもあるんだよ、
   
     見えぬものでもあるんだよ。

     
     散つてすがれたたんぽぽの、
 
     瓦のすきに、だァまつて、
 
     春のくるまでかくれてる、
 
     つよいその根は眼に見えぬ。
   
     見えぬけれどもあるんだよ、
   
     見えぬものでもあるんだよ。

    (金子みすゞ 星とたんぽぽ)















































































































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一瞬の夏

2022-06-07 00:15:36 | 西島三重子
西島三重子 一瞬の夏





「夏」は夜更し
朝寝ぼう。

夜は私がねたあとも、
ねないでいるが、朝早く、
私が朝顔起こすときゃ、
まだまだ「夏」は起きて来ぬ。

すずしい、すずしい、
そよ風だ。

(金子みすゞ 夏)




マスターは元々ギャンブルはしませんが、先日「安田記念」に1000円賭けてみました。

今は馬券を買うも便利で、家にいたままで買えますからね。

3連単で5通り、結果は外れでしたけど。(笑)

競走馬、体重は450~500㎏程度。体高(地上からき甲までの高さ)はおおよそ160㎝ほど、大きいものでは170㎝を超える馬もいるようです。

小さな頭、大きな身体からすらりと長く伸びた四肢、胸や臀部の張りつめた筋肉がとても美しく、サラブレッドは、「人の手が作り出した走る芸術品」といわれているとか。

競走馬として鍛え上げられたサラブレッドは、人を乗せた状態で時速60~70kmものスピードで1000~3000を数分で疾走、まさに「一瞬」。

人は、愛し合って50年、60年のカップルもいれば、数か月の「夏」だけで終わる愛もあります。

だから、それを「一瞬の夏」と呼ぶのでしょうか。

しかし、その「一瞬の夏」さえ体験出来ずに人生を終える人が大半だという今の世の中、怖い時代です。













































































































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天体望遠鏡

2022-06-02 01:27:09 | 西島三重子
西島三重子 天体望遠鏡




天体望遠鏡で はじめて星をみたわ
時のたつのも忘れ あなたの目を盗んで
あんまり知りすぎないほうが いいとあなたは言うけど
はじめてのぞいた気がした あなたの世界を
Space Odyssey 私をおいていつもいつも
Space Odyssey ひとりで旅をしてたのね 木星を金星を 
天王星までも つれて行けないのなら 勝手に遊泳する
無重力の世界を ななめに落ちてゆくわ

天文学的数字 
それほど愛していると ケムにまかれてきたわ
もうごまかされないから 心がふるえるほどにもう
ときめかせてくれないの 料理もふたりで一緒につくったじゃないの
Space Odyssey あなたをおいて夜毎夜毎
Space Odyssey ひとりで旅をしてやるわ 水星を土星を 
海王星までも 一万光年後に 逢ってあげてもいいわ
手遅れになるまえに あやまるつもりならば
Space Odyssey 私をおいていつもいつも
Space Odyssey ひとりで旅をしてたのね 木星を金星を 
天王星までも つれて行けないのなら 勝手に遊泳する
無重力の世界を ななめに落ちてゆくわ

天体望遠鏡で はじめて星をみたわ……



天体望遠鏡は「星を見る道具」ですが、「大きく見る」ためではなくて「明るく見る」ための道具です。

天体望遠鏡を買うと天体写真ギャラリーのような物がすぐ見られる、と思う方が多いのですが、それは「大きな間違い」なんですよ。
 
夜空に見える天体は、どれも地球からとても離れた場所にあり、月や惑星以外のほとんどの星は望遠鏡で見ても「点」なのです。

天体望遠鏡の広告を見ると「最高***倍!」と書いてあったりしますが、倍率を変えて大きく見える実感があるのは、月と金星・火星・木星・土星の5個だけで、あとの星は何万倍ににしても「点」のまま。

しかも、その5個の星を見るためには、かなりのレッスンが必要、簡単には見えないので、ご注意を。
































































































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びしょぬれワルツ

2022-06-01 12:52:56 | 西島三重子
西島三重子 びしょぬれワルツ





誰にもいわずにおきましょう。
朝のお庭のすみっこで、
花がほろりと泣いたこと。

もしも噂がひろがって
蜂のお耳へはいったら、

わるいことでもしたように、
蜜をかえしに行くでしょう。

金子みすゞ


























































































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想い出づくり

2022-06-01 01:50:09 | 西島三重子
想い出づくり/西島三重子





私が両手をひろげても、
お空はちっとも飛べないが
飛べる小鳥は私のように、
地面を速くは走れない。
私がからだをゆすっても、
きれいな音は出ないけど、
あの鳴る鈴は私のように
たくさんな唄は知らないよ。

鈴と、小鳥と、それから私、
みんなちがって、みんないい。

金子みすゞ




































































































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