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ドナウ河のさざ波

2024-12-16 09:23:47 | 誰でも知ってるクラシック
イヴァノヴィチ



ルーマニアの作曲家、ヨシフ・イヴァノヴィチの作曲したワルツです。

曲調はヨーロッパというよりはロシアに近い雰囲気で、いい意味での素朴さをもった実に親しみやすい曲であり、日本人のセンチメンタリズムとも

しっくり合います。

きっとどこかでお耳にしたことがあるのではないでしょうか。

曲は、序奏がついたワルツ形式。

拍子が明確で無い面白いフレーズの序奏から始まります。それが一段落するとメインとなる第1ワルツのテーマが4拍子で、まさにさざなみのような

伴奏に乗ってゆったりと現れます。

3拍子の主部に入ると、その第1ワルツが全貌を現します。

水の上をツーっと進む小舟のようで、ちょっと古風ですが哀愁のあるメロディ。

そこから様々なワルツの旋律が現れては消えていきますが、明るいものも哀しげなものも実に気持ちよく心に響いてきます。

じわじわとくる曲の典型かも知れません。



















































































































































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スケーターズ・ワルツ

2023-11-16 07:11:22 | 誰でも知ってるクラシック
フィラデルフィア管弦楽団




この曲の作曲者ワルトトイフェルは遅咲きの人で、28歳の頃からナポレオン3世の皇后ウジェニーの宮廷ピアニストになってはいましたがほとんど知られておらず、

40歳を過ぎてから世に認められたそうです。
 
曲は1882年にブローニュの森のスケートリンクで触発されて作曲されたもので、冬の景色の中でスケートをする人たちの微笑ましい様子が、わかりやすい

明るいメロディーで表現されたワルツです。

曲は、冬の風景が描かれる序奏から始まります。

ホルンの角笛風のフレーズに続いてグリッサンド音型によって雪が舞っているような情景が目に浮かんできます。

そして第1ワルツが準備されます。

ワルツ部に入ると、ゆったりとしたたぶんどなたも一度は耳にしたであろう有名な第1ワルツが始まります。

それから、調子よく滑ったり、途中で転んだり、静かに風景を眺めたり・・・そういった光景が楽しくわかりやすい音楽で表されます。

途中で鈴の音がシャンシャンと鳴る箇所が出てきますが、これはより効果を上げるために後で追加したとのことです。

最後はもう一度第1ワルツが強奏で回想されて華やかに曲を終わります。



















































































































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Gypsy Melodies

2023-09-16 22:05:04 | 誰でも知ってるクラシック
James Last 




目もくらむような、まぶしさだった思い出たちが、いつしか深まりゆく秋の弱まった日差しの木洩れ日のように、やさしくなっていきます。

そして年を経るごとに、思い出たちは丸くなっていくような気がします。

そういえば、木洩れ日が地面に映るときに、その木洩れ日の形はまん丸なことを知っていますか。

イチョウであれ、ポプラであれ、イロハモミジであれ、プラタナスであれ、また、若葉であれ、枯葉であれ、葉のどんな形状にもかかわらず、

地面に映るときの木洩れ日は、まん丸な形なのです。

この形は、いわゆるピンホールカメラ(針孔写真機)の原理から、つまりは太陽の形が、そのまま地面に映し出された形なのだそうです。

だから、部分日食などで太陽の形が三日月形になれば、おなじように木漏れ日も三日月形になるといわれています。

思い出は丸く、体型も丸く、身体がおもいでぇ~となったいま。

あの日別れた駅には、しゃれた駅ナカなんてできちゃったいま。

待ち合わせ場所を間違えても、携帯電話ですぐ会えるいま。

青い枯葉かむ代わりに、青汁を飲むようになったいま。

そして、いまはむかしと、ふと見渡せば・・・・・。













































































































































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歌の翼に

2023-09-02 20:06:11 | 誰でも知ってるクラシック
バーバラ・ボニー  




「わたし…、煙草になりたいな…。」

デートも終わりの時刻に近づいて、二人して入った喫茶店で、ひとしきり、取り留めの無いおしゃべりを交わしたあとに、彼女はぽつりとつぶやいた。

「えっ?…。…なんの話し?…。」

煙草に火を点けながら、ぼんやりと彼女の話を聞いていた彼は、すこし戸惑ったような顔つきで尋ねた。

「だから…、わたし…、煙草になりたいな…。」

首をかしげた彼に、彼女は、溜め息まじりに答えた。

「だって…、煙草になれたら…、いつも、あなたの胸のポケットの中にいて、いつも、あなたに、かまってもらえるもの…。」

彼は、吐き出した紫煙のゆくえを、ただ見つめていた。

彼女も、その紫煙のゆくえを、じっと見つめていた。

二人は永過ぎた春の恋の行方を、その中に見ていた…。

我が国においても、公共空間での禁煙スペースの拡大など、ようやく禁煙化の流れが加速し、定着しつつあり、紫煙を燻(くゆ)らす…こんな言葉も、

やがて消えていく運命かも。

マスターは一日二箱以上を吸うヘビースモーカーですから、時のながれとはいえ、なんとなく住みづらい世の中になった気がします。(笑)

この曲、『歌の翼に』は、ドイツロマン派の作曲家メンデルスゾーンによる1836年作曲の歌曲集「六つの歌」作品34の第2曲です。

メンデルスゾーンは、裕福なユダヤ人家庭の生まれで、モーツァルトやシューベルトと同じく比較的短い生涯でしたが、この『歌の翼に』をはじめとして

数々の美しい旋律を残しています。

















































































































































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André Rieu - The Second Waltz

2021-02-28 06:05:34 | 誰でも知ってるクラシック
André Rieu - The Second Waltz (official video 2020)




例年ですと、「いよいよ3月」。

しかし、今年は「とうとう3月」でしょうか。(笑)

政治は謝る、嘘をつく、そして記憶にない。

経済は投資市場で、実態とはかけ離れたいわゆるバブル。

そして世間は「あおり運転」気味。

そんな時ですから周りから少し身を引き、「我が青春号」という夢列車に乗り、キラキラと輝いていた青春時代の「あの頃のまま駅」で降り、「むかし通り」をゆっくりと巡り歩くのがいいかも。

そうです、「夢の散歩」。



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乙女の祈り

2021-01-24 04:37:08 | 誰でも知ってるクラシック
乙女の祈り 




この曲「乙女の祈り」は、19世紀のピアノ事情と大きく結びつきながら、後世まで受け継がれる曲となったと言っていいと思います。

というのも、当時は中産階級の若い娘たちにピアノを学ばせることが流行っていたのです。

ピアノをうまく弾けることは女性にとってステータスであり、また幸せな結婚生活を願いながら男性にアピールする格好のアクセサリーでもあったのです。

サロンでは弾きやすく、かつ、上品な曲が好まれ、それに適した曲として、この「乙女の祈り」は瞬く間に売れ、世界中で100万部のセールスとなりました。

作曲したのはポーランドのテクラ・バダジェフスカと言う専門の音楽教育を受けていないアマチュアの作曲家であり、かつ、珍しい女性の作曲家でした。

彼女は22歳の時にこの曲を書き、楽譜を自費出版しています。

しかし、そこで大きな成功はつかめず、翌年、彼女は結婚、たくさんの子供にも恵まれ、妻として、母としての人生を送り始めるのです。

ところが、しばらくしてパリの有名な音楽雑誌がこの作品を雑誌の付録として掲載したいと申し出ました。

そして掲載されるやいなや「乙女の祈り」は当時のサロン音楽の流行にのって大ヒット。

「乙女の祈り」は幸せな結婚生活を夢見た若い女性が男性にアピールしながら弾いたサロン音楽の象徴であり、まさに女子力満載の作品でした。



死者増さらに加速か 4000人から5000人まで14日間 高齢者で死亡率高く

新型コロナウイルスによる国内の死者は23日、全国で新たに83人確認されて5077人となった。「第3波」が深刻化した2020年12月以降の死者は計2912人で、全体の6割近くを占めている。重症者の増加傾向は続いており、死者のペースは今後さらに加速する可能性がある。
毎日新聞の集計では、死者が1000人に達するまでは158日間、1000人から2000人までは125日間かかったが、3000人に到達するまでは30日間、4000人は18日間と短くなり、4000人から5000人までは14日間だった。(毎日新聞)

死者のペースは今後さらに加速しそう、その大きな要因は医療の崩壊。

にもかかわらず、今尚「東京五輪」を言い続ける、可笑しな国家、日本。

理由はあるのだろうが、一体誰が管理をするのでしょう。

医療が崩壊している日本は無理、参加国が自国の医師団を連れて来てやってくれるのでしょうか。

可笑しくても笑えない話です。
























































































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横山令奈 アヴェ・マリア

2020-12-24 01:16:40 | 誰でも知ってるクラシック
横山令奈 アヴェ・マリア




昨朝、ある報道番組でこの曲を横山令奈 のバイオリン演奏で紹介していました。

一方、やはり同じ番組で「愛知県西尾市の市議14人がコンパニオン3人を交えて宴会」のニュースを流していました。

この宴会には地盤の自民党の青山周平衆議院議員や、中村市長が駆けつけて挨拶をしていたとか。

横山令奈 さんの演奏は出勤前、勤務前の医療従事者のための癒し、市議らは自分達の慰労。

この差は一体・・・

もっとも、そういう市議をえらんだのは市民です。

我が国の「議会制民主主義」が如何に体をなしていないかの証明ですよね。(笑)






























































































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Time to say goodbye (君と旅立とう)

2020-12-05 01:05:32 | 誰でも知ってるクラシック
James Last - Time to say goodbye





この曲は、イタリア人歌手アンドレア・ボチェッリの代表的オペラティック・ポップ楽曲で、クラシカル・クロスオーバーの先鞭を付けた曲です。


菅首相、コロナは「きわめて警戒すべき状況」 記者会見で飲食店時短の重要性強調

第203臨時国会は5日に会期末を迎え、4日午後に事実上閉会した。これを受け菅義偉首相は4日夕、首相官邸で記者会見を開いた。(毎日新聞)


NHK以外はわずか10分で地方局に切り替えられたようですね。

下を向いて話す、将来に向けてコロナ禍を乗り切る姿勢を示すため、国のトップが国民に向けて上を向いて話せないのは情けない。

ところで、「2020年」も残り僅か。

上を向いて話せない、そんな総理がそのまま新年に移行するわけで、不安いっぱいのスタートとなりそうです。(笑)

一刻も早く、「Time to say goodbye」と」言える日が来るように・・・。














































































































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クシコスの郵便馬車

2020-07-25 00:28:48 | 誰でも知ってるクラシック
ネッケ|クシコス・ポスト


http://blog-imgs-116.fc2.com/t/o/s/toshiichi/20171011051153c2c.mp3


ドイツ人作曲家のヘルマン・ネッケがピアノ曲として作曲した「クシコス・ポスト」、日本では運動会のBGMとしてお馴染みですが、母国ドイツを含め日本以外の国では余り知られていません。

ヘルマン・ネッケ自体も殆ど無名の作曲家であったようで、この曲が作曲された年や経緯など、詳細ははっきりと分かっていないそうです。

1910年に日本で出版された楽譜「クシコスの郵便」(セノオ音楽出版社刊)から、宮内省式部職(当時)の山井基清が始めて日本に紹介したとの記述があって、その後、1960年代頃から運動会のBGMとして使用されるようになったようです。


























































































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Slavonic Dance

2019-06-20 06:15:23 | 誰でも知ってるクラシック
James Last - Slavonic Dance



『スラヴ舞曲(スラブ舞曲)Slavonic Dances』は、ドヴォルザーク(ドボルザーク)が作曲した舞曲集。

元はピアノ連弾のために書かれたものですが、作曲者自身によって全曲が管弦楽編曲されました。






























































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ユーモレスク

2018-12-30 00:54:02 | 誰でも知ってるクラシック
ユーモレスク



「ユーモレスク第7番 Humoresques」は、ドヴォルザークによる1894年のピアノ独奏曲(作品101, B.187)全8曲中の1曲です。

もともとはピアノ独奏曲だったわけですが、後に、オーストリア出身の世界的ヴァイオリニスト フリッツ・クライスラー(Fritz Kreisler/1875-1962)によってヴァイオリン独奏曲にアレンジされ、有名になりました。

ところで、ドヴォルザークという人は熱狂的な鉄道オタクとしても知られていますよね。

ユーモレスクの曲想も汽車に揺られながら思い付いたものだとか。

作曲の合間をぬって鉄道模型を作ったり、町の操車場に出かけ何時間も機関車を眺めていたりと、鉄道に対する思い入れは並々ならぬものだったようです。














































































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ハンガリー舞曲第5番

2017-12-15 06:25:41 | 誰でも知ってるクラシック
Paul Mauriat & Orchestra - Hungarian dance No.5, Brahms (1985) (HQ)


「ハンガリー舞曲 Hungarian Dances」は、19世紀ドイツの作曲家ブラームスによる1869年の作品で、全21曲のうち特に第5番が有名です。

ブラームスは、大バッハ、ベートーヴェンと並び、ドイツ音楽に於ける「三大B」と称される名音楽家の一人、ハンブルクに生まれ、ウィーンに没しています。




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メンデルスゾーン ヴァイオリン協奏曲 ホ短調

2017-11-21 02:52:31 | 誰でも知ってるクラシック
HD 《 ヴァイオリン  コンチェルト / メンデルスゾーン 》穂高3




メンデルスゾーンのバイオリン協奏曲ホ短調・・・
 
3大バイオリン協奏曲(他の2つはベートーヴェンとブラームスのもの)の一つとしてあまりにも有名ですが、はっきり申し上げればこの中で一番、聴いてすぐに良さがわかる作品です。

彼は実は、ニ短調のバイオリン協奏曲をもう一曲10代(!)のときに作曲しているのですが、ほとんど取り上げられることはありません。
また、数曲あるピアノ協奏曲もあまり演奏機会がないので、クラシックファンが「メン・コン」といえばこのホ短調の作品。メンデルスゾーンらしい哀愁ある旋律がバイオリンの華やかな技巧によって彩られた、まさに傑作。

曲は、3つの楽章から成っており、連続して演奏されます。
第1楽章は、弦楽器によるゆらゆらした分散和音に導かれて、いきなり独奏バイオリンが哀愁と美しさを兼ね備えた一度聴いたら忘れられない第1テーマで登場します。
オーケストラで重厚感をもって繰り返されると波打つようなフレーズをバイオリンに渡して、バイオリンは自由自在に音階を上下する流麗な経過部に入り、興奮がおさまってくると最低音のG(ト)を伸ばして木管楽器による第2テーマを待ち受けます。

第1テーマがト長調でバイオリンが演奏すると展開部に入ります。
展開部の最後はバイオリンのカデンツァとなり、それがやがてアルペジョとなって再現部の第1テーマを呼び込むところの名人芸は見事。
再現部の後はテンポアップして情熱的な終結部となり抑えきれない情熱を残しながら、この楽章を閉じます。

第2楽章は、第1楽章の最終和音の一つ(ロ音)がファゴットで伸ばされて、それによりハ長調に転調が行われて主部に入ります。
ここの独奏バイオリンのテーマも憧れや幸福感をもった名旋律で聴く者の心をつかみます。
イ短調になる中間部は不安を煽るようなテーマを中心に展開します。
また満ち足りたテーマが戻って幸せなこの楽章を終り、すぐさま次の楽章に入ります。

第3楽章は、独奏バイオリンの第1楽章の雰囲気を引きずるような哀感のあるホ短調の導入部から始まります。
管楽器による遠慮がちのファンファーレにより元気づけれたバイオリンが高音で伸び上がり、アレグロ・モルト・ヴィヴァーチェでホ長調の華々しいフィナーレの第1主題を颯爽と弾きだします。
この時にクラリネットと重なるのがなんともいえません。
ここからはまさに喜びの音楽、嬉しそうに跳ねまわるバイオリンと、全奏で演奏される付点リズムの力強い第2テーマを主要材料にして提示部は進行します。
展開部ではオーケストラで演奏される第1テーマのモチーフに乗って独奏バイオリンが伸びやかな新しい主題を奏して新鮮さを注入します。
やがて再現部となり輝かしくバイオリンが凱歌を歌う終結部まで突き進みます。
























































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ショパンのノクターン第2番

2017-11-20 03:04:14 | 誰でも知ってるクラシック
ショパンのノクターン第2番




この曲「夜想曲第2番変ホ長調作品9-2」はショパンのノクターンとしては最もよく知られた曲です。

第1番と同様、ジョン・フィールドからの影響を強く受けているわけですが、ショパン20歳前後の作曲と言うこともあり、甘美な旋律が装飾されて繰り返されるだけで、それほど内容があるとは言えないという考え方もあります。

ただ基本になるメロディがあまりにも美しいこと、そして様々な修飾が入るにもかわらず演奏難度が低い、だからこそ寧ろ愛され続けたのかも。



















































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ペルシャの市場にて

2017-09-05 07:54:51 | 誰でも知ってるクラシック
ペルシャの市場にて_ジェイムズ・ラスト


http://blog-imgs-114.fc2.com/t/o/s/toshiichi/20170905065111aa0.mp3


イギリスの作曲家、アルバート・ウィリアム・ケテルビーの管弦楽曲、「ペルシャの市場にて ( In a Persian Market )」。

ケテルビーは、どちらかというと演奏者としての現場叩き上げの作曲家であり、軽音楽の分野で有名になってしまったことで、本格的なクラシック音楽作曲家として認められるのには1980年代までかかりました。

東洋趣味的、すなわちオリエンタリズムの雰囲気の漂う音楽を得意としており、この曲もその中の一つです。

ペルシャの雑多的な市場を通り過ぎる時のイメージを音楽化しており、中東の景色を情緒的かつ即物的に感じることが出来ます。

きっと学校の音楽の時間でも一度耳にしたことがあるはず。

さて、このペルシャですが、 ペルシャ絨毯、ペルシャ猫として耳にはしていても、国として知っておられる方は少ないのではないでしょうか。(笑)

でも、ペルシャが今のイランと聞けば・・・そう、湾岸戦争のあのイランです。

湾岸戦争、もともとは、1980年の「イラン・イラク戦争」が発端、両国経済を支える「石油」の輸出の要所で、国境付近を流れる「アルヴァンド川(シャットル・アラブ川)」の使用権をめぐる衝突からでした。

この時、米国、欧州、ソ連などは、敵対するイラクのサダム・フセイン政権を強力に支援、1988年に停戦が成立するまで、攻防が続けられました。

8年間に及んだイラン・イラク戦争は、両国に多くの犠牲と経済的損失をもたらしただけでなく、中東地域、ひいては国際社会の安定にも大きな影を落としました。

なお、この戦争からわずか2年後の1990年、今度はイラクがクウェートに軍事侵攻し、米国など多国籍軍との間で「湾岸戦争」が始まったのでした。


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