今朝いつものように長い廊下を雑巾がけをしていたら、廊下の一番奥のすみっっこで、半分ひからびたような小さな雨蛙がうずくまるようにして、じっとしていた。想像するに昨日のうちにおもいがけず、家のなかに入ってしまったものの、どこをどういっても平たい空間が広がるばかりで、とほうにくれて、とうとうこのすみっこで疲れ果てて寝てしまったのだ。拾い上げると手足を伸ばそうとするから、カメラのことも忘れて、そのまま外の紫陽花の茂みのなかに落とした。きっと、夜露でもかぶって一息ついていただろう。うん、なんだかいいことしたような気分なのだ。けんど、今日も草刈り一日で、マムシの小さいのを一匹はねてしまったし、草刈りは彼ら自然界のものたちからすれば、凶器だ。だから今日だけでもどれだけのいのちを知らぬまに無造作に、はねてしまっていることか。
いやはや農業をするということ、人が生きるということは見えないだけで、たくさんのむごいことの上に乗っかって暮らしているのだが。
今月は満月が２回ある。今宵の満月あざやかに山の端から出ていた。
今、国会で審議されている集団的自衛権のことや、オリンピックの国立競技場のことなど言いたきことは山ほどある。しかしながら、なんだかねうっぷんばらしのように書いてもね。つまんないし。とは思うのだ。あういう政府をわれわれは持っているということ、あういうセンスの無いというか、言うことだけは言うけれど、「国民のために」などと平気でいいながら、しかし最終的にはすこしも責任をとるという姿勢がまったくみえないものね。あの東芝の連中同様、していることの重大さをわかっていないのじゃないかと、思うくらいだが。
昨日の夕方、ハナとの散歩の帰り道、参道の道路の上にミヤマクワガタがいるではないか。その、最初に見つけた時のうれしさって、うんもうまるで、小学生だよ。連れ合いとその少し前に、ちょっとした口論になったこともすっかり忘れて（あちらは忘れていなかったが）、クワガタがおったとはしゃいでしまったよ。
ハエ取りリボンなるものをご存じか。昭和の４０年代頃までは、どこの家庭でも便所、台所などとぶら下がっていた。いまではすっかり姿を見ることができなくなったが。そんな代物が我が家ではここ数年重宝して使っている。台所と居間である。数日前そう、ミラーさんが来ていたとき、連れ合いの悲鳴が聞こえたので行ってみると、鶯（たぶんそうだと思う）のヒナがどう間違えたか入ってきて、そのハエ取りリボンにひっかかったのだ。こちらが見た時は、もうテーブルの上に丸くなっていたが。手に取ってみると羽根から脚から粘着剤がべっとりくっついており、身動きとれない状態。はじめは水でぬらして取ろうとするもらちあかず、石けんはということで石けんでつけるとそのべたべたが、とれていく。そうしてざるのなかでしばらく羽根を乾かすべく、縁側の廊下においとくも鶯はいっときもこんなところにおってはたいへんとばかりに、ざるのなかを動き回っている。それでしばらくのち放すも、べたべたに付いたとき、尾羽根がだいぶとれておりそれでだろううまく飛べないまま、草むらのなかに隠れていったが。かれにとってはとんだ災難だった。ほんと一瞬先はなにが起こるかわからないね。
毎朝掃除後に、気休めに体操をやっている。この気休めと言うことが大きいことだなぁ、とも思う。その一連の体操の一つに相撲の基本である、四股を踏んでいる。もとより腰を強化するためにやりはじめたのだが、これがぞんがい効果があっていつだったか相撲大会みたいになった時に、以前よりも腰が安定していることにびっくりしたことがある。
今回の大相撲もろくに見ることができなかったが、うん相撲はいままた面白くなったかなぁ。
