面白い

2015-07-08 20:49:46 | 日記

 ある本を読んでいたらこんなことが書いてあった。平安時代に書かれた「古語拾遺」(807年)なるものがあるらしく、そこにはいまの「古事記」や「日本書紀」に書いてないこともあるとか。そこに「面白」とは、女神、アメノウズメの命が天の岩戸の前で手に竹葉(ささば)をもち、神懸かり状態となって踊りを踊り、そのあまりの賑々しさにより日の神、天照大神を岩戸から引き出すことに成功したという伝承が記されている。このとき、天が晴れて光が射し込み、神々の面が白くなった。そこで神々は愉快になり、手を伸ばして踊りながら口々に、「あはれ、あなおもしろ、あなたのし、あなさやけ、おけ」とはやし合った。

 「あはれ」とは天晴れ、天が晴れて光り輝き、明るくなること。「たのし」は手伸し、気分が爽快になり、自然に手が伸び出て、楽しく踊り出すこと。「さやけ」とはさやさやとさわやかに竹葉が鳴りひびくこと。「おけ」とは、「さやけ」と同様に、木の葉が振動して響くこと。「あな」とは「ああ」とか「おお」とかの感嘆詞。とある。

 ともあれ、面白いというのは神々の顔が「面白く」なったことということに、あっと思ったのだ。長年ちゃんと言葉として疑問にまでのぼってこなかったけれど、なるほどそうだったのか。と納得した次第。

コメント (3)
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