不風流処也風流。不風流処とは現実社会といいましょうか。この世はとかく不条理のことばかり。しかしお釈迦様はそんな現実社会を悟りのまなざしで見られたから、風流に変えられたという意味だそうです。毎度不平不満で他所さまも巻き込んで、イヤな空気をまき散らす方がいます。それとは反対に、いつもユーモアがあり、人を愉しませる方がいます。そんな方の周りにはおのずとなごやかであたたかいものが、流れています。そんな方がほんとうらやましい。
「いまの一当はむかしの百不当のちからなり、百不当の一老なり」（正法眼蔵、説心説性）ひらたく翻訳すると。今ヒットしたこれは、これまでの数々の失敗の成果だし、その失敗が熟成させたんだよな。というところだろうか。こういう言葉が道元さんの口から出るということが、何とも不思議なような気もするが。このことはボンクラ道を歩んでいるこの身の上にはまことにそうだと、うなずくよ。
日蓮上人の言葉に、「月は欠けて満ち、潮は干て満つること疑いなし。これも罰あり、かならず徳あるべし。なにしにか嘆かん。」月の満ち欠け、潮の干満には罰も徳もあると、ようは人生にはプラスもマイナスもありと。目先きのことだけに右往左往するなとのことらしい。
安倍政権がさっそく参議院選挙対策にまた経済対策を打ってきた。万人が活躍できる社会などと謳っている。このまえの選挙でアベノミクスなる造語を作り上げて、選挙に勝った。それをまたやろうとしているらしい。こちらもそんなことどもにたぶらかされず、安保法案に賛成した議員はみんな落とそうぜ。
この赤が引っぱるのだ。まるで大地からなにかが燃え出しているような。こちらの気が騒ぎ出すのだ。
この赤は悲しみであふれてもいる。どれだけのいのちたちを育み、そして治めてきたことか。それらが魂となって、いまここに咲いているのあろうか。名月の光にも照らされて、赤があかあかと輝いている。
なんだかね久しぶりにコンサートである。キム、デーキョンのカウンターティナーをはじめ,合唱曲である。内容は今ひとつであったが、久しぶりのナマの声である。それにしてもクラッシックのお客さんはみんな辛抱強いと言うか、よくは解らないドイツ歌曲をじっと黙り込んで身動き一つせず、まるで我慢大会のように聞いているこの姿勢にはちょっとつらいものがあるなぁ。
