田植えがいよいよ始まって、こちらは代かきをしてる。
トラクターに乗って耕耘していると、気をつけなくてはならないことや
注意を要することは意外と多い。そうやって水面の上をひたすら見つめていると、
外の周りの風景ももちろん目に飛び込んでくる。が、時にとんでもないことが
急にフラッシュバックするような感じで。
50年前の友が、恥ずかしそうな笑顔でなにやら語りかけてくる。
なにを語りかけているのか、言葉ははっきりとわからないが、
そんなことこちらも少しも気になるどころか、彼のその恥じらうような
照れているようなその顔に、こちらはまるで一目惚れでもしているような
顔つきだったに違いない。あーっおれ彼のこんな顔に惚れたんだなぁと
今頃になってようやくわかったような気になって、とてもうれしいような
田んぼだったんだ。一日ほぼ雨が降っていて真っ青な緑の中に山法師の花、
白い光沢のある輝きがこの雨の中でも光っていて、これこの感じ、
いい歌できないかなぁとつい思ったよ。