般若心経 口語訳

2023-09-22 10:51:20 | 仏教
般若心経 口語訳
 
人であるということが
そもそも
なんなのか わかってないよ
わかってないのに
なんだかね
知らぬまに
知っているようなんだ
なにを知っているかって
自分というものだろう
あなたということだろう
家族や社会だって
ほら もうやってしまってるからね
わかっているのさ
自分ってガンコでね
これが自分だと ダレが
決めたわけじゃない けれど
いつのまにか 気がついたら
これのことは 自分だって
やってたもの
それにこの思いが
自分の主人公やからね
いつもこの主人公の言う通りさ
このままぽかんと
自分というものをやっていると
すぐ妄想がはじまるよ
妄想が連想ゲームのようになって
とめどもなくなって
ようやくなにやってんだろうって
おもうもの
般若心経は言うよ
そのガンジガラメになってる
自分 というものは
あらゆるところから
寄せ集められた集合体なんだ と
この自分が 思いが
寄せ集めたもの!
そう言われると
そんなような気もするなぁ
はっきりと わからないが
でも 寄せ集めの
いつもナマナマしいものって
言われると
わからないなりに
そうかと とおもうもの
だって自分でやっているようで
自分ではないはたらきが
あるように思える時もあるからだ
般若心経は言うよ
たとえば そこに咲いてる
花のありかたと似てるねって
花が花として咲くには
まず大地だろ
お陽さまという温度
雲という水だろう
風がないと色んなものが吹かないし
この花 可愛いいっていう
虫や蝶たちがいないと受粉しないし
そんな条件さえあれば
どこでもそのいっぱいを
花を生きている
花が花としてここにあるのは
色んなものの集まりの
ご縁でできている
そのことを般若心経は
縁起っていうんだ
蝉は地上に出てきて
わずか10日余りで
子造りして卵を産まなくちゃ
ならんから
さあ誰かボクと ケッコンしよ
結ばれよう
ミーンミンミンってせわしいよ
人は蝉や犬猫と比べると
寿命は長いけど
そこの山や石に比べると
ほんのわずかだね
過ぎ去ってしまうと
花火が自分の人生かと
ほんと思うもの
ヒュルヒュルルって
駆け上がって ドーンと咲いて
パラパラと散っていく
あのようすが人の一生かな と
花火にも色んなものがあってね
どうだボクって すごいだろ
どうワタシって カッコイイでしょ
オレってこんなに ダメなんだぜ
自慢したいことや卑下したいことも
いっぱいあるもの
そんな花火の姿も流行り
すたりがあってね
そんな時代の流れの中でしか
生きられないね
般若心経は言うのさ
そうやって生きているって
どういうこと
なにが自分自身にとって
生きること って
生きているって一瞬たりとも
同じことは なくて
確実に時は刻んで
刻々と変わりゆくものとしてあるよ
家族や仕事に意味を見出している
それが人の生きるだからね
でも そう思ってるのは
ほんのわずかな時で
それも流れ流れて
壊れるものとしてある
諸行無常っていうし
生きるは苦しみなんだという
だからってその生きるに
手を抜いたり怠けたりすると
なによりも
この自分がつまらないからね
けんめいにそのつど
自分をやるしかないもの
誰とも比べられないこれを
今ここでこれは生きてるからね
般若心経は言うさ
そういう自分自身は
壊れもので 今ここに
集まって できている
仮の姿だよって
これが仮だからっていってね
どこかにホントウが ある
なんて言わないよ
ただ空としてあるんだと
空としてただここにあるということ
それを納得したり 了解できない
できない けれど
同時に はい そうですと
静かにうなづくじぶんも
たしかにあるね
それだから なにが どう変わるって
なんにも 変わらないかもしれない
しかしその変わる変わらないのその先で
ただこれが このままで
空としておかれてあるんだ は
大きいよ
こちらが知らぬまにギュッと
握ってる こうしなくちゃや
これが自分でしょに
追い回されなくなるよ
こちらのつかんでるちっぽけな
意味や理由が 通用しない
なにかだだっ広いところに
おかれていて ようやくこれ自身
身体の底から
安心しているじぶんがいる
それもひとときのことやから
すぐまた壊れるけれど
身体で知ったその広い世界のこと
わすれないし
だれでもここにもっているもの
般若心経を唱えていると
そのうち身体中に
ギャーティギャーティ
ハラソーギャーティって
刻みこまれてね
人の生きるって
人として生きるって
すべてのものと ひとつらなりの
ものとして ここにおかれていると
身体でしっていくんだ
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
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