以前に紹介したかと思います。助田小芳さん95歳の詩集第2弾。そこから一遍の詩を。
沢庵のうた
冷たい桶に手を入れて
静かに沢庵つかみ出す
やせてしなやかな感触は
これは美味いぞとささやく
二本三本 糠つけたまま
小屋を出てくる 朝餉前
水道口で洗ふとき
後光が射すような黄金いろ
先祖代々受けついだ
沢庵漬の桶もまた珍重珍重
さぁさ お待ち兼ねの沢庵を
戴きましょう 早速に
ボリボリボリと
若き歯並び おいしいね
なんだこのなんにもなさは、まことすっからかんで。だからか、ほっこりとくるのは。