自転車が庫裡の玄関に置いてある。隣の家の娘が、晋山式に来ておりその時少し長居をしていて、こちらの息子の自転車を引っ張り出して、気持ち良さげに乗り回していた。その自転車があるのだ。こちらも高校の時は自転車で通学していたし、しばし自転車にハマって古鉄屋(今で言えばリサイクルセンターになるけんど、ずいぶん趣きが違うよなぁ)に行って部品をフレームとかキロ何十円ぐらいだったはずで買って、ドロップハンドル、ブレーキ、サドルは自転車屋で格好のいいものを買って、ロードレーサーの気分でふっとばしていた。そんなもんだから、これぐらいなんて思って乗ったのさ。自転車そのものがそれこそ何十年ぶりで、しかもロードサイクリング用のスピードの出るタイプで、こわごわ乗ってみた昨日のことだ。夕方迷犬アキの散歩にと、思ったのだ。怖かったけれど、存外乗れたことにびっくり、太ももの筋肉がヒクヒクいっている、けんどこの感じがいい、と思って、今日もまたアキが思いの外懸命に走るしで、内心こんなので転んだりすると大怪我だよなぁと思いつつ。そのスリルを味わっているようだ。