ベルクソン

2013-06-20 20:42:17 | 日記
 今日は七尾で哲学書を読む会。ベルクソンの「道徳と宗教の2源泉」岩波文庫。このベルクソンはかの小林秀雄が数有る哲学書の中で唯一、ベルクソンは全集で格闘した。と言っていて、それと修行時代の先輩たちもベルクソンは読まないとダメだよなと言われたことが、いまだに耳のそこに残っていて、それでようやく読むことができたのだ。ところがこの文章がぼくの学力ではなかなかついていくことができず、苦戦している。
 「真の神秘家たちは自分に侵入してくる波濤に対しては簡単に心を開くものである。彼らは、自信に充ちておりーなぜなら、彼らは自分のなかに自分自身以上に良い何者かを感じているからー偉大な行動人であることが判明する。このことは、神秘主義を見神や無我夢中や恍惚状態にすぎないとする人々にとっては、意外なことである。神秘家たちが自分自身の内部に流れこませていたのは、彼らを通して他の人々にまで達しようと望む下降的な流れであるーすなわち、彼らは、自分の受けとった物を自分の周囲に拡める必要を愛の飛躍として感じとる。それは彼らがそれぞれ自分の人格の特徴を刻みつける愛。かくて、人間生活の調子を一変させ得る全く新しい情緒として、かれらひとりびとりのうちにある愛。彼らのひとりびとりがこのように彼自身として愛せられるようにする愛。他の人々が自分の魂を、彼によって、彼のために、人類愛に開くようにする愛。」P121頁。
 この引用した所はとうぜんのことながら読みいい所である。で、この文章も読める文章ではある。けれどこの調子で延々と続けられると、結局なんのことをモンダイにしているのかが解らなくなる。だからして必死に集中しようとするけれど、集中力が持続できなくて何回も同じ所を読み返すことになる。いやはやなのである。
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