蓮田の草取りを昼からする。いよいよ、蓮も芽が吹き出した。それとともに雑草も、やっぱりちゃんと、頼みもしないのにいっぱいでてる。3日程はかかりそうだから、ともあれ目の前のひとつひとつをとる。ほんと人というか、ぼくですけど都合のいいことばかりをやるのである。雑草だけ採って蓮をちゃんと咲かせたいと。しかしながらこの雑草とりをやってもかれらのほうが圧倒的に強く、たのもしく、とってもとってもまたすぐでてくるのだ。それにくらべて栽培ものの弱いことよ。などとおもいながら手を動かしていたら、目の前を見慣れぬ鳥が飛ぶ。おもわず手を止めて、身体もゆっくりと起こす。直ぐそばの梢に止まったのだ。カワセミである。3から4mぐらいの近さ。息も抑えてこちらもじっとする。かれも蓮田のなかの蛙かメダカでも、ねらっているのか、飛び立つ用意をしている。飛び込んで、長い嘴になにかくわえている。それらの行為を2、3回繰り返してくれる。御蔭でその翡翠色の背中、お陽様に当たってきらきらしているさままでも、じっくりみれた。こんなことは初めてである。まことにきれい、翡翠というのはこういう色かとがってんしたのである。