家康

2013-06-14 21:23:36 | 日記
 先日日光に行ったときの旅館で、ロビーに東照公後遺訓(徳川家康が家来たちに残した言葉)とぼくにでも読める書で書いてあった。
ちょっとおもしろかったので、写して来た。
 「人の一生は重き荷を負うて、遠き道を行くが如し。急ぐべからず不自由を常と思えば、不足なし。
心に望みおこらば、困窮したる時を思い出すべし。
堪忍は無事長久の基。
怒りを敵と思え。
勝つことばかり知りて、負くるを知らざれば、害その身に至る。
己を責めて、人を責むるな。
及ばざるは、過ぎたるに勝れり。」

 今文面を解りやすくするために、句読点を打って行を変えて書いたけれど、一気に書いてあった。なにかこれを読んだとき、今どきの成功者と言われる方の処世訓などとは違い、ずいぶん苦労して最晩年に頂きにたった人の、そしてどこまでも家来思いの、素直な心情が読み取れたような気がしたのだ。
 こちらふうに解釈すると、自分のなかの弱さこそが大切でそれを見よ。迷うこと、困るときこそその自分というものが、あらわになる。そこを静かに見つめることが大事じゃ。などといわれているようにかんじたのだ。
コメント
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