良心

2012-11-23 22:34:41 | 日記
 「人生を簡単に考えてみても、人生は簡単にはならない。
-良心とは問題ではなく、事実なのであるから、ー
良心は、はっきりと命令もしないし、強制もしない。ー
人は、そこに、思想と感情の驚くべき懸隔を見るからだ。
思想の高邁を是認するものは思想であり、行為の卑劣残酷
に堪へないものは感情である。良心は思想を持たぬが、
ある感受性を持つ。」 小林秀雄(考えるヒント)

 ちょっとした行為をするとき、もちろん車の運転から、
仕事、人付き合いなどもそうだけれど、なにを規範にして
いるかと、問えば、ぼくのなかにもある、そして
見えるものでは毛頭ないが、良心ひとつである。

 良心などと抽象的、主観的なものを持って来られても
困るという方もおられるかもしれない。けれどぼくは
このありようにずいぶん若い頃から気がついていた。
そう、ぼくは小学生の高学年から高校生ぐらいまで
万引きをしていた。そこには自分なりのさまざまな
理由があるのかも知れないが、そんなことはあまり
たいしたことではない。言いたいのは、どんなに法律
が細かく決められようとも、また倫理委員会とやらで
規制を厳しくなんぞしても、これはやりたいものに
とっては、どうしてもやるものとしてある。

 違う言い方をすれば、選挙が近づくこの頃、やたら
国民のためになどと、おいしいおはなしを沢山ならべ
てそれがどれだけ国民のためであるかなどと、公然と
ウソを平気でつくことができるものがいることを、
それが政治家であると私たちはもう知っている。

 そこを乗り越えて、ひとときの熱情や思想ではなく
良心を感ずる人にこそ一票を投じたいものである。
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