前参議院議員大久保勉 公式ウェブサイト

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法曹養成制度と貸与問題

2011年10月16日 | Weblog
 福岡県弁護士会、ロースクール出身者と国会議員団との意見交換会に出席しました。司法修習生に対する給付を貸与にする問題に対する弁護士会、若手弁護士、ロースクール出身者の声を聞くことができました。
 ロースクール出身の司法試験合格者には、多くの借金を抱えている現状から司法研修期間1年間の生活費等を給付して欲しいとの意見があります。約100億円の予算でありますが、東日本大震災を受けて復興増税による国民の負担が議論されており、また来年度の予算で歳出の10%削減のシーリングが付けていることも事実です。
 一方で、三権分立の一翼を担う司法従事者を国家の責任で育て、司法制度は社会インフラとして国の責任で維持管理していくことは当然です。
 今回の問題は、給付か貸与かに限定すべき問題ではないと思います。ロースクール出身者の話を聞いていると、ロースクールの授業料や試験に合格するまでの生活費の方が経済的負担のより本質的問題です。またロースクールが多く作られていますが、平均的な合格率が当初の想定に比べて極めて低いことも学生にとり大変な問題です。一方で合格率を単純に上げることは、司法従事者の質の劣化と未就業修習合格者の問題が発生します。
 このような観点から、2004年の司法制度改革そのものを改めて議論すべきであると主張します。同様な問題が、公認会計士の未就業試験合格者問題等他の業種にも存在しているのも事実です。今後国会での議論を積み上げて行きたいと思います。