珍しい紙幣の写真を掲載します。ギネスブック記録にもなった5千億Dinaraの紙幣です。ゼロの数が多すぎて使うには相当不便そうです。この紙幣は、セルビアで実際使われていたものです。社会主義の崩壊、戦争などを経験して、ハイパー・インフレが発生しました。その結果5千億D札が発行されたとのことです。
ベオグラード市内のお土産店にあったので購入しました。購入する時に、誰にプレゼントするか数名頭に浮かびました。野田財務大臣、それとも白川日銀総裁、あるいはデフレ脱却議連の幹部・・・・?
勿論、日本円がこのようなハイパー・インフレに見舞われる可能性はほとんどゼロと言ってもいいでしょう。しかし信頼を失った通貨はただの紙切れ同然になるということを財務大臣、中央銀行総裁、そして政治家は肝に銘じて置くべきでしょう。
最近デフレ脱却・財政出動を声高に主張するある議員が、インフレ・ターゲットのことをインフラ・ターゲットと連呼していました。中央銀行のインフレーション・ターゲット政策を勘違いして、インフラ・ターゲット(建設族議員の大型公共事業誘致に聞えてなりませんが・・・・。)と言う辺り、まだまだ田中角栄流政治体質が日本に根強く残っているのでしょうか。日本でハイパー・インフレが発生するとすれば、歯止めが利かない公共インフラ事業建設と垂れ流され続ける財政赤字、その財政赤字をファイナンスする日本銀行という図式でしょうか。
このセルビア国の旧紙幣3セットを購入しましたので、誰にプレゼントするか、後日ゆっくり考えたいと思います。ちなみに1万Dから5千億Dまで10種類のお札が入ったこの旧紙幣1セットの値段は、5ユーロでした。紙屑にしては、少し高い買い物かもしれません。しかし私も財政金融委員会の理事なので、一つ持っていた方がいいのかも知れません。健全な財政と経済成長を実現するためにお守りとして懐に忍ばせておくのも妙案です。