稲村亭日乗

京都の渓流を中心にルアーでトラウトを釣り歩いています

日本の技術のかげりなのか、せめて誠意ある対応だけは

2024年01月21日 | 日々
 英国郵便局の冤罪事件が同国史上最大のものとして報道さている。

 700人以上の郵便局長らが横領罪に問われたというもの。

 財産を失い、自殺に追い込まれるなど、その悲劇は広範囲で深刻だ。

 最近になって、これは横領ではなく
会計システムの不具合によるものであることがはっきりしてきた。

 ぼくにとって衝撃的なのは、
そのシステムが富士通の子会社が開発したということだ。

 英国といえば、以前に日本の列車運行システムが評価され、
英国でも導入するという話があり、ぼくも誇らしく思ったことがあった。

 しかし、このたびの冤罪事件に接すると、
日本の技術もすでにその光を失っているのでは?とがっかりしてしまう。

     

 さらに驚いたのは、システムを開発した子会社が
このシステムを納入した1999年時点で、その欠陥を把握していたという報道だ。

 子会社側はシステムの修正を試みたようだが、成功しなかったらしい。

 ならば、欠陥を公表して、
冤罪事件の続発だけは止めなければならなかったのではないのか?

 最近の報道では、英国政府もそれを早くから把握していたらしい。

 しかし、富士通は英国政府関係のシステムにも深く関与しており、
政府は政治問題化に配慮し、動かなかったとかの報道だ。

 いずれにしても気の毒なのは、政府や子会社の事実上の無策のなか、
冤罪を背負わされたたくさんの郵便局関係者たちだ。

 技術のことはさておき、せめて富士通側が誠意ある対応につとめ、
倫理的な信頼だけは失わないこと、これを切に願う。
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2 コメント

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Unknown (釣魚遊人)
2024-01-23 23:05:17
日本人の技術力は、他国に抜かれだして落ちてきている。
技術力を上げて、復権してほしい。
クラフトマンシップも大切にしてほしい。
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沈降 (神田)
2024-01-25 08:32:32
 遊人さん、ありがとうございます。
 確かに急速に日本の技術力は落ちていきましたね。
 残念なことです。
 でも、ぼくとしては、せめてデータの改ざんなどウソで塗り固めた不誠実さだけはなくしてほしい、ただそう願うばかりです。
返信する

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