稲村亭日乗

京都の渓流を中心にルアーでトラウトを釣り歩いています

硫酸事件にみる序列意識

2021年08月31日 | 日々
 去る8月24日夜、白金高輪駅で起きた硫酸事件。

 (被害者)  「おい、花森」
 (花森弘卓氏)「花森さんだろ」

 事件は、琉球大学時代のこの二人のやり取りなどに端を発したという情報だ。

 そんなことで硫酸を?!という異常さ、執拗さに驚く一方、
ぼくら日本人の心深くにある一種の序列意識の強さに改めて気づかされる思いだ。

     

 共通するぼくの体験
 ぼくの学生時代、たくさんの仲間がいた。

 先輩、同輩、後輩。

 お互い初対面の頃だけは丁寧だったが、
打ち解けてくるともうみんな「ため口」が普通だった。

 ただ、そんななかでも暗黙の決まりがあり、先輩に対しては呼び捨てせず、
「さん」「くん」あるいは愛称が一般的な呼び方だった。

 しかし、2年下の横川君(仮名)だけは別だった。

 彼は誰に対してもひどい「ため口」で、ぼくに対しても「神田ッ」と呼び捨て。

 そのたびに不快に感じたことを今も覚えている。
 (もっともぼくは花森氏のように「神田さんやろ」とたしなめはしなかったが。)

 花森氏のいわば「恨み」とぼくの「不快感」、
その根は同一のもので、序列を無視することへの抵抗感だと言ってよかろう。 

     

 現実の人間関係のなかで
 考えるに、現実の世の中は、単純に年齢の上下だけでなく、
年上の後輩、年下の先輩、さらに職場が関わると年下の上司や年上の部下などという
ねじれた関係が複雑にからんでくる。

 思えばぼくらはそういう複雑な人間関係の中で
自分の位置関係を確かめながら日々、表現や言葉などを選んでいるのかもしれない。

 学生時代の無礼な言動も社会人となれば当然にただされていく。

 花森氏が後輩の言動を許せなかったことは彼の個性だったのかもしれない。

 が、あえてぼくは学生時代の過ぎたことは忘れて、
自分の道をまっすぐ進んでは?と言いたい。。

 犯罪にあたる行為まで犯しては・・・と彼をあわれむ次第だ。

 ところで、ぼくの古き後輩、横川君はその後どうなったろう。

 今も偶然に出会ったら「神田ッ!」と呼ぶだろうか。

 ぼくは聞こえないふりをしてしまいそうだ。
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奥山住まいのイワナたち

2021年08月28日 | トラウト
 まだ水かさの高いうちにイワナをと奥山へ。

 むし暑い日だが、ここはひんやり。

 水かさもちょうど良さそうだ。

     

 今日の釣り糸は6ポンド。

 それというのも、これまで良型のイワナを少なからずバラしたが、
大きいイワナをかけたとき「釣り糸が切れるんじゃないか」という
一瞬の弱気に負うところが大きいと感じてきたからだ。

 さて、入渓。

 早々とアマゴが姿を見せる。

     

 これは少しサビているのか、やけに黒い。

 8月下旬ともなれば、こんなのが出始める。

 そんななかで釣れた10cmの小アマゴ。

     

 一見して変。

 妙に体高があって金魚のよう。

 どういうことだろう?と、とりあえず写真におさめる。

 そうしているうちに最初のイワナ。

     

 が、釣り上がっていくうちに流れには白泡が目立ち、きびしい状況に。

     

 ルアーを投げ込めるところが少なくなってきた。

 釣り始めたときはほどよい水かさと思っていたのだが・・・。

 とにかく泡の切れた壺状のポイントを辛抱強く捜し歩くしかない。

 で、その泡の切れ目でついに重い手応え。

 絶対に逃さない!とゆるめず強気で引き上げ。

 網におさめ、静かになるのを待って測ると29cm。

     

 やったあ!と安堵。

 その後はやや平坦な瀬が続いたが、ここでもイワナたちはよく姿を見せてくれた。

 まさに長雨の贈り物。

     

 本日 水温 19℃
    アマゴ 5匹(10~19cm)
    イワナ 8匹(16~29cm)
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数は少なくも長雨の贈り物

2021年08月25日 | トラウト
 長雨もようやく終わったようだ。

 川はどうなっているだろうと笙の川水系を探訪。

 まだかなり濁りが入っているかな?と思ったが、

     

 濁りなどまったくない。

 そんななかで期待の入渓。

 しかし、現実は厳しかった。

 相当歩いたところで、やっと大岩の下でミノーにイワナ。

 けれどもイワナはブルッと体をふるわせ、ミノーを外してしまった。

 こんなことが3回も続き、気分は落ち込み。

 それでも白泡の開いたところでいつもより重い手応え。

 上がってきたのは24cmのアマゴ。

     

 この日、ようやく手にできた1匹。

 ひそんでいたのはやや深みのあるところ。

     

 ここから上流、次には25cm、さらに24cmと続く。

 ぼくにとって、このクラスがまとまって釣れるのは珍しい。

 長雨による増水が彼らを誘い出したかに見える。

 ただ、いつもならルアーをよく追う小型の姿は皆無だ。

 これはどうしたことだろう?

 速くなった流れを避けているのか?

 いずれにしても数は少ないが、今日の良型は長雨の贈り物かな。

 なお、この日の最後にはイワナ君が顔を見せてくれた。

     

 本日 水温 20℃
    イワナ 1匹(21cm)
    アマゴ・ヤマメ 3匹(24~25cm)
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長雨の合間に賀茂川水系で

2021年08月22日 | トラウト
 8月、こんな長雨も珍しく、もうウンザリ。

 午後、雨がやんだところで賀茂川水系へ。

 入渓準備をしていると「釣れましたか」とのお尋ね。

 聞けば京都出身で今は信州で働いておられる人とのこと。

 御嶽山のふもとの冷川(つめたがわ)などでイワナ釣りをされているとか。

 冷川といえば、以前ぼくは滝めぐりのバスツアーの際、目にしたことがある。

 いかにもイワナのいそうな渓流で、
ぼくは滝などそっちのけで川を眺めていたものだった。

 二人でしばらく釣り談義をしてお別れ。

 さて、入渓。

     

 予想どおりの増水だが、濁りはかなり薄れている。

 渓流というもの、透き通るような透明の水ももちろんきれいだが、
濁りがとれ始めた水の流れもまた格別だ。

 で、アマゴの方は?というと苦戦。

 期待した最初のポイントでは

     
 
 そうして歩くこと30分ほど。

 やっと待望の1匹。

     

 しかし、その後は歩けども歩けどもアマゴがルアーを追う姿はなし。

 また雨が降ってきた。

 早めの納竿。

 本日 アマゴ 1匹(14cm)
 
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アフガニスタンの憂鬱

2021年08月17日 | 日々
 ニュースに見る混乱のカブール空港の様子。

     

 人々の必死の様子は、あたかも「蜘蛛の糸」のようにさえ映る。

 アメリカがからんでいる点では、南ベトナムの最後の日が思い出される。

 脱出できなかった人々がボート・ピープルとして近海をさまよった姿なども。

 一般的には、ある国が大国の手から解き放たれ、
いわゆる「民族自決」を実現することは歓迎すべきことだ。

 ただ、アフガニスタンについての思いは複雑だ。

     

 女性の教育を禁止した旧タリバン政府のこと。

 そもそも「人権」などの意識があるのだろうか?と疑ってしまう。

 さらには望むべくもない政教分離だ。

 そんなことを考えると憂鬱になってしまう。

 若い頃、ベトナム反戦デモに加わりつつ夢見たこの世界の未来。

 ぼくらはあの日からどれほど前に歩みえたのだろう?
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夏モードか アマゴたちは姿を見せず

2021年08月11日 | トラウト
 久しぶりの雨に期待して入渓。

     

 しかし、水量に目立った変化はない。

 水温は22℃と抑えられているものの、あまり下がっていない。

 釣り始めたが、やっぱり厳しい。

 ルアーを追うアマゴの姿が少ない。

 忘れた頃に、深みのある瀬でアマゴ。

    

 夏モードらしい渓流の様子。

 今日は車が多い日、帰りの湖西賂は込み合いそう。

 早めの納竿にかぎる。

 ツクツクボウシがあちこちでなき始めた。

 歳をいくら重ねても、
片手を差し出してはあきらめるかの如き去る夏への想い。

 本日 水温 22℃
    アマゴ 4匹(13~18cm)
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初めて訪ねた奥山にて

2021年08月07日 | トラウト
 笙の川水系、今日も水温の低そうなところへ。

     

 しかし、水かさ、水温ともにジワリと後退。

 入渓したが、やっぱり苦戦。

 なんとか1匹目。

     

 ルアーにかかったのは9cmというミニアマゴ。

 脱渓地点にたどり着いたが、総じてアマゴたちの姿は少なく、結局かろうじて5匹。

     

 時間はまだ1時間ほどある。

 迷った末、以前から気になっていた奥山を調査方々訪問することに。

 さて、初めて入る水域。

 ルアーを投げると何やら小さいのが追ってきては反転していく。

「アブラハヤ?」
 と思いめぐらしているうちに最初の1匹。

 小さいけれどイワナ。

     

 さらに釣り上がるといい手応え。

 上がってきたのはアマゴならぬヤマメ。

     

 ということは、これは在来のものかもしれない。

 その昔、漁協によって行われたアマゴ放流も、
さすがにこのあたりまでは及ばなかったとみえる。

 ヤマメがひそんでいたのは段差の下。

     

 その上流では、白泡の下のえぐれた場所で再びイワナ。

     

 このあたり一帯はイワナが濃いようだ。

 しばらく上がると突然「ガサガサ」。

 まさか、恐れていたクマ?

 と一瞬身を固くしたが、現れたのはシカ。

 こちらを見て渓流をバシャバシャと一目散に駆け出した。

 これから釣り上がろうとする渓流をだ。

 がっかりだが、時計をみるといい時刻になっていた。

 これを潮に納竿。

 さびしいところ、クマは気になるが、ぜひまた出直したい。

 本日 水温  21~22℃
    アマゴ 5匹(9~19cm)
    ヤマメ 1匹(21cm)
    イワナ 4匹(15~23cm)
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ペテシオの拍手によせて

2021年08月05日 | 日々
 8月3日、女子フェザー級ボクシングの決勝があった。

 第3ラウンドが終わるとペテシオ(フィリピン)は拳を上げた。

 自分の勝利を確信していたのだろう。

 しかし判定は入江(日本)。

 入江はカエル飛びで喜んだ。

 同時にペテシオは笑みをうかべ、即座に拍手を贈った。

     

 ぼくにはペテシオのさわやかな態度にとても心打たれる思いだった。

 他方、聞くところによると今季五輪では、
卓球の水谷をはじめ、SNSでの攻撃はひどいものだという。

 平気で「死ね!」などという言葉が飛び交うとか。

 しかも、日本だけでなく世界から多くの選手に向けられているらしい。

 こんな卑劣な中傷が蔓延、日常化するのはとても悲しいことだ。
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涼を求めた上流でイワナの恵み

2021年08月04日 | トラウト
 暑い!

 車を降りて気温を確かめると34℃。

 手早く入渓準備を整え、予定した地点に急ぐ。

 すでに汗だくだが、ここは涼しい。

     

 両袖を水に浸し、生き返る想い。

 改めて温度計を見ると29℃で、5度も低い。

 息苦しいほどの暑さはどこかに消えてしまった。

 さて、釣り開始。

 さほど活発とは言えないが、そこそこ。

 ここぞというところでは体高のあるアマゴ。

     

 ここからさらに上流に分け入ると、突然いい手応え。

 上がってきたのはいいイワナ。

     

 久々の良型、24cm。

 ひそんでいたのは白泡の下で少しエグれたところ。

     

 さらに釣り上がる。

 この上流部では数少ない深みに出くわす。

 白泡の下、何かいそう。

 ミノーを投げたが反応なし。

「いそう、と思ったらしつこく攻めよ」
との釣友の言葉を思い起こし、かれこれ10投ばかり。

 そうしてついに出た。  

     

 これも24cmのたくましいイワナ。

 そういえば、先ほどもこの下流でいいイワナを水面でバラしてしまった。

 この一帯は元々さほどイワナが濃いわけでもないのだが・・・。

 今日は恵みのイワナ日のようだ。

 ヒグラシのなき声が一段と大きくなってきたところで納竿。

 本日 水温 21℃
    イワナ 4匹(14~24cm)
    アマゴ 8匹(15~21cm) 
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