稲村亭日乗

京都の渓流を中心にルアーでトラウトを釣り歩いています

天然トラウトを求めて(その3)

2011年07月31日 | トラウト
 7月30日(土)
 今日も天然トラウト。

 この川、細いながら、水は豊か。奥行も結構ある。
 脇には車のよく往来する道が付いており、入りやすい。
 それなのに釣り人がほとんどいない。川面を覆う木々が釣り人を遠ざけるからか。



 冬には雪多く、春は雪解け水でかなりの水量となる。
 アマゴとイワナが混生する。上流の大堰堤を超えればイワナだけになる。

 ルアーを追い始めるのはやはり6月くらいから。



 入川
 小さいのがルアーを追っては戻っていく。
 最初にかかったのはアマゴ20cm。鮮やかな淡い朱の帯。



 雨が降ってきた。雨具を取りに戻るのもめんどう、と濡れたまま続行。
 ふと、よぎる。子どもの頃こんなことをしていたら「コラッ、雨のなかで何しやんな!」と父にこっぴどく怒られたろうと苦笑。
 
 次いでイワナ、13cm。

 イワナはおもしろい。
 深山幽谷の魚と神秘的に言われもするが、食いの思い切りは最高。
 もろ手をあげて、とも言うべくルアーに飛んでくる。実に愛すべきトラウト。

 今日はアマゴがいい。18~20cmクラスがたくさん顔を出す。



 山側の斜面が崩れている。



 これは通れない。崩れた斜面をはい上がり、迂回して上流へ。
 川に戻ったところでキャスト。着水と同時に黒い影がギュインと走る。アマゴだった。



 次いで2匹目のイワナ、21cm。



 このイワナ、よく見ると腹に5ミリくらいの緑色の点? 
 動いている。寄生虫のようだ。
 「これは駆除せなあかん」とつまみにかかったが、なかなかつまめない。
 虫の姿が消えた。イワナをひっくりかえすと裏側にかくれている。やっとつまんでポイ。なかなかしぶとい。
 
 雨は本格的にザアザア。
 『今日はジャミのようなマイクロアマゴが釣れんのでエエなあ』と思っていると9cmがヒット。

 かなり上流まで上がった。

 砂まじりの浅い川底からアマゴ18cm。今日はこれで打ち止め。





 雨はいつしか上がっていた。濡れた両肩に熱い日ざし。

 いつまでも生き生きした川であってほしい。

 本日 イワナ 3(13~21cm)
    アマゴ17( 9~23cm)  合計20匹
    
    
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増水の上桂川で

2011年07月28日 | トラウト
 7月27日、今日も午後からバイクで。遊んでばっかりでいいのか? と気が引けつつ。

 先週、釣り友、森さんから不調との情報。

 現地に着くと増水。水温も18℃に下がっている。かなり降ったもよう。



 釣れる。しかし、マイクロばかり。
 成魚がいない。ルアーを追う影もない。
 11匹。スギゴケの上にのせて1枚。13cm



 よく釣れる下流側に移動。
 しかしここはもっとひどい。成魚どころか、小さいのもいない。
 ときどきカワムツ。
 やっと1匹。きれいな、だが小さい。



 いったいどこへ行ってしまったのか。あんなにいたのに。
 アマゴは生き物。居場所を変える。しかし早すぎるのでは・・・なぜ?
 薄暗くなってきた。響きわたるヒグラシの鳴き声。



 本日 あまご 12匹(10~13㎝)
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小さな秘境の天然アマゴ

2011年07月26日 | トラウト
 朝から人間ドックの再検査。午後はチョイと釣りに。
嫁が車を使っているのでバイク。
 ここも小さな目立たない川。

 ここが渓流入り口のダム。



 見てのとおり、ダムの下に通水口がある。
 これなら魚たちも往来できる。

 昨年来たときは、この口が流木でふさがりかけていた。
流木をどけようとしたが、幾本も重なり人力では無理だった。

 今日はノコ持参。これで流木を始末しようと。

 しかしすでに流木はない。
 ここから取水する農家の人が始末したのかも知れない。
 ともかくこの種の通水口は、放っておくとつまりやすいのだ。

 さて、この通水口をくぐる。
 うす暗い小さなトンネル、その向こうから渓流が始まる。



 くぐるとき、いつも思う。
 この向こうは別世界、天然アマゴの国なのだと。
 何かメルヘンのようで、年甲斐もなく、いつもわくわくしてしまう。



 ルアーを投げ始める。姿を見せない。ま、先はまだある。

 ただ、この川。脇道がない。
 いや、あるにはあるがずっと上。
 つまり、ここは深い谷底なのだ。

 帰りは元来た渓流を戻らなければならない。それだけが憂鬱。

 アマゴたちはルアーについて来るが、今日はどうもネガティヴ。

 やっと1匹目。13cm。小さいが、はるか昔から自生してきたのがうれしい。

 花崗岩質のこの川、砂礫はみんな白っぽい。



 その後も食い渋り。

 川筋は木の枝が低く、腰をかがめなければ歩けないところが多い。



 開きでヒット。18cm。この川でこのサイズはいい方。



 魚止めらしき滝。この上流ではまだアマゴの姿を見たことがない。
 ついでに行くか!とさらに上流へ。

 オッ、追いがあった。初めて見た。滝の上にもおるんや。
 そうして砂防ダムに到着。このダム下で1匹。15cm。


 さて、どうするか。この砂防ダムの上流にはイワナがいると聞いたが。
 よし、行こう!と初めてこのダムを超える。
 山の急斜面伝いに迂回。転落したら助けも呼べない。

 ダムを超えた。砂地にやや古いが人の足跡。
 『釣り人はどこへでも行くもんやなあ』と感心。

 川は岩だらけで急。初めて見る渓谷。
『これは天然アマゴの国、小さな秘境や!』と自己満足。





 黒っぽい影がルアーを追う。いる!しかし食わない。
 続いてヒット。が、バレ。
 あれはアブラハや?ようわからん。

 ついにヒット。15cm。イワナでなくアマゴ。



 そうして、またしても砂防ダム。
 まだ上流にはいそうな感じ。水量もまずまず。いつかまた。

 元気でいてくれヨ、天然アマゴたち。

 帰りは雷雨。これがバイクの泣きどころ。

 本日 あまご4匹(13~18cm)
    水温21℃
    
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笙の川のトラウト 2週間ぶりに

2011年07月24日 | トラウト
 2週間ぶり。
 今日も笙の川水系の奥地へ。

 現地でカワサキさんという土地の人と出会う。
 子どもの頃を含め、若い頃は笙の川でアマゴ、イワナをよく釣ったという。大きな堰堤の下に潜ると、いっぱいいたそうな。その頃、鮎やサクラマスも海から上がっていたそうだ。
 『エエ時代やったんやなあ。』
 「この上流、左の支流はアマゴ、右のはイワナが多いで」など、いろいろ教えていただいた。心強い。カワサキさん、おおきに。

 さて、芦、くもの巣、木の枝の多いところ。

 今年はやけに虫に刺される。
 両腕のひじをねらわれ、刺されると1週間程度ではかゆみがおさまらない。今日はスプレーふきつけ。



 入川。
 台風での増水を案じたが、まあまあ。川底はきれいになっている。

 密生した芦を目にすると気持ちが萎える。くもの巣との格闘の始まり。

 最初はマイクロのイワナ。10cm。
 このサイズ、アマゴでは釣ったことはあるが、イワナでは初めてだ。

 開きで良型を1匹!と思ったらバラシ。残念。「もうおらんやろ」と思いつつキャスト。意外!重みがかかる。上がってきたのは24cmのアマゴ。この谷川では、ほぼマックスとみていいサイズだ。



 次はイワナ。今度は18cm。



 次も同じ。



 ところが、次の13cm。



 アマゴ?いや、背中にサバのイレズミが。なんやコレは。
 いや、聞いたことがある。交雑種だと。親たちの無節操?
 イワナの魚影が濃いエリアだからに違いない。



 川が開けてきた。食いはなかなかのもの。調子は上がる。



 ここでルアーのロスト。
 ルアーをつけようと思ったら、ふところのケースがない!しもた、落とした。ここからユーターン。
『今までもこんなことはあった。けど、どこかで引っかかってた。あるはず・・・』
 と思いながら、とうとう出発点まで延々と。

 ない!
 『十分探したから、あきらめヨッ。ふんぎりが肝心、そやなあ』と納得。

 けどボビー・ソロ、ほほにかかる涙。

 家路に。

 本日 アマゴ 4(14cm~24cm)
    イワナ 7(10cm~18cm) 合計11匹
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クマゼミの夏

2011年07月21日 | 日々
 毎朝通う大阪キタ。街路樹のある歩道。
 ここでもクマゼミが鳴き始めた。



 昨年はもっと早かったようだが・・・やっと。
 また巡ってきた夏。
 この歩道には、イチョウ、プラタナス、クスノキ、それにケヤキがある。
 おもしろいのは、クマゼミが集まるのはケヤキ。他の木にはあまりいない。
 ぼくの通勤コースで一番にぎやかなのはアバンザビル前のけやき群。盛夏になるにつれ、まるで土砂降りのように。



 東京から赴任してきた同僚。
「クマゼミは大阪に来て初めて知りました。東京にはいないっすよ、ミンミンゼミばっかで。朝は早くから・・・たまらんっすよ。」



 子どもの頃、郷里の大人たちも話していた。
「セミ鳴くの、聞くだけで暑苦しヤ」「ホンマにのう」などと。
 けれども、ぼくにとってクマゼミは、子どもの頃のうれしい夏そのもの。
 入道雲の白、空の青。
 ヤブ蚊ブンブンながら、ランニングシャツ。
 長い柄のついた網。
 鳴き声をたよりに目をこらしてはクマゼミを探した夏の日。
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北海道 岬めぐり(2)

2011年07月19日 | 
 (続き)
 
 ハマナス どんな花?
 「知床旅情」に歌われていた「ハマナス」とはどんな花なのだろう、とぼくは永らく思ってきた。今回、初めてそれをみることができた。



 想像していた地味な淡い色とは違う。花は濃いピンクで、小さくはない。
 茎にはとげがあり、へたにさわると痛い。
 この花は一日限りの花だという。そういえば、しおれた花も多いが、つぼみもいっぱいあった。
 ガイドの話では太平洋岸では茨城あたりまでみられるそうだ。
 「これがハマナスかあ」とぼくはとてもうれしかった。しかし、この旅を通じて、北海道の海岸ではどこでもたくさん咲いていることがわかった。

 同じく「知床旅情」で「白夜は明ける」と歌われたクナシリ。雲に隠れ、海岸の白い線だけがかすかに見えた。



 
 移動中の車窓からは大小さまざまの川がみえた。
 この上流ではどんなトラウトが釣れるのかなあ、と気になって仕方がない。
 けど、大した雨でもないのに、川はほとんどが黒っぽく、あるいは茶色っぽく濁っている。まるで大雨のあとのように。
 北海道の川は濁りやすいのだろうか。



 宗谷岬に至る国道。オホーツク海に流れ込む川がいっぱい。
 ところどころ砂浜で立ち込んでいた。ルアーのようだが何を釣っているのかなあ。(写真は川の一例 網走で)



 北海道の農地というのは広い。
 一枚一枚の畑がグランドのよう。話では、毎年同じ作物をつくれないので、麦、甜菜、ジャガイモ、とうもろこし、牧草などをローテーションさせるのだという。
 最北端の宗谷岬に近づくにつれ、牧草畑と放牧場だけになってきた。このあたりになると野菜も育たないそうだ。

 最北の町 稚内

 稚内の港では、北防波堤ドームの前に釣り人。



 若い釣り人に尋ねると「マメイカ」を釣っているという。
 バケツに入れられたそのイカ、長さは15cmくらいか。これ以上には大きくならないそうだ。



 その釣り人に「宗谷岬の南東部砂浜で釣りをしている人を見たが、何が釣れるんですか?」と尋ねると「今ならカラフトマスかサクラマスでしょう」と言っていた。

 ツアーの悲しさ。そこに戻って釣りはできない。
 しかし、ぼくにとっては異郷のトラウト。魅力的なことこのうえない。

 利尻島
 宗谷岬から日本海側を南下。
 利尻島がみえる。雪はお盆の頃に消えるそうだ。



 ニシン御殿
 今はすっかり獲れなくなったニシン。御殿は文化財として保存されている。
 裏には熊笹だけが茂るはげ山が続く。ここでもかと嘆息。

 

 今回の岬めぐり、新千歳空港から1800キロ。

 雪、強風などこの地の特異性もあろうが、失われた森林が回復しないことには胸が痛んだ。
 森林伐採→表土流出→海底への堆積→昆布など海草類の壊滅→産卵のための魚類の接岸消失。そうしたパターンになるそうだ。
 北海道=大自然と言われるが、「開発」の爪あと、生き物たちにとって厳しいことは同じようだ。

 せめて今より悪くならないでほしい。そう願うだけだ。
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 北海道 岬めぐり (1)

2011年07月18日 | 
 5日間のバスツアーに参加。

「梅雨のない北海道」というふれこみ。なんのことはない、小雨、霧は背後霊の如し。
調べると、この季節、北海道は「蝦夷梅雨」というらしい。

 だまされた。

 登別温泉
 有名温泉とあって、中高層ホテルがあちこちに。



 ホテルでは中国語が飛び交う。そういえば、北海道観光は中国の人に人気があると聞く。
 しかし、ホテルの温泉やレストランでは、声を落とし、どこか遠慮がち。以前、立山で中国からの団体に遭遇したが、そのやかましかったこと。今回は意外。

 入浴から部屋に戻った嫁が言った。
「私のとなりの脱衣カゴ、浴衣だけでなしにスリッパも入ってたわ。あんなん、あとの人がかわいそう」
 
 習慣の違い?

 襟裳岬
 
 小雨。寒い。みんな初日は半袖。2日目からは長袖に上着。



 ガイドの話では、この一帯は昔は森林地帯。伐採ではげ山と化したそうだ。
 だが、一人の青年の発議で植樹運動が起こり、やっと森林は回復してきたという。
 言葉では表せない苦労があったのだろう。敬服。

 みやげもの屋では、「カニを買え」とうるさい。
 その中で「岬カジカ」が売られていた。鮎を食う「アユカケ」に似ている。しかし30センチほどもある。大きい!
 ルーツは同じなのだろう。おもしろい。



 このあと、根室から納沙布岬へ。
 ここもはげ山ならぬはげ丘。やはり伐採だそうだ。入植者らの燃料調達が主な原因らしい。

 歯舞群島がかすかに見える。

 街には北方領土に関する看板が目立つ。伝わってくる切実さ。
 が、ロシアの固い壁には力が失せる。 

 川湯温泉
 和歌山県の川湯温泉のように、川のなかに湯が湧いているのか、と思ったら、ここでは湯だけが細い流れをなしていた。



 錆びたシャッターを降ろしたみやげもの屋、閉鎖されたホテル数軒の残骸。
 


 ホテルは冷房なしで扇風機のみ。いや、そんなものはいらなかった。窓を開ければ冷気が差し込む。「涼しい」は通り越している。厚いふとんにも納得。

 それにしてもこのホテル、施設が古い。この温泉郷は滅んでいくのか?

 摩周湖

 霧の摩周湖といわれるが、今回は霧だけだった摩周湖。
 十数年前、4月に来たときは雪が積もって湖面は真っ白だった。
 摩周湖はこんなものらしいが、またしても湖面の青は見られず。



 この木々の向こうが湖面だそうな。

                                   未完
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小さいがイワナも  梅雨明け 笙の川水系

2011年07月10日 | トラウト
 7月9日(土) 久しぶりにみる敦賀の青空
 2年ぶりに、このあたりで一番勾配のあるところへ。
 とにかく人も車もめったに入らないところ。
 クマ鈴も持った。
 最初は割合なだらか。ルアーに反応がありそうなところは少ない。水温は21℃に上がりきっている。



 早速1匹。アマゴ、15cm。
 


 先週の上桂と同じく、やはり小さいのがいる。けれども食わない。
 大きいのに蹴散らされて、ちぢみ上がっているかのよう。

 だんだん勾配がきつくなってきた。



 この中流あたりから「ヨイサ」「ヨイショ」と声が出てしまう。
 いつだったか、このあたりでよじ登るべく、岩に手をかけようとしたら、座り込んだヘビがいた。そのヘビが「クワッ」と口をあけて威嚇してきたことを思い出す。
 
 段差で深くなったあたり、ルアーに重み。くわえ込んでもぐる。
 上がってきたのはヤマメ。いや、やっぱりアマゴ(21cm)。
 この谷のアマゴ、朱点がみんな薄い。交雑が進んだせいか?



 さらに上流へ。
 ここから上流は初めて入る。さらに険しく、川幅も狭くなってきた。




 もうルアーではこれ以上無理!と思いつつ、いや、もう少し歩いたらいい場所が・・・という期待でズルズル。かなり上まで。

 それにしても暑い。梅雨明けの渓流って、こんなに暑かったかなあ。
 ここで岩魚が出た。14cm。
 この川での岩魚は初めて。水温を計ると19℃に下っていた。



 ここで断念。
 車に戻る。日陰のない林道。暑さに顔がゆがむ。山の緑の切れ目、青い海がわずかに見える。明るい青。きれいだ。

 さて、別の場所。



 いつも茶色がかったこの川。ここも21℃。
 最初の2匹は簡単だったが、後が続かない。
 バラシ、それに反応なしなど。
 やっと追加したのはヤマメ(18cm)



 しかし、強烈に暑い。顔が熱っぽい。集中力も切れてきた。
 ときおり瀬に座り込んで、顔を洗い、腕をひたす。
 このままでは熱中症?
 切り上げる。
 
 本日 岩魚  1
    ヤマメ 1
    アマゴ 12(15~21cm)  合計14匹
    14000歩 とにかく暑かった。
 
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新幹線で

2011年07月08日 | 日々
 東京駅。出張から京都へ帰るべく新幹線に。



 11号車に乗り、指定の通路側席を探す。
 「あそこや」。
隣の窓側席には二十代くらいの女性。
 ところが、ぼくの座るその座席。バッグ、小物入れ、紙袋・・・などが占領。
 「すみません」と声をかける。
 足を組んで深々と座っていたその女性。座り直し、その荷物を片付け始めた。終始無言。
 「いやなヤッちゃな、『すみません』ぐらい言わんかい」と思ったが、とにかく席に着く。やや不快。
 発車。



 静岡を過ぎた頃、彼女は立ち上がる。また無言。
 『トイレかいな?』とぼくは座り直し、前を空ける。ややあって、また戻ってきて無言で立つ。また前を空ける。
 『この人、口を縫うとるんかいな?』とますます不快。座るとヘッドフォンステレオでシャカシャカやり出す。
 この彼女、名古屋で下車。もちろん同じパターンで。



 「ヤレヤレ」
 と思ったら、たくさんの人が乗り込んできた。
 大きなバッグを両手にかかえたおばさん、座席を探しながらこちらに歩いてくる。
 「ひょっとして隣?またかよ」と不安。
 やはりぼくの横で立ち止まる。すまなさそうに「スンマセエン」。
 ぼくは「どうぞどうぞ」と席を立った。思わずニコニコしてしまう。
 わかりきったことながら、改めて思う。
 ひと言あるなしで大ちがい。
 人は姿、かたちやないんや、と。



 でも、降りてから「ひょっとすると無言の彼女は対人関係不適応症候群の人だったのでは?」などと考え込んでしまった。
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政治に関わりたくはないけれど

2011年07月04日 | 日々
 松本復興大臣関連のニュース。

 インターネット速報をみたときは誇張では?と思ったが。

 映像で見せ付けられると、とても哀しい。

 政治に関わる気はないけれど、衆人環視の下、高飛車に言われた人はとっても辛く、立つ瀬がなかったろう。

 県民の人々も同じように、いやそれ以上かもしれない、耐え難いのではないだろうか。

 松本さんの個性が出たというより、国と地方というのは、元々そんな間柄だったのか。それがたまたま公になっただけなのかも知れない。

 「九州人のしゃべり方」やらなにやらと弁解せず、先ずはきっぱり謝罪してほしい。
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