藤原審爾さんの小説
高校のころだったか「辱しめられても」(藤原審爾 著)という小説を読んだことがある。
戦後占領下の日本。
列車内で若い奥さんが米兵に凌辱され、鉄橋通過時に身を投げるという筋書き。
「奥さん」とは名ばかりで、入籍すれど挙式はまだしていなかったというもの。
もちろんこれは創作だが、著者が実際の犯罪から組み立てたものであることは容易に想像しえた。
当時のぼくには呆然とするほどの衝撃だった。
それは日常的な性犯罪とは異なり、圧倒的な力の差を背景とした体制の中で起こっている。
ぼくの衝撃とどうしようもない怒りはその点にあった。
千田夏光さんの労作
ぼくが韓国の「従軍慰安婦」のことを初めて知ったのは大学時代。
千田夏光氏の著作を通じてだった。
(氏の著作について、細部の点で議論のあることは承知している。)
これもまた衝撃だった。
公式文書の有無は別として、日本の軍がこれに深く関わっていたことについてだ。
学生時代のあるとき、酔った戦争体験者から聞いたことがあった。
「ワシが初めてアレをしたのは、朝鮮女やった・・・」
これに類する話は、同じく戦争体験をもった職場の人からも聞いたことがある。
どの人にも共通していたのは、いわば昔話として淡々と語られていたことだ。
いずれについてもぼくは唾棄すべきこととしてその場を外したことを覚えている。
外交決着とは別に
性犯罪やそれに関わることが偶発的なことではなく、
特定の体制の中で起こるとき、それはその同胞にいやしがたい傷を残す。
最近の日韓合意。
今日の新聞で「10億円 少女像の撤去が前提」の報。
どちらかといえば、韓国政府に負担が大きく、今後の成り行きはわからない。
いずれにしても、外交上の処理とは別に、ぼくらは慰安婦問題を含む植民地支配のことは忘れるべきではなかろう。
「子や孫の代までひきずっては・・・」と言った安部首相。
ぼくは二度と繰り返してはならないこととして、この事実は子や孫の代まで伝えなければならないと思うのだが。
高校のころだったか「辱しめられても」(藤原審爾 著)という小説を読んだことがある。
戦後占領下の日本。
列車内で若い奥さんが米兵に凌辱され、鉄橋通過時に身を投げるという筋書き。
「奥さん」とは名ばかりで、入籍すれど挙式はまだしていなかったというもの。
もちろんこれは創作だが、著者が実際の犯罪から組み立てたものであることは容易に想像しえた。
当時のぼくには呆然とするほどの衝撃だった。
それは日常的な性犯罪とは異なり、圧倒的な力の差を背景とした体制の中で起こっている。
ぼくの衝撃とどうしようもない怒りはその点にあった。
千田夏光さんの労作
ぼくが韓国の「従軍慰安婦」のことを初めて知ったのは大学時代。
千田夏光氏の著作を通じてだった。
(氏の著作について、細部の点で議論のあることは承知している。)
これもまた衝撃だった。
公式文書の有無は別として、日本の軍がこれに深く関わっていたことについてだ。
学生時代のあるとき、酔った戦争体験者から聞いたことがあった。
「ワシが初めてアレをしたのは、朝鮮女やった・・・」
これに類する話は、同じく戦争体験をもった職場の人からも聞いたことがある。
どの人にも共通していたのは、いわば昔話として淡々と語られていたことだ。
いずれについてもぼくは唾棄すべきこととしてその場を外したことを覚えている。
外交決着とは別に
性犯罪やそれに関わることが偶発的なことではなく、
特定の体制の中で起こるとき、それはその同胞にいやしがたい傷を残す。
最近の日韓合意。
今日の新聞で「10億円 少女像の撤去が前提」の報。
どちらかといえば、韓国政府に負担が大きく、今後の成り行きはわからない。
いずれにしても、外交上の処理とは別に、ぼくらは慰安婦問題を含む植民地支配のことは忘れるべきではなかろう。
「子や孫の代までひきずっては・・・」と言った安部首相。
ぼくは二度と繰り返してはならないこととして、この事実は子や孫の代まで伝えなければならないと思うのだが。