稲村亭日乗

京都の渓流を中心にルアーでトラウトを釣り歩いています

笙の川 水が戻って

2016年08月31日 | トラウト
 ほぼひと月ぶりの笙の川。

 先日の雨でやっと釣りができると待望の出撃。
 
 今季初めて訪ねる源流部。

     

 晴天に恵まれ、木々は緑の輝き。
 けれども水かさはそれほどでもない。

 これではあまり長くもちそうにない。

 最初にルアーくわえ込んだのは20cmのアマゴ。
 
      

 しかしこの色。
 もうサビ始めているではないか。
 いよいよ終わりを予感させる1匹。

 もっとも、釣れるアマゴすべてがそうとは限らない。

     

 しばらく釣り上がるとエンジン音。

 何かと思えば護岸工事。
 そういえば、一昨年から崩れたままのところだ。

 やむなく林道に上がり迂回しようと思ったが、林道いっぱいにユンボが座っている。
 これでは進めないとあきらめ。

 別の谷に転じる。

 が、追いが少ない。
 それに小さいのが多い。

 長く続いた渇水の影響か?とがっかり。

 でもそんなところで20cm台半ばの重いのがヒット。
 が、足元でポチャッ!

 どうも緊張感が続かない。

 けれども久々の渓流。
 こちらも生き返った思いの一日。

          

 本日 水温 18℃
     アマゴ・ヤマメ 13匹(12~20cm)
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夏も終わりを予感させ

2016年08月30日 | 日々
 京都市内でも昨日昼過ぎから雨。

 久々のまとまった雨は夜明け頃まで降り続いた。
 (寝ていてわからなかったが、そうらしい)

 白々と干上がった川底を見せていた賀茂川にもようやく潤い。

     

 うっすら濁った雨上がりの川。

      

 川のある風景はいつ見てもきれいだが、やはり水が豊かであってこそ。

 が、今日は子どもが水に入って遊ぶ姿はない。
 それもそのはず、気温は急に下がった。

 山麓にあるぼくの家では室温25℃。
 短パンではもう寒い!

 もっとも春先の三寒四温ではないが、この先、秋は一直線に来るわけではなかろう。

 それでも、暦だけと思われた立秋、ここにきてようやく身にしみてきた。

      

 そういえば、アマゴたち。
 この8月は渇水ですっかりごぶさたになってしまった。

 例年のペースならあと半月。

 巻き返せるか? 
 このままでは終われない。 
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長次郎という人 映画『剱岳 点の記』から

2016年08月27日 | 日々
 BSでこの映画をみる。
 ぼくはこの作品は原作でも読んだ。
 映画も二度目。

 それほどこの作品には魅了される。
 
 時代は1906(明治39)年。
 当時、前人未到と言われた北アルプス 剱岳への登頂記録をもとに新田次郎が著した小説を映画化したのがこの作品だ。
   
 登頂者は陸軍参謀本部 陸地測量部の測量官 柴崎芳太郎。
 地図作成のための軍命による。

 新田次郎、ここでも『八甲田山死の彷徨』と共通して、軍という組織のもつ愚かしい側面を浮き立たせていて興味深い。

 それはともかく、この作品は内容もさることながら、カメラがとらえた山と人の姿がすばらしい。

       
         ( 画面中央に5人の隊列がかすかに見てとれる )

 測量隊を遠方からとらえたシーンなどは、山の大きさ、高さ、そして厳しさをよく伝えており、その撮影技術に感心させられる。

 木村大作監督はカメラマンだという。
 映像美は彼のこだわりが結実したものにちがいない。

       

 ところで、柴崎測量官らの案内を務めた地元 大山村の長次郎なる人。

 万事ひかえ目で、労を惜しまず黙々と測量官ら一行に尽くし、危険なことは進んで引き受ける姿には感動させられる。
 剱岳山頂を目前にして、長次郎が柴崎を先に登頂させようとする謙譲の振る舞い。

 長次郎の人柄を象徴するひとこまだ。

      
        ( 香川照之の扮する長次郎 )

 思えば、時は明治。
 官尊民卑の習慣が色濃く残る人間関係を一方では写しているともいえる。
 けれども、長次郎の尽くす誠意はその時代を割り引いてもやはり胸を打つ。

 長次郎は1945(昭和20)年に死去。
 今も剱岳山頂に至る谷のひとつに「長次郎谷」の名が残るそうだ。

      

 個人的なことながら、ぼくは今年の3月13日、このブログで「稲村亭 流木で作られた家の話」を書いた。

 そこで紹介した稲村木を無償で直堯翁に贈ろうとした土地の漁師 房右ヱ門さんもこんな実直な人ではなかったかという気がしてならない。
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渇水の笙の川にて

2016年08月25日 | トラウト
 8月2日以来となる笙の川。

 と言っても釣りではない。
 竿をもたず、どんな様子かと見にきただけ。

 支流の橋の上からながめると、眼下には細い一筋の流れ。

     

 川底が透き通ってしまい、ルアーを投げるワクワク感もない。

 長くアマゴ釣りをしているが、こんな8月は初めてだ。

 数日前、釣友 カバちゃんからメールが入った。
 友人と二人で笙の川に入ったが、それぞれ3匹ずつ。

 ただし小さいのばかりで成魚は姿なしとのこと。

 確かに渇水期、現れる多くは小さい。

 漁協事務所へ寄って雑談。

「あかん、さっぱり降らん。
 アユは釣れるけど、小さいのばっかりや。」とのこと。

 本流を見る。
 いつもはアユ釣り師でにぎわっているのに、今日は一人だけ。

     

 川底の色は褐色で、ところどころ緑色の藻。

 日曜日から雨との予報。
 
 雨はいいが、強力な台風が心配。
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オリンピック リオから東京へ

2016年08月22日 | 日々
 長かったリオ・オリンピックも閉会。

 次は2020年、東京だ。
 個人的にはあまり歓迎しないのがぼくの本音だ。

 それにしても、開会式から閉会式に至る一連の大イベント。
 こういうものを企画し、やりとげる人々の力にはいつも感心させられる。

     

 ところで、東京大会。
 ぼくにはどうも不安というかわからない点がある。

 酷暑のなかの競技

 屋内競技はともかく、マラソンをはじめとする屋外競技。
 これは鍛えられた競技者といえども限界を越えているのではないのか?

 予定表では、マラソンは女子が8月2日、男子が同じく9日。
 競歩は同じく1日から7日・・・。

 よりによって・・・という感はいなめない。

 暑さゆえの犠牲者やトラブルが出てからでは遅い!と案じているのだが。
 
 次いでパラリンピック

 いつものことながら、オリンピックに続くこの大会。
 いわゆる「あとの祭り」のようなさびしさ。

 いっそ、パラリンピックを先にやってはどうなのか?
 そうすれば、雰囲気はもっと変わりはせぬか。

 いろいろ規則や事情が許さないのだろうが。 

     

 なお、今回の日本勢が獲得したメダル数が最高だとか。
 これがメダル至上の流れとなって競技者にのしかからなければと案じる。

 金メダル、あるいはメダルそのものをとれなくて「ごめんなさい」「申し訳ない」。
 そんな倒錯した心情に追い込むのは普通じゃない、と感じるのだが。

 とにかく無事なる大会を祈るばかりだ。
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なつかしい地を再び訪れ

2016年08月19日 | 日々
 ぼくが中学時代を過ごした大阪 守口市。
 意を決し、何十年ぶりかで訪ねてみることにした。

 「いつでも行ける、そのうちに・・・」
 などと思っていたのだが、このままでは行けずじまいになってしまいそうで。

 母校再訪
 暑い中、母校に着いた。

 校門から少し中に入り、グラウンドを目にした。

       

 向こうにビルが見える。
 あの頃はこんな風景じゃなかったのだが・・・。

 確かグラウンドの西にはポプラがあったと思ったが・・・もうない。

 木造モルタル塗りだった校舎、もうどれも残っていない。
 団塊の世代向けに建てられた急ごしらえのプレハブ校舎ももちろん。

 ぼくは学校を後にし、昔住んでいたところに向かった。

       

 平屋住宅が並んでいた一画、今ではすっかり整地され、5階建て共同住宅に。
 近所のみんなでソフトボールをした空き地は大きな倉庫に。

 思えば、あの頃、まだ空き地という余裕があったのか。

 かつての友を訪ねる

 さて、次いで古い友を訪ねる。
 いきなりでは失礼なので、今日はとりあえず顔合わせだけして後日ゆっくり再会のつもりで。

 いや、そんなことより、そもそも彼らはまだそこに住んでいるのか?

 最初に訪ねたのは、よく一緒に遊んだ高原君。
 夏休み、自転車で紀伊半島一周計画を立てたが親におこられ頓挫。

 その高原君の家は大きな貸ガレージと化し、住宅はもうなかった。

 ひょうきんながら、成績がよく特に数学が得意だった溝渕君。
 彼の家は居酒屋と化し、どこかへ転居。

       

 次にぼくがあの当時大好きだったオールデイズ。
 いつもその話で盛り上がった静山君。

 卒業後、一度も会ったことはない。
 それでもオールデイズを耳にすると必ず彼の顔が浮かぶほどだった。

 お父さんはクリーニング店を営んでいた。
 今は彼があとを継いでいるのか、それとも彼の兄弟が・・・?

 と思って訪ねてみたが、もうそのクリーニング店はなく、大きなマンションが。

 案じたとおり、みんないなくなっていた。

      
       ( 通学路 道路は舗装され、家並みは白っぽくなっていた )

 最後に訪ねた松本君

 最後に同じ体操部に属していた松本君を訪ねてみた。
 鉄棒も平行棒も、彼は誰よりもうまかった。

 彼はクラシック音楽が好きで、ぼくに初めてその世界をいろいろ教えてくれた。
 彼のレコードのコレクションをみて、いつかぼくも・・・と憧れたものだった。

 彼の家はお父さんが法律関係の事務所を開いていた。
 彼の兄が後を継いだとか聞いたことはあるのだが・・・。

 その事務所はあった!

      

 扉を押し開け「こんにちは」。
 「はい」
 「松本君の同級生で神田と申しますが・・・」

 事務所には初老の男女二人。
 「あのう、松本は亡くなりました。」
 「エーッ!いつですか?」
 「昨年11月、体を悪くしまして・・・」
 
 遅かった。

 予想外のことに気持ちの整理がつかないまま事務所を辞するしかなかった。

 真夏の昼下がり。
 汗だくになりつつ、駅にとって返す。

 それにしても予想したとはいえ、人の流れはおそろしいほどに早い。

      
       ( かつての用水路は暗渠と化し、すっかり変わっていた )

 昔のことを話したかった。
 いや、それ以上に、卒業後、みんな今日これまでどう駆け抜けてきたのかを聞きたかった。

 が、もう再会のすべもなく、あきらめるしかない。

 みんな、この空の下、どこかで元気でいてくれよ。
 
 そして、松本君、遅くなってすまん。

 どうぞやすらかに。
          
      * 名前はすべて仮名
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干上がる渓流

2016年08月16日 | トラウト
 しばらく釣りに行っていない。

 今日、様子見にバイクで賀茂川水系源流部へ。

 やっぱり干上がっている。

     

 どこを見ても流れは細々、川底は黒々。

 歩いていて初めて気がついた。
 時間帯にもよるのだろうが、とにかくツクツクボウシばかりが耳に。

 もう夏が遠ざかろうとしているかの感。
 そう思うと少々焦る。

 結局、ルアーを一度も投げずに退散。

 が、夜から久々の雨。
 けっこうまとまった雨だ。

 ぼくの住むところでは8月に入って初めて。
 降った範囲はどの程度なのか?
 少しはうるおったのだろうか。
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渇きの夏 久々に

2016年08月13日 | 日々
 立秋も過ぎ、ツクツクボウシも盛んになきだした。

 道ばたには橙色のトンボの姿も。

 お盆前。
 外に出ると、スクーターで走り回る坊さんの姿。

 今日は3人の坊さんを見てしまった。

 それはともかく、いっこうに涼しくなる気配はない。

 とにかく雨が降らない。

 例年なら、渇水が始まったか?と案じるころに雨が降るのが常。
 そのたびに渓流はもちなおしてくれていたのだが・・・。

 賀茂川を通りかかると、名物の飛び石も干上がり始めている。


  ( 加茂大橋からのながめ )
 
 今年は高気圧の張り出しが例年とは違うことが影響しているらしい。

 なんとか降ってくれないものか?
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イチローの3000本安打

2016年08月09日 | 日々
 イチローがついに3000本安打を達成した。

 とても喜ばしい。
 大リーグでは30人目、日本人ではもちろん初だ。

 同時にぼくが注目するのはアメリカの野球ファンの態度だ。
 大記録の達成を今か今かと待ち、その瞬間には大歓声。

 日本でなら、なかなかこうもいくまい。

 例えば、王貞治のホームラン記録が塗り替えられたときの雰囲気はどうだったろう。
 大相撲でのモンゴルの力士の活躍・・・これも同じ。

 偉大な記録を率直に偉大な記録として称賛する態度、実に公平だ。
 偏狭なナショナリズムはそこにはない。

 いや、これは多民族国家でもあるアメリカならではのことなのかも知れない。
 
 一方で常に淡々たる態度を貫くイチロー。
 そこには日の丸を背負った姿はない。

 一人の選手として野球に向き合う姿がいつもそこにあるように映る。
 そしてそれがスポーツと人間との関係の原点であっていいのではなかろうか。

       

 いま、リオ・オリンピックの真っ最中。

 「金メダル」「金メダル」と決意を表す競技者の姿。
 あるいはそう言わせているとさえみえる状況。

 ○日現在、日本は金○個、銀○個・・・という報道。

 もっと競技者が個人として自由に向き合える雰囲気はできないものか、とぼくは案じるのだが。

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駒ケ岳の千畳敷カール

2016年08月08日 | 
 旅行二日目は、御岳を経て駒ヶ岳の千畳敷カールへ。

 ロープウェイのしらび平駅から千畳敷駅まで一気に1000メートル上昇。

 ゴンドラの窓から見える斜面の急峻なこと。
 
     

 所々滝となった流れが幾筋も見える。

     

 千畳敷駅で下車。

     

 ここは標高約2600メートル。
 涼しいのを通り越している。

 高山特有の強い日差し。
 そのため半袖でも寒くはない。

 けれども、日陰に入るととたんに肌寒くなってしまう。

 千畳敷カール。

     

 写真では伝えきれないが、実に雄大だ。

 ぼくらは石ころだらけの散策路を自由に歩いた。

 気づいたのは、この石がみんな花崗岩であること。

     

 スタッフに尋ねてみた。
「そうなんです、駒ヶ岳はほぼ全山が花崗岩の山なんです。」

「では、もろいんですね。」

「そうです、このあたりはまだしも、南部の崩れ方はひどいんです」とのこと。

 なるほど、そういえば、しらび平駅近くを流れ下る太田切川。
 川の岩石はほとんどすべて真っ白だったのはそのせいか。

     

 この雄大な景色、次に可能なら雪の千畳敷カールを見てみたいもの。

 こうしてぼくらは再びロープウェイに乗り、信州を後にした。
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