稲村亭日乗

京都の渓流を中心にルアーでトラウトを釣り歩いています

盛夏の谷

2016年07月31日 | トラウト
 「焦げつく」と言い表すのがぴったりな外気。

 目を細めなければ開けていられないようなまぶしさ。

 が、渓谷に入ると少しひんやりしている。

     

 昼過ぎの木漏れ日を受けて渓流はまだら模様。

 水量はまだたっぷりある。
 それでもこのままでは間もなく枯れ始めそう。

 水温は21℃に達してしまった。

 この谷には今年三度目。
 けれども今年はどうしたことか、いつもの夏とは違う。
     
     

 みんな小さい。
 それに数も少ない。

 あまりの暑さに座り込み、渓流の水で顔を洗う。

 気を取り直してさらに上流へ。

     

 行けども行けども状況は同じ。

 成魚はどこへ消えてしまったのか?

 クタクタに疲れ果て、納竿。

 本日 水温 21℃
     アマゴ・ヤマメ 10匹(11~18cm)
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津久井やまゆり園の事件から 通報経過の不可解

2016年07月29日 | 日々
 戦後最悪といわれる刺殺事件。
 亡くなられた方々のご冥福をお祈りいたします。

 事件のあと、この種の施設の安全措置についても論議されている。
 けれども、事件の特異性を考えると、改善はむずかしそうだ。

     

 ぼくの疑問は警察への通報に関してだ。

 午前 2:00頃 植松容疑者がやまゆり園に侵入
         植松容疑者による拘束を逃れた男性当直員がラインで同僚に連絡
        「すぐ来て、やばい」
         同僚がこの男性当直員に電話
         小声で「大変なことが起きている」
     2:38  同僚がすぐに110番通報
    2:45  別の当直職員が110番通報(警察への第二報)
    2:50  植松容疑者 やまゆり園から逃走
                    (以上「毎日新聞」から要約)

 恐るべきことに、植松容疑者は侵入から逃走までの約50分間、当直職員の拘束を別とすれば、なんら制止されることなく傷害を続けていたことになる。

 通報がもっと早く、警察がもっと早く到着していれば・・・との思いは誰にもあろう。

 当直職員が同僚にラインで知らせたのは、この経過からみれば、2時38分頃。
 植松容疑者の侵入からすでに38分が経過している。

 当直職員は身を隠し、動けなかったのか?
 物音ひとつたてられない極度の緊張状態だったのか?
 ともかく、なぜこんなに時間がかかったのか知りたいところだ。

 もうひとつ。
 事件が警察でなければ対処不能ということはすぐわかる。
 ではなぜ、この職員は警察でなく同僚に知らせたのだろう?

 気が動転? 
 恐怖で判断力が失われたのか?

 理由はわからない。
 が、事態が一刻を争うとすれば、関係機関への通報が最優先であることは当然だ。

 今回のような傷害がらみの事件だけでなく、土石流、水害、火災・・・、施設がこうむるであろう突発的な事故はいずれも同じ。

 その意味で『同僚に連絡する』という最初の選択は疑問としか言いようがない。

 もっともぼくはここでこの選択をした当直職員を責めているわけではない。

 この背景、ひょっとすると、この施設では、職員全員がこうした各種非常事態への対応手順を共有していないのではないか、あるいは管理者が職員に共有させ得ていないのではないか、そんな気がしてくるのだ。

 今後の解明の進展を待ちたい。

 (情報が少なく、誤解があればお許し願いたい)
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雨上がり 天然のアマゴ・イワナ

2016年07月28日 | トラウト
 26日は久々にまとまった雨。
 一日あけた今日28日、水位はちょうどいいかと天然トラウトの谷へ。

 が、水位はまだ高い。

     

 歩きにくさもあるが、いつものところが増水で苦しい。

 小型のアマゴがよく追う。
 成魚はいないのだろうか?

 と思っていたところに体高のあるきれいなアマゴ。

     

 上流では在来のイワナ。

     

 釣り上げたところに見える腹の橙色がまぶしい。

 イワナはこんな浅いところで待ちかまえていた。

     

 続いてまたまたイワナ。

     

 よく見ると、背にあの半透明の緑色の虫。
 この谷のトラウト、夏にはこれが多くまとわりつく。

 寄生虫なら取り除いてやろうと爪先で試みる。
 けれども、なかなかつかめない。

 虫は魚体の裏へ裏へと逃げていく。

 これはなんなんだろう?
 寄生して、魚の体液を吸っているのだろうか?

 さらに上流へ。

 白泡の横からルアーをくわえこんだのは重いアマゴ。

     

 24cm。

 この後、ウェイダーに穴が開き、長靴部分が水浸し。

 気分がのらず、今日はここまで。

 本日 水温 19℃
     イワナ  3匹(18~22cm)
     アマゴ 11匹(14~24cm)
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出前トーク

2016年07月23日 | 日々
 わが町内で、ゴミの分別の詳細を知りたいという声。
 それに応えて「そこが知りたい ごみの分別」をテーマにした自治会の催し。

 京都市の環境政策局 ごみ減量推進課から課長補佐を招いた。

 参加者は十数人と少人数。
 が、これが質問しやすい雰囲気をつくった。

     

 課長補佐がプラスチックごみのことを説明しているとき
「あのう、油汚れのあるプラスチック容器はどうすれば・・・?」
「ポリバケツはなぜプラスチックごみではないんです?」

 質問が次々と出る参加型の催しになった。

 そんなわけでアッという間に予定の1時間が終了。

 みんな「なるほど」「わかった」という感じ。

 こういう機会は「京都市政 出前トーク」という制度になっているらしい。

 ごみの分別をめぐっては、市民側に悪意はなくとも誤解による誤ったやり方も多々あろう。
 が、その誤りに気付くには、行政広報紙だけではなかなかむずかしい。

 こんな地道な機会があれば、すごい効果を生むだろう。

 休日にもかかわらず、出向いてくれた当局に敬意。
 
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ヤマメたちは台風禍を生き延び

2016年07月21日 | トラウト
 日本海にそそぐ小さな流れ。

 ここは在来のヤマメやイワナがいるところ。

 以前はよく通ったが、数年前の台風ですっかり荒れてしまった。
 護岸が崩れ、川底には土砂が流れ込んでしまったのだ。

 何年かぶりの探訪。

 釣り場に着くと、新しい護岸。

      

 その下には砕かれたコンクリート片がそのまま。
 白っぽい山を築いている。

 少し上がるとコンクリートの大きな塊があちこちに。
 おそらく、流出前の護岸、その残骸だろう。

     

 川底には砕石が多い。

 全般に浅くなった感。

 いよいよ本格的な渓谷が眼前に。

          

 こういう壺状の落ち込み。

     

 こんなところでは必ずといっていいほど反応があった。

     

 笙の川の場合は全般に浅く、釣りは瀬ねらい。
 が、この川ではヤマメの付けそうな瀬はとても少ない。

 渓谷を登って行くと、落ち込みが次々と姿を見せる。

     

 ここでミノーに出たヤマメ。

     

 暴れまくって釣り糸がからんでこの始末。

 山岳渓流と言ってもいいこの渓谷。

     

 ヤマメたちはこの厳しい流れをどうやって上がるんだろうと思ってしまう。

 バラシに泣いた日だったが、楽しめた。

 ただ、稚魚の追いがほとんどないのが気になる。
 繁殖は順調なのだろうか?

 とまれ、ヤマメたち、台風禍を生き延びてくれたことにひとまず安堵。

 本日 水温 19℃
     ヤマメ 12匹(14~23cm)
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梅雨明け 2016

2016年07月18日 | トラウト
 昨日の朝、自宅にて今年初めてミンミンゼミの鳴き声。
 そして今朝は初めてクマゼミ。

 今年は遅れると思われていた梅雨明けが急にやってきた。

 セミたちの新たな動き、梅雨明けを予言するものだったのか?

 昨日までより湿度も下がり、やはり気分はさわやか。

 世間は3連休。
 午後のひととき、混雑を避けて、手近な賀茂川水系へ。

 ところが、釣り場には人、人、それに車。

 家族連れたちがネコの額ほどの河原で水遊びや飲み食い。

 しかたがない、ずっと上流の源流部へ。

     

 やっと人の姿もみえなくなった。

 けれどもアマゴの姿も少ない。

 やっと出た1匹はやけに黒っぽいアマゴ。

     

 源流部のこのあたり、今なら釣りもできる。
 けれども水位が下がれば厳しいだろう。

 今年の盛夏、水量はどうだろう。

     

 ほどよく降ってくれますように。

     

 本日 水温 17℃
     アマゴ 4匹(12~18cm)
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滋賀の奥山にて

2016年07月17日 | トラウト
 久しぶりに滋賀の奥山をめざす。

 ねらいは在来のイワナ。

 この日はまだ入ったことのない上流へ。

 予想していたことながら、大堰堤が連続する。

     
      ( 土砂に埋まった巨大堰堤 向こうに琵琶湖が見える )

 賀茂川水系の堰堤もすごいが、ここは数、規模ともにその比ではない。
 50メートルほどですぐ次の堰堤に突き当たる。

 急峻な地形に合わせているのだろう。

 梅雨の時季だからか、水量は多い。

     

 連休とはいえ、人の気配はまったくない。

     

 熊の爪痕らしい。
 思わずあたりを見回してしまう。

 それでも、ところどころに人の歩いた道のようなものもある。
 しばらく行くと、堰堤のソデを乗り越えるための石積み。

     

 やっぱり、こんなところにも人は入っているのだ。
 人のことは言えんが、みんな好きねえと思ってしまう。

 岩の蔭からやっと1匹が飛び出した。

     

 狭い水域に閉じ込められていながら、丸々している。
 色はやや薄く、腹の橙色も意外に薄い。

 このあと、イワナの走る影を二度みたが、ルアーを食うには至らず。

 さらに上流を目指したものの、林道が崩れており、ここで断念。

 やはり滋賀の奥山は厳しい。
 
     

 帰りに琵琶湖にそそぐ川に立ち寄ってみた。

     

 ここでもやはりコアユが盛んにライズ。
 それをねらってハスが、時には浅瀬で背びれを見せてライズ。

 ここで少し立ちこみ。
 が、今日はハスの反応はまったくなし。

 みごとに見切られてしまった。

 ハスは手ごわい。

 本日 水温 16℃
     イワナ 1匹(20cm)

 
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アマゴ 琵琶湖からの探訪

2016年07月14日 | トラウト
 琵琶湖には小さな独立河川がたくさんある。
 これまでそのいくつかに時々立ち寄り、在来種のアマゴを釣って楽しんできた。

 ところで、いつもは山に入ってから入渓する谷川。
 琵琶湖から入れば、どこから釣れ始めるのだろう。

 そんな疑問を解くべく、琵琶湖のほとりへ。

     

 琵琶湖への流れ込みで、なにやら盛んにライズ。
 上流側に目を移すと、何かがいっぱいいる。

     

 ニゴイ?
 ハス?

 試しに金色のスプーンを投げるとグンッと手ごたえ。

     

 やっぱりハス。
 30cmもある。

 これはおもしろそう!と次々に投げる。
 こんな大きさのアマゴが連発してくれたらなあ・・・と。

 が、ハスはなかなか警戒心が強いというか、ルアーへの見切りが早い。

 4匹釣ったところで「そうや、こんなことをしに来たんやない」

 さて、上流へ。

     

 歩き始めると小魚の大群がザザザーッと動く。

 そうか、アユが川に入っているのか!
 1匹が力なく泳いでいる。

 手に取るとやっぱり鮎。

     

 水温を計ると22℃。
 今の時季にこれでは、この一帯、アマゴの棲息は無理か?

 かなり歩いたが、行けども行けどもアユとハス。

     

 アユの大群の中をハスがゆうゆう。
 腹が減ったらアユを食う、ハスにとっては酒池肉林?

 ブラックバスがいないのは低水温だからか、それともこの流れをきらってか。

 が、やがて渓谷の様相。

     

 このあたりを境にハスの姿は消えた。
 ハスもこの環境は苦手らしい。

 さらに進むと木の枝が張りだし、あたりは急に暗くなってきた。

     

 そうして最初のアマゴ。

     

 小さいが、やはりいた。

 これまでぼくが入渓していた地点よりもかなり下流だ。
 このあたりから始まるのか、と納得。

 ただ、川が小さく、アマゴも全般に小ぶり。
 そう思っていたら、成魚が1匹。

     

 うれしい!
 この川でなら上々。


 本日 水温 22℃
     ハス  4匹(27~30cm)
     アマゴ 4匹(13~21cm)
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ザ・ピーナッツの時代

2016年07月13日 | 日々

 伊藤ユミさんが亡くなったとの報。
 往年のザ・ピーナッツの妹さんだ。

 とりたててファンであったわけではない。

 が、日曜日の「シャボン玉ホリデー」をみていたぼくにはなつかしい。
 クレージー・キャッツに大笑いしていたころだ。

 ラストでは、いつも彼女らが「スター・ダスト」で幕を引いた。

 あの番組をみていなければ、月曜日、みんなの話に入れなかった。

     

 ザ・ピーナッツといえば、その曲のかなりは外来モノ。

 当時、アメリカやイタリアでヒット曲が出れば、ただちにコピーして日本人歌手が歌うというパターンがあった。

 彼女らのデビュー曲は「小さな花」。
 始まりからそうだったわけだ。

 今の時代には考えにくい一種のモノマネ、それで稼げた時代だった。

 根っこのところには欧米への強い憧れがあったのかもしれない。

 その当時からみて、今の時代はどんなところに達しているのだろう?

     

 いずれにせよ、伊藤ユミさんの死、はたまた永六輔さんの死・・・。

 氷河が長い旅を終えて、その果てに次々と海に没し去る光景。

 ぼくには、戦後昭和の群像、その死の連なりがそれに重なってみえる。

 安らかなれ、時代を駆け抜けた人々。
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笙の川、重みのあるイワナ再び

2016年07月11日 | トラウト
 以前はよく通った笙の川の支流。
 何年か前の大水でさっぱり釣れなくなった。

 が、今日は久しぶりに入ってみた。

 相変わらずヨシが繁り、竹や雑木が枝を伸ばしている。

     

 クモの巣をはらい、枝をよけながらの前進。

 それでもルアーを追ってくるのは小アマゴだけ。

     

「やっぱりアカンか」とあきらめ、休憩。

 川べりで尾張小牧ナンバーの車の夫婦が食事中。

 こちらへ来て「釣れましたか?」と尋ねてきた。
「はあ、小さいのが3匹だけ」と答える。

「お宅は?」と尋ね返すと
「アブラハヤばっかりで、アマゴは全然」と。

 見ると腰のあたりにエサ箱。
「エサ釣りですか?」
「そうです」
(そうか、エサにはアブラハヤが食いつくのか) 

「お宅はルアーですか?」
「はい、ルアーです。」

「ルアーで釣れるんですか、
 こんな浅い川で、川底に引っかかったりしませんか?」 

 答えるのもめんどうになってきたので
「はあ、大丈夫ですよ」と返す。

 問題は、このおじさん、ぼくがこれから入ろうとしたところに入ったと言うのだ。

 どうしようか?と思ったが、エサ釣り師のあとならいいかと決断。

 というわけで再入渓。

 が、苦戦。
 どうも今日は食いが悪い。

 反転していく。

 釣友 森さんが言っていた。
「晴れの日はもうひとつ・・・」と。

 ぼくはそれほど気にはしてこなかったのだが、確かに今日は悪い。

 終盤でイワナが釣れ始めた。

     

 いつもなら納竿の堰堤。

 今日は少し時間があるので、何年かぶりに堰堤超え。
 釣れなくてもともと、と。

 傾いた陽を受けて広葉樹が輝いている。
 なんときれいな!としばらく見とれる。

     

 その先の落ち込み。
 ルアーが着水したとたんにグッと重み。

 量感のある28cmが上がってきた!

     

 写真をとったあと、再び川に。

 イワナ君、疲れたのか?
 しばし水の中でゆらゆら。

     

 心配したが、間もなく元気に消えていった。

 本日 水温 19℃
     アマゴ 5匹(14~16cm)
     イワナ 4匹(15~28cm)
 
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